人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

熱帯びる誘致活動 小沢奥州市長ら きょうCERN視察(小冊子作製など広報充実化)

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tanko 2013-4-11 14:40
 7月中にも結論が出るとされる国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地一本化に向け、市の誘致活動が熱を帯びている。小沢昌記市長は11日から3日間にわたってスイス、ジュネーブの欧州合同原子核研究機構(CERN)などを視察し、現地の研究者らに東北誘致への熱意をアピールする。市はILC専用のホームページ(HP)を開設したほか、一関市と共同で広報用の小冊子も作製した。

 素粒子物理学の大規模研究施設のILC建設をめぐっては、今夏にも北上山地(北上高地)か北九州の脊振山地に国内候補地が絞り込まれる見通しとなっている。
 小沢市長は、県国際リニアコライダー推進協議会(元持勝利会長)の視察団の一員として、フランスとスイスの2国にまたがるCERNなどを訪問。陽子同士の衝突現象を捉える巨大な測定装置「アトラス測定器」の見学や現地の日本人技術者らとの情報交換、ILCを核とした国際学術都市形成のモデル自治体である仏・フェルネーボルