岩手県奥州市・金ケ崎町をエリアとした地域新聞社による国際リニアコライダー(ILC)関連記事を掲載。 奥州市東部の北上山地は、現時点における世界唯一のILC候補地に選定されました。当サイトにはILCをはじめ、理系分野やILCに関連性のある地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)についての記事を随時アップします。
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tanko 2017-7-26 14:48
 岩手県初開催となる全国知事会議は、26日から3日間の日程で盛岡市内のホテルを主会場に開かれる。東日本大震災復興や東京五輪・パラリンピックについて意見を交わすほか、沿岸被災地の視察も予定。会議の様子はインターネットで生中継される。
 全国知事会議は全国知事会(会長・山田啓二京都府知事)が年数回実施しているが、「夏の会議」は各都道府県持ち回りで開催。本県で開くのは今回が初めて。
 26日は平泉町の毛越寺や中尊寺を視察する「プレイベント」や知事会理事会のみで、メーンの知事会議は27日から2日間。最終日の28日午後には沿岸部の震災被災地の復興状況を視察する。
 会議では、大震災からの早期復興をはじめ、原発安全対策や防災対策、地方創生、2025年万博誘致などを取り上げる。東京五輪・パラリンピック関係では、大会組織委員会副会長の遠藤利明・前五輪相との意見交換を予定している。
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」については、国内の科学技術振興や教育、地域経済など多岐にわたる波及効果が期待され、日本政府の誘致判断が気になるところだが、東京五輪や万博のように特筆した議題としては盛り込まれていない。
 ただ、来年度の国の施策や予算に関する提案・要望の中で、地域における国際科学技術研究の振興や拠点の形成に関する趣旨の文言が入る見込みという。知事会議の開催地担当窓口となっている県政策推進室によると、会場ロビーに開設する本県の観光物産PRコーナーなどと共に、ILCを紹介するスペースも用意。全国から集まる知事や自治体職員らに向け、国際研究施設の候補地であることをアピールする。
 会議の様子は、インターネットの動画サイト「You Tube(ユー・チューブ)」の「岩手県公式動画チャンネル」で中継する。27日は午前10時から午後6時半、28日は午前9時から同11時まで。
 盛岡駅西口のいわて県民情報交流センター(アイーナ)4階県民プラザでは、27日午前9時45分から午後5時まで会議中継の放映や各都道府県の特産品が当たるクイズ大会などを繰り広げる。
 イベントなどに関する問い合わせは、県庁政策地域部政策推進室(電話019・629・5213)へ。
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tanko 2017-7-22 10:34
 奥州市水沢区星ガ丘町の国立天文台水沢キャンパス内にある旧緯度観測所時代の建造物4棟が、国の登録有形文化財(建造物)に選定される見通しとなった。文部科学大臣の諮問機関である文化審議会(馬渕明子会長)は21日、登録妥当と答申した。今後、約1年をめどに官報告示され、正式登録となる。登録となれば、胆江地区では江刺区稲瀬の千葉家住宅主屋、金ケ崎町六原蟹子沢の旧陸軍省軍馬補充部六原支部官舎に続く3カ所目となる。

