人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市西部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)
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tanko 2013-5-16 11:00

 国際リニアコライダー(ILC)の国内誘致を推進する、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK、鈴木厚人機構長)が企画した、ILC解説マンガ「宇宙をつくる加速器『国際リニアコライダー』がやってくる!?」がこのほど完成。インターネット上で公開しているほか、印刷データも無償提供している。
 ILCコラボレーション副ディレクターとしてILC計画の第一線で活躍している、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長が監修。うるのクリエイティブ事務所が制作した。
 科学好きの少年と、科学にあまり興味がない両親が織りなすコメディータッチな内容で、村山機構長をモデルにした「M博士」がILCの概要を解説している。
 宇宙誕生の謎を解く壮大な研究であることをアピールする一方、一般向け講演会でもたびたび質問に上がる「安全性」や「電力の問題」についても言及。「地震が起きればすぐに運転もストップする。加速器実験では電磁波や放射線は確かに発生するが、運転がストップすれば放射線の発生もすぐに停止する」「今の電力供給量で十分に間に合うと確認されている。電力消費が多い時期には稼働を停止させる」などと説明している。
 マンガは先端加速器科学技術推進協議会が開設するILCウェブサイト(http://aaa-sentan.org/ILC/)内で閲覧可能。印刷用データは同協議会広報部会(outreach-m@aaa-sentan.org)に連絡すれば無償で入手できる。
 内容に関する問い合わせは、KEK広報室内のILCコラボレーション広報担当(電話029・879・6247)へ。
写真=KEKが企画し制作されたILCマンガ
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tanko 2013-5-15 11:00

 江刺工業団地企業誘致推進委員会(会長・小沢昌記市長)は14日、江刺区内のホテルで本年度総会を開き、自動車関連産業を中心とした設備投資動向調査の実施を盛り込んだ事業計画など議案4件を承認した。
 同推進委は、江刺区岩谷堂地内の江刺中核工業団地、江刺フロンティアパークの両団地を開発・所有する中小企業基盤整備機構東北本部や県、奥州商工会議所、金融機関などで構成。両団地への企業誘致活動の積極的な推進を目指している。
 市は本年度、企業立地推進室専任職員を1人増員し3人体制に拡充。既立地企業に対するフォローアップを充実させるほか、市町村サテライトオフィス東京を活用し、首都圏での企業誘致活動を積極展開。既立地企業の本社・親会社に対するきめ細かい対応も継続していく。
 県外企業の誘致では、自動車や半導体を中心に次世代エネルギーや食品、医療・医療機器・健康関連の企業に重点を置く。特にも自動車関連は、昨年のトヨタ自動車東日本発足や自動車用電装部品メーカー最大手デンソーの子会社が金ケ崎町に進出するなど、引き続き集積が期待されている。動向調査では、東北地方への進出意向や立地条件に対する希望など情報収集に取り組む。
 議案審議の中で、県商工労働観光部企業立地推進課の飛鳥川和彦統括課長が「ILC(国際リニアコライダー)の東北誘致が決まれば、県や関係機関とタイアップしながらタイムリーに情報発信していくことで企業誘致につながっていくのでは」と提案。小沢市長は「ILCの東北立地は、工業団地の販売にも大きな弾みになる。状況を踏まえながら、できるところはしっかり対応していきたい」とした。
写真=本年度事業計画などを決めた江刺工業団地企業誘致推進委員会総会
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tanko 2013-5-13 10:50
 水沢区のNPO法人イーハトーブ宇宙実践センター理事長、大江昌嗣さんの講演会「ILC(国際リニアコライダー)と東北」は11日、前沢ふれあいセンターで開かれた。前沢ユネスコ協会(鈴木秀悦会長)が、誘致機運が高まってきたILCについて勉強しようと、定時総会に合わせて企画。同協会員ら約40人が熱心に耳を傾けた。
 大江さんは、ILCに期待される役割の一つに、真空の解明があることを紹介。手を振った時に「手に空気を感じるのは、空気の分子があるから。分子と分子の間は真空だが、真空と思われるところには何かがあるのでないかという話がある」とし、真空の世界に迫る研究をILCが後押しすると期待感を示した。
 今年7月ごろに、北上山地と脊振山地(福岡、佐賀両県)のいずれかが国内候補地として一本化される見通しを紹介。両候補地の地盤を比べると、北上山地の方が安定しているとの評価もあるが、「経済面や学術都市などの要素を含めて総合的に(候補地が)判断されるため、どちらになるか、まだ見えない」との見解を示した。
 東北誘致の実現に向けて、海外から訪れる研究者に対応した生活環境整備の重要性などを指摘。ILCに参加する地元の若者を育てる環境をつくるため、物理学や天文学を専門に学ぶことができる大学の必要性も強調した。
写真=ILCと東北と題して講演するNPO法人イーハトーブ宇宙実践センター理事長の大江昌嗣さん
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tanko 2013-5-9 5:10
 