 登録妥当の答申を受けたのは、同観測所の前身「臨時緯度観測所」が設立された1899(明治32)年竣工の眼視天頂儀(がんしてんちょうぎ)室、翌年完成した同天頂儀目標台とその覆屋、初代本館(現・木村栄(きむら ひさし)記念館)。さらに、緯度観測所移行後の1921(大正10)年に建てられた2代目本館(現・奥州宇宙遊学館)の計4棟。2代目本館は2006(平成18)年から奥州市所有となっているが、それ以外は水沢キャンパス内で研究活動している水沢VLBI観測所(本間希樹所長)が管理している。
 臨時観測所は、水沢など北緯39度08分上にある世界4カ国、全6地点に同様の観測所を設け、地球の緯度変化を調べる「国際緯度観測事業」を目的に開設。日本最初の国際観測事業で、水沢の初代所長・木村栄(1870〜1943)は観測過程で、天文学史に輝く「Z項」を発見している。
 天頂儀室は、ドイツ製の緯度観測専用望遠鏡「眼視天頂儀」の1号機が設置されていた建物。中央にある本体設置の台は頑丈な石積みで、観測に影響するわずかな振動を与えないようにしていた。観測時は、屋根を東西水平方向にスライドし上部を開放。大気の内外差をなくすため、外壁には鉄製の鎧板を設けている。現在、1号機本体は初代本館内に展示しているが、台やテーブル、椅子は当時のまま残っている。
 天頂儀室から真北、約100mの地点にある目標台は、国内現存例が少ない施設。頑丈なれんが積みの直方体の台に電球点灯装置が固定されており、天頂儀室にいる観測者は、覆屋の窓越しに見える電球の明かりを頼りに正しい北の方角を確認し、天頂儀を操作していた。
 調査した東北工業大学の高橋恒夫名誉教授らは「建物に修繕などが加えられているものの、保存状態は極めて良好。近代科学黎明期の観測施設を伝え、設備・器具が残される点、この施設からZ項が生み出された点も合わせ、高い歴史的価値を持つ」と評価した。
 初代本館は木造平屋で、旧文部省建設課長・久留正道による設計。これまで数回移築したが、構造や資材はほとんどそのまま。木村栄記念館として公開されている。
 木造2階建ての2代目本館は、緯度観測国際中央局としての機能も一時果していた。国内建築史における優れた近代洋風建築としての価値も高く、中央にシンボルとなる洋風の「塔屋」を設け、小壁には星と太陽をモチーフとするレリーフを入れるなど、こだわった意匠が随所に施されている。文部科学省は2005年、老朽化などを理由に解体方針を打ち出したが、保存を求める市民運動が巻き起こり、その後は宇宙遊学館として活用されている。
 市教育委員会事務局の川田啓介上席主任学芸員は「明治に始まる国際緯度計測の装置、建物がそのまま現存しているだけでも大変なものだが、観測所本館が初代、2代目、そして現在の3代目が一緒に残っていることにも価値がある。公開・活用されていることもほかに例をみない」と説明。市教委の田面木茂樹教育長は「建物としての貴重な価値が認められ、大変喜んでいる。今後も地域の宝として大切に保存し、子どもたちの学習などに一層活用していきたい」とコメントした。

写真1=「奥州宇宙遊学館」として保存活用されている旧緯度観測所本館


写真2=木村栄記念館として公開されている初代本館


写真3=眼視天頂儀室。後方は現在使用中の20m電波望遠鏡


写真4=眼視天頂儀室の北側にある目標台の覆屋


建造物の配置図
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tanko 2017-7-22 10:30
 取り壊し目前だった建物が、国が認める文化財へ――。国の有形文化財に登録される見通しとなった、国立天文台水沢キャンパス内の建造物4棟の一つ、旧緯度観測所本館(2代目本館)は「奥州宇宙遊学館」として、楽しみながら自然科学を学ぶ拠点として大きく生まれ変わった。「天文台がある水沢にしかない建物。保存だけでなく、活用しなければ意味がない」。今から12年前、保存活用の市民運動の先頭に立った一人、イーハトーブ宇宙実践センター副理事長の佐藤一晶(さとう かずあき)さん(67)は当時の様子を振り返りながら、天文台側と連携したさらなる有効な活用の必要性を提唱する。
(児玉直人)

 金環日食を興味深げに眺める大勢の市民、実験を楽しむ子どもたち、現役の天文学者の話を真剣な表情で聞く高校生、科学談議に花を咲かせる老若男女――。
 2代目本館を保存活用し2008(平成20)年に開館した宇宙遊学館では、こうした光景が当たり前のように広がる。だが、取り壊しが計画通り進んでいたら、この「当たり前」は存在しなかった。
 「旧水沢緯度観測所本館 来年2月取り壊し 築80年、老朽化著しく」
 2005年11月22日付の本紙にこんな見出しが躍った。文部科学省は2005年10月までに2代目本館の取り壊し予算を計上していた。これに呼応した形で、旧水沢市は装飾に特徴がある玄関や階段手すり、窓ガラスなどの一部部材を保管する補正予算の議決を得る段取りをしていた。
 水沢区内で料亭などを営む経営者でもある佐藤さん。天文台への個人的な思い入れもあるが、木村栄初代所長が発見した「Z項」にちなんで「Zのまち」を掲げていながら、取り壊しへの道を進む状況を看過できなかった。市民運動組織を立ち上げ、保存活用を訴えた。
 当時の市や天文台の担当者からは「無理だからやめなさい」とまで言われ、視線も冷たかった。それでも粘り強く運動を展開した。
 天文台OBの大江昌嗣(おおえ まさつぐ)さん(76)を中心に立ち上げた「イーハトーブ宇宙実践センター」をはじめ、知人経営者らの支えもあり、保存への機運は盛り上がりをみせた。宮沢賢治が通った建物とあって、全国の賢治ファンが関心を寄せたのも大きかった。1000万円もの寄付をしてきた人もいた。結果的に議会や市、天文台を動かすことになり、保存活用へと流れが変わった。
 市民運動が実を結び、宇宙遊学館が誕生する。NPO法人格を取得した同センターが指定管理者となり、それまで近寄りがたい存在だった天文台は、誰もが気軽に科学の世界に触れて学べる場所となった。
 佐藤さんは「県南に科学に触れる施設がなかったことも、保存活用する上で大きなポイントとなった。気軽に足を運びやすくなったとはいえ、まだ来たことがないという市民はたくさんいる。天文台とも協力しながらさらなる活用策を考えていきたい」。同天文台水沢VLBI観測所の亀谷收(かめや おさむ)助教(60)も「臨時緯度観測所時代から数え、間もなく120周年になる。過去の研究から現在の研究まで、私たちの活動の一端を少しでも伝えご理解いただけるよう、遊学館とのタイアップをいろいろやっていきたい」と話す。

写真=取り壊しの危機から、奥州宇宙遊学館に生まれ変わった2代目本館と佐藤一晶さん
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tanko 2017-7-22 9:30
 岩手県は、北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現を見据え、ILCで活躍できる人材を育成するため、水沢高など県立高校4校をILC推進モデル校に指定した。
 指定校は、水沢高のほか、盛岡一高、花巻農高、一関一高。ILCに関する課題研究などを実践している、またはILCを担う人材育成に取り組もうとしている高校を選定した。
 水沢高では、ILC関連装置の研究開発を実施している高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)などへの訪問を実施する予定。盛岡一高は大学教授による講演会など、花巻農高は外国農産物の栽培研究など、一関一高は建設候補地の見学などをそれぞれ計画している。
 各校の事業実施経費に関しては、1校当たり500万円を上限に県が予算計上している。
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tanko 2017-7-15 12:00
 金ケ崎町は本年度、町内小学校を対象に国際リニアコライダー(ILC)の出前授業を実施した。町主催としては初めての試み。13日は町立三ケ尻小学校(川戸司朗校長、児童111人)の5年生19人が、アルファ線や電子の飛跡を観察する霧箱実験に挑戦。線状に発生する霧を確認すると歓声が上がり、素粒子物理学を身近にした。
 同町内では、県南広域振興局による出前授業を中学校で行っているが、小学校を対象とするのは2014(平成26)年6月に町教育委員会が実施して以来。本年度は永岡、三ケ尻、金ケ崎の3小学校で繰り広げた。
 講師を務めた東北大大学院理学研究科の佐貫智行准教授は、「空気は暖めると体積が増え、冷えると小さくなるのはなぜか」と、小学4年生の理科の復習から素粒子の世界へと児童たちを招き入れた。ビーズを入れた筒を振ることでスポンジの栓が押し出される様子を見せ、「空気も小さい粒が集まっていて、暖かくなると素早く動き回る」と素粒子の存在を説明した。
 「身の回りのものは、電子とアップクォーク、ダウンクォークという三つの粒、素粒子でできている。だからみんなの体も粒々の間は隙間だらけ」と話す佐貫准教授に、驚きの声を上げた児童たち。素粒子測定器の原理になっている「霧箱」を用いた実験では、アルコールが霧状になって浮かび上がらせるアルファ線や電子の飛跡を夢中になって観察した。
 佐貫准教授は「小さな粒をもっと大きな装置で見るのがILC。世界の人が世界に1カ所だけ造る世界的な施設ができる」とし、「理科が好きな人は理科を頑張って。でも、学者だけでなく、おもてなしをする人、生活をサポートする人など、活躍する人がたくさん必要。1人でも2人でも多くのみなさんと一緒に働けることを願っている」と語り掛けた。
 鈴木悠真君(11)は「光が走って跡が残ったように見えた。粒で体ができているという話は本当かなと思ったけれど、こんな小さな粒が体を作っているのに驚いた」と興味津々。「ILCができて、世界中から人が集まる地域になったら、本当にすごいと思う」と目を輝かせた。

差真=東北大の佐貫智行准教授と一緒に、アルファ線などの飛跡を確認する三ケ尻小児童
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tanko 2017-7-7 9:30
 江刺区東部を含む北上山地が候補地となっている「国際リニアコライダー(ILC)」について、東北ILC準備室の鈴木厚人室長(岩手県立大学長)は6日、ヨーロッパの科学計画策定などの動向を踏まえ「来年8月までに日本政府の誘致判断が出なければいけない」と強調した。同室では、地元の受け入れ態勢が万全であることを国内外に示すための協議が大詰め。今年8月には、中国で開催される研究者組織の会議でILCの新しい建設方針に対する協議が行われるほか、岩手県ILC推進協議会(谷村邦久会長)は集約作業中のILC経済波及効果の公表を予定している。鈴木室長は、政府からゴーサインを引き出すためにも「最大限の努力をしていきたい」と話している。
(児玉直人)