 国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地における誘致活動が、インターネット上でも熱を帯びている。人気動画サイト「You Tube」では、東北と九州双方のPR動画が公開(アップロード)されている。2作とも「ILC誘致」というテーマは同じだが、その構成や雰囲気は相異なる。
 北上山地に誘致を目指す東北ILC推進協議会(事務局・東北経済連合会)は、今年2月に制作した動画「めざせ! 東北ビッグバン」(約21分)を4月29日に公開。今月8日午後の時点で約1200回再生されている。
 女優や脚本家として活躍する近衛はなさんが案内役として登場。科学の世界に夢を抱く子どもたちの姿や誘致に期待する地元の声などを織り交ぜたドキュメンタリー風の内容だ。高エネルギー加速器研究機構(KEK)提供のCG映像に加え、研究者による簡潔明瞭な説明で研究内容とその意義を紹介。経済や教育分野への波及効果にも触れている。
 一方、脊振山地誘致を推進する福岡、佐賀両県は「脊振ILCハイスクール!」(約4分)を共同制作。4月18日に公開し、再生回数はすでに12万3700回を超えている。
 出演しているのは、早稲田大学系属早稲田佐賀高校の生徒。ILCで行う実験が電子と陽電子を衝突させることにちなみ、「陽電子」と「電子」という2人の女子生徒が出会うミュージカル風の“学園ドラマ”に仕立てた。中高生受けするアップテンポのオリジナルの音楽が終始流れ、最後にはアニメーションが飛び出すなど、意外性にあふれた作品となっている。
 東北、九州両地域ではさまざまな手法で誘致活動が繰り広げられており、ILC計画への市民周知や理解構築が図られている。一方で、研究者や有識者の間では、誘致運動の過熱化や政治的駆け引きで建設地が決まるような流れについて、強い警戒感が示されている。
 双方の動画を見るには「You Tube」(http://www.youtube.com/)にアクセス。検索欄に「ILC 東北」「ILC 脊振」と入力すればそれぞれの動画が表示される。
(児玉直人)

写真=動画サイト「You Tube」に公開されている東北(左)と九州のILC誘致動画
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tanko 2013-5-6 20:00
 国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地一本化が、7月下旬に迫っていることを受け、誘致関係団体は、一般市民を巻き込んだ取り組みを通じ、機運醸成を図っている。
 市国際リニアコライダー推進連絡協議会(会長・小沢昌記市長)は5日までに、車両用のPRステッカー6000枚を製作。1枚100円で販売を始めている。
 「国際リニアコライダーを東北に!」と記されたステッカーは縦10cm、横30cm。住民や事業所が所有する車のボディーに張り付けてもらう。
 在庫があれば誰でも購入可能。希望者は奥州商工会議所指導課(電話0197-24-3141)に連絡する。
 一方、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター(大江昌嗣理事長)は、市民向けILC学習ツアーを企画。今月�~日から1泊2日の日程で、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)や、JAXA筑波宇宙センターなどを見学する。市民であれば年齢を問わず参加できる。締め切りは15日で、費用は一律1万9500円。
 KEKはILC関連装置の開発拠点で、これまでも誘致団体の関係者が相次いで視察。しかし、子どもを含めた一般市民を広く対象にしたツアーは初めてだ。
 当日は午前6時に水沢区内を出発。貸し切りバスでつくば市に向かう。翌26日は観光メニューとなっており、Aコース(浅草)とBコース(日本科学未来館)を選択できる。水沢到着は同日午後8時半ごろを予定。事前にツアー説明会が20日午後2時から、水沢区の奥州宇宙遊学館で開かれる。
 詳細は同館(電話0197-24-2020)またはホープラザ奥州(電話0197-23-8011)へ。