 同準備室は、東北ILC推進協議会(事務局・東北経済連合会=東経連)の下部組織として昨年8月に設置された。岩手県立大や東北大、岩手大、岩手・宮城両県、仙台市、岩手県ILC推進協、東経連の関係者らで構成しており、▽広報▽地域▽技術▽産業――の4部門と地下施設、マスタープランの2専門部会が、具体的な受け入れ態勢の準備を進めている。
 鈴木室長は6日に仙台市内で開かれた記者懇談会で、各部門の協議状況のほか、今後の流れやILCの日本誘致を取り巻く現状について説明した。
 直近の動きとして注目されるのが、8月9日に中国広州市で開かれる「国際将来加速器委員会(ICFA(イクファ))」の会議。ILCの建設規模を段階的に拡大していく「ステージング」と呼ばれる手法がILCを推進する国際研究者組織「リニアコライダー・コラボレーション(LCC)」より提案され、正式承認を求める。
 ステージングは、昨年12月に盛岡市で開かれた国際会議「リニアコライダー・ワークショップ(LCWS)2016」で提案された。当初計画より約10km短い直線距離20kmのトンネルを掘り建設することで初期に生じる膨大なコストを抑え、実験状況を見ながら段階的に施設規模を拡大していく手法だ。
 鈴木室長は「ICFAの承認を受けて、来年度の政府予算概算要求に向けた仕込みをしたい。現在は日米の政府間協議が実現しているが、今度は日欧の協議が進むよう環境を整えたい」と述べた。
 質疑の中で鈴木室長は、誘致実現に向けた日本政府の判断時期について来年8月がリミットになると強調した。根拠となるのがヨーロッパにおける科学計画の策定時期で、「ヨーロッパが次の5カ年計画を出すのが来年8月。それまでに日本がILCを誘致する決断をしないといけない」と指摘。ヨーロッパ側がしびれを切らしてしまえば、国際協力なしに実現できないILCは事実上、頓挫してしまう可能性もある。
 鈴木室長は「さまざまな政情もあるが、ゴーサインを引き出せるよう(日本政府に)求めていかなくてはいけない。地元や日本国内、そして世界の状況をしっかり示し、なるべく早く決断が出せるよう、どんどん訴える努力をしていきたい」と力を込めた。

写真=ILCをめぐる現状を説明する鈴木厚人室長
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tanko 2017-6-17 10:00
 奥州市議会のILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会(渡辺忠委員長、議長を除く全議員で構成)は16日、市役所本庁で会合を開き、誘致に向けた地域の国際化の現状に理解を深めた。市医療通訳派遣システムや多言語情報紙発行の状況などを確認した。
 奥州市国際交流協会が事務局となっている市医療通訳派遣システムは、水沢区の県立胆沢病院や総合水沢病院と連携し、在住外国人の受診を支援。2015(平成27)年4月からシステム運用を始め、現在は専門知識と通訳技術を身に付けた日本語と外国語が堪能な日本人や外国人市民33人がボランティアとして登録している。通訳する言語は英語、中国語、韓国語、タガログ語。2015年度の通訳派遣は12件、2016年度は14件だった。同協会の藤波大吾さんがシステム概要を説明した。
 多言語情報紙については、市ILC国際化推進員を務めるトマス・アンナさん=米国出身=が紹介。英語と中国語、振り仮名付きの易しい日本語版を
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tanko 2017-6-8 16:50
 北上山地が有力候補地となっている素粒子研究施設「国際リニアコライダー(ILC)」誘致に絡み、「ILCに関して、資金不足なので出資してほしい」という不審電話が一関署管内で発生していることが、7日までに分かった。一関市とともにILC誘致を進めている奥州市内で「同様の不審電話が発生しているかは不明」(奥州市ILC推進室)だが、「電話で一般市民に資金提供を求めるようなことはしていない。十分に注意してほしい」と呼び掛ける。
(児玉直人)