写真=市国際リニアコライダー推進連絡協議会が製作したILC東北誘致のPRステッカー
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tanko 2013-5-6 20:00
 東京都知事の猪瀬直樹氏が、五輪誘致に絡み不用意な発言をしたという話題を聞いて、当地域でも「人ごとではない」と思った人がいたであろう。国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地の一本化が7月下旬に迫るからだ。
 先月、仙台市内で講演した東京大学准教授の山下了氏はこう語った。「いつまでも南だ北だと言っていられない。国内候補地が決まったら、オールジャパン態勢でいかなくてはいけない」。この言葉は、誘致活動の過熱化にくぎを刺しているようにも受け止められた。
 猪瀬氏と同じ轍を踏むことがあっては、たとえ北上山地に誘致できても空疎な“オールジャパン”にしかならない。気持ちが高ぶるときこそ、慎み深さを兼ね備えなくてはいけない。
(児玉直人)
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tanko 2013-5-3 19:40
 「物理学者にとっては興味深い研究だろうが、どうしても今ILCをやらないといけないのか。原発事故の収束や被災者対策が先決であり、宇宙誕生の謎が分かったところで被災者や地元の人たちは喜ぶだろうか」
 3月25日、一関市内で開かれた「ILCセミナー」の質疑で、聴講者の一人が疑問を投げ掛けた。ILCに限った話ではないが、莫大な公共投資に対する議論の過程では「そんなことより、もっと投資すべきところはあるはず」という指摘が、決まり文句のように出てくる。
 震災で甚大な被害を受けた沿岸地域の当事者は、ILC計画をどう思っているのだろうか?
 気仙沼市教育長の白幡勝美さんの視点はユニークだ。「科学や技術の進歩は、漁業にも大きく関係している。漁業で栄えてきた気仙沼の歴史がそれを証明している」
 かつて「東洋一」とも言われた魚市場を擁する同市。しかし、たやすくその地位を確立できたわけではない。
 新しい漁法によって数多くの魚を捕る技を覚えた。エンジンの小型化は遠洋の漁場にまで行ける船の開発につながり、冷凍技術によって消費量に合わせた魚介類の供給ができる。鉄道やトラック輸送網が整備され、流通面も格段に向上していった。さまざまな技術革新の流れとともに、日本屈指の港まちに発展していったのだ。
 「気仙沼市民は、そのことをよく理解している。今回の津波によって多くの冷凍施設が失われた。いかに重要な施設であり、素晴らしい技術だったのか、再認識させられた人は多い」と語る。
 岩手県に食い込むように位置する同市は、昔から室根や一関地域とのつながりが強い。旧気仙沼高校の校歌には「遠くは雲居の室根山」と、隣県の山の名がうたわれている。
 白幡さんは「不漁の時は内陸の山の幸、米が不作のときは海の幸――という具合で助け合ってきた交流が今も息づいている。県境は人為的なものでしかない。確かに加速器トンネルを50kmに伸ばしたときには南端が当市に達する。けれども、県境を越えなくても当市は一生懸命に誘致活動に励んでいただろう」と話す。
 ILC建設に必要となる膨大な部品類の海運拠点、そして海の見える環境で生活することを望む研究者らの居住地域にもなり得る。沿岸被災地とILCとのかかわりは決して少なくない。
 同市役所内では白幡さんを議長に「ILC庁内連絡会議」を設置し、誘致関連の取り組みに対応。子どもたちに対する科学教育の強化にも力を注ぐ考えという。
 「漁業の発展を支えた各種技術は、そもそも『漁業のため』『気仙沼のため』が目的ではなかったが、結果的に気仙沼の漁業に決定的な影響力を与えた。同じようにILCも意外な発展要素を秘めていると思う。直接関係しないような事柄こそ、大きな可能性を持っている」と期待を寄せる。