 一関署の管轄地域である一関市や平泉町のホームページによると、同署管内で「一関市で誘致しているリニアコライダーに関して、資金不足なので出資してほしい」という趣旨の不審電話が発生。2市町は、振り込め詐欺の予兆電話の可能性があるとして、名前や住所を教えたり、現金を振り込んだりしないよう注意を促すとともに、このような電話があったら最寄りの駐在所や警察に相談するよう呼び掛けている。
 ILC建設には当初、約1兆円の費用が必要との試算が出ていたが、ここ最近は研究者サイドで段階的に施設規模を大きくする案が示されており、初期投資額を抑制する方向で協議が進められている。国際研究施設であるため、実現した際は、日本のほかILC計画参加国が費用を分担する流れだ。
 ILCの国内推進母体でもある茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK、山内正則機構長)では、ILC広報活動の資金を得るための寄付金を募っている。KEKで寄付申し込み業務を担当している研究支援企画室は、「特定の個人に電話で寄付の依頼をするようなことはない」としている。
 一関市と同様に、ILC誘致に取り組む奥州市ILC推進室の千田良和室長は「現時点でそのような電話が奥州市内で発生しているとの情報は聞いていない」とし、「ILCに対するイメージが損なわれなければいいが」と懸念。不審な電話には十分注意するよう呼び掛けている。
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tanko 2017-5-31 15:00
 北上山地が最有力候補地となっている素粒子研究施設・国際リニアコライダー(ILC)について理解を深める奥州市主催「中学校ILC出前授業」は30日、市立前沢中学校(菊地卓哉校長、生徒356人)で開かれた。中学校2年生を対象にした同授業は本年度、同校を皮切りに12月までの間、1021人が受講する予定だ。
 ILC計画が政府で正式決定され、スケジュールが順調に進んだ場合、おおむね15年後には研究施設が完成する見通し。奥州市ILC推進室では、そのころに地域社会の中核を担っているであろう中学2年生を対象とした出前授業を2014(平成26)年度から実施している。前年度までに3314人が受講している。
 同推進室では、奥州市内小学校高学年向けの出前授業も学校側の希望に応じて実施。小学生向けは同推進室職員が対応している。一方、中学生向けは、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センターに授業の実施を委託。学校教諭やエンジニアとして活躍した人たちが講師を務めており、理数に関する基礎的な知識のほか、ILCがもたらす多様な波及効果にも触れてもらい、将来の進路や職業選択の参考となる内容になっている。
 本年度最初の出前授業会場となった前沢中では、4クラスを2クラスずつ午前と午後に分けて実施。午前中は1、2組の生徒が受講した。
 元高校教諭の高梨拓さんは、宇宙誕生時に起きたとされる大爆発「ビッグバン」や、それらを裏付けるさまざまな理論について解説。引き続き、工学博士の中東重雄さんがILCの仕組みや波及効果について説明した。
 農業実践者でもある中東さんは、ILCの研究には直接関係がない農林業について「研究者やその家族が長期間にわたり滞在する。そうした人たちに喜んで食べてもらう食材を考えるなど、非常に重要な役割を担う仕事だ」とアピール。このほか放射線や自然環境に関する影響の有無にも触れ、安全対策などに関する正しい知識を持ってもらった。
 授業を聞いた尾形玲奈さん(13)は「宇宙には自分の知らなかった不思議なことがたくさんあることを知った。ILCの仕組みについても理解できた」。那須川侑也君(13)も「ILC計画に自分たちも参加できるかもしれないと感じた。今日聞いたこと、感じたことを家族とも話し合ってみたい」と声を弾ませた。
 宇宙実践センターの大江昌嗣理事長は「専門的な部分はどうしても難しいので、今すぐ理解できなくても、将来的に何かの形で思い出してもらえたら」と話していた。

写真=宇宙の誕生やILCについて学習する前沢中の2年生たち
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tanko 2017-5-26 9:40
 県立水沢高校(立花起一校長、生徒715人)は24日、在札幌米国総領事館職員を講師に迎えた英語講演会を開き、2年生243人が国際語としての英語の役割や文化の違いなどを学びながら視野を広げた。
 文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業の一環。同総領事館広報文化交流担当領事のハービー・ビーズリーさんが「グローバル人材をめざすには」と題し、自身の日本でのホームステイ体験なども交え英語で講演した。
 世界銀行で働く日本人の友人の言葉を紹介し、「次のステップのための機会はいつ訪れるか分からない。それは目の前を通る電車のようなもので、準備が事前にできていなければ飛び乗ることはできない」と強調。「海外を知るだけでなく、自国の文化を知るのも大切」などと話す日本人の米国留学経験者のインタビュー映像も上映した。講演後、生徒たちは英語を活用して積極的に質問した。

写真=「皆さんも仕事で関わることになるかもしれない」と国際リニアコライダー(ILC)実現も期待し講演するハービー・ビーズリーさん

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