写真=さまざまな技術革新は、漁業のまち気仙沼市にも「大きな効果をもたらす」と期待を寄せる白幡勝美さん

(「私とILC」は今回で終了します。児玉直人が担当しました)
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tanko 2013-5-3 5:30
 国際リニアコライダー(ILC)の北上山地誘致を目指そうと、県内を中心とした市町村議会議員が集まっての講演会が2日、一関文化センターで開かれた。胆江、両磐地区など建設候補地周辺の自治体のみならず、県北や宮城県気仙沼市からも参加があり、広域的な誘致態勢構築へ弾みをつけた。
 講演会は奥州市や金ケ崎町、一関市などILC建設候補地周辺5市町の議会議長の呼び掛けで開催。県市議会議長会と県町村議会議長会は、ILC誘致に向けた取り組みを共に講じていくことで既に合意しており、本講演会が初めての実質的な取り組みとなった。
 会場には県南地域はもとより、県北の一戸町や九戸村、さらには気仙沼市の議員のほか、奥州市の小沢昌記市長ら近隣市町の首長ら275人が詰め掛けた。
 ILC誘致に長年携わっている東北大学客員教授の吉岡正和氏が、ILCの概要や誘致の意義などについて解説した。
 日本に誘致した場合に生じる約4000億円の負担について吉岡氏は「企業やそこで働く人、そして『知』を生み出すお金であり、決して消えるお金ではない」と強調。「投資によって日本が世界に尊敬されるような立場になるのであれば、私は使う価値がある」と訴えると、会場から大きな拍手が起きた。
 講演会主催者の一人、一関市議会の菅原啓祐議長は「これだけ多くの方々が出席したのは、ILCに対する期待の高さの表れ。国内候補地一本化まで残りわずかな時間だが、しっかりとスクラムを組んでいきたい」と話していた。
(児玉直人)

写真=県内各地の市町村議員らが集まって開かれたILC講演会(一関文化センター)
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tanko 2013-4-27 5:40
 【仙台市=児玉直人】前岩手県知事で日本創成会議座長の増田寛也氏は26日、仙台市内のホテルで開かれた国際リニアコライダー(ILC)関連のシンポジウムで、ILC誘致によって形成される国際研究都市について「長期滞在する外国人を『地域住民の一員だ』という気持ちで迎え入れなければいけない」と強調。「そのためには産学官関係者だけでなく、候補地周辺の地域住民一人一人がILCが誘致されることの意義を理解していなければいけない」と指摘し、よりきめ細かな周知対策が必要になるとの考えを示した。

 シンポジウムは東北ILC推進協議会総会に合わせ、同協議会と先端加速器科学技術推進協議会(西岡喬会長)が共催。約350人が聴講した。
 「宇宙の謎に挑む 最新科学と最先端技術の挑戦」をテーマに増田氏のほか、鈴木厚人氏(高エネルギー加速器研究機構・機構長)、辻井博彦氏(放射線医学総合研究所フェロー)、山下了氏(東京大学素粒子物理国際研究センター准教授)が、ILCの必要性や波及効果、医療分野への応用などについて講演。この中で増田氏は一般住民の日常生活にも深く関わる、国際的な研究都市の創造について触れた。
 「ILCが実現した場合、研究者やその家族を含め1万人以上の外国人が長期的に滞在する。彼らをどう受け入れるかが問われている」と切り出した増田氏。ILC周辺の都市を創造する上でのモデルケースとして、自身が訪問した欧州合同原子核研究機構(CERN)=スイス・ジュネーブ近郊=の様子を紹介した。
 多国籍の研究者らを受け入れる態勢が整っているCERNだが、「研究者らの配偶者の就業機会を十分に提供できていないことが課題になっている。地域住民の一員として生活する上でも、彼ら、彼女らの気持ちに沿うような仕事ができる場を提供する努力が必要になるだろう」と述べた。
 さらに増田氏は「研究者の意向に沿う都市づくりは、何も外国人ばかりが喜ぶことをするということではない。地元の人たちも『こんな行政サービスや都市機能があればいいな』と感じるような視点を持ち合わせることが大事になる」と指摘。
 「産学官の誘致関係者のみが“熱い思い”を持つだけではいけない。地域に住むお年寄りから子どもまで、ILCが立地することの意義を理解しないといけない」と述べ、一般住民へのよりきめ細かな周知を求めた。
 このほか東京大准教授の山下氏は、最近のILC計画をめぐる国内外の動向を紹介。現在、北上山地と脊振山地(九州北部)で誘致活動が熱を帯びているが「国内候補地が一本化されたら『オールジャパン態勢』を取らなければいけない。誘致ができた、できなかったの結果はどうであれ、日本全体で知恵を出し、ILCを支えていくという姿勢がなければ成し得ない事業だ」と強調した。

写真=「国際研究都市形成には地元住民の理解が不可欠」と語る増田寛也氏
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tanko 2013-4-27 5:30
 【仙台市=児玉直人】 達増拓也知事は26日、仙台市内で開かれた東北ILC推進協議会(代表・里見進東北大学総長、高橋宏明東北経済連合会会長、会員82団体)の総会で、国際リニアコライダー(ILC)の誘致集会を東京都内で開催することを提案。開催時期などの詳細を里見、高橋両代表に一任する形で了承された。達増知事は「7月下旬にも国内候補地が一本化されることから、できるだけ早い時期に実施できれば」と話している。

 仙台市内のホテルで開かれた同協議会総会には達増知事のほか、宮城県の村井嘉浩知事、奥州市の小沢昌記市長ら産学官団体の関係者102人が出席。
 議事に先立ち里見代表は、国内候補地の北上山地と脊振山地(九州北部)の絞り込みが7月に迫る状況に触れながら「北上山地は地盤などのハード面での優位はもちろん、脊振に比べ弱いとされてきた都市機能の面でも、仙台や盛岡の活用などで十分対応できると確信している。楽観は禁物だが、自信を持って一本化を待ちたい」と述べた。
 本年度事業として、中高生向けの科学技術講座の開催や候補地である北上山地の現地視察会を予定。ただ、候補地一本化という重要な節目を迎えるため、動向を見極めながら必要な事業や対応を随時協議していくことを確認した。
 議事終了後、達増知事が国内誘致を広くアピールする上で、東京都内での集会開催を提案。村井知事も「プロジェクトの重要性を発信する上で意義がある」と賛同した。具体的な日程や集会の開催方法については里見、高橋両代表に一任する形で総会の承認を取り付けた。
 達増知事は取材に対し「世界のどこかにILCを造らなければいけない。日本全体での盛り上が必要で、その雰囲気づくりを東北から促したい」と話した。
 ILC建設に向けた動きは、7月の参院選後ともされる国内候補地一本化を受け一層活発化。東北、九州とも誘致活動に熱が帯びている。
 建設候補地はスイスや米国など海外にもあるが、計画を推進する国内外の素粒子物理学者の間では日本建設に期待する声が高まっている。関係者の中には7月の国内候補一本化が事実上の建設地決定になるとの見方もあり、国内両候補地の地元では、政府の正式な誘致表明を求める要望活動が頻繁に行われている。

写真=東北ILC推進協総会で東京都内での集会開催を提案する達増拓也知事(左)

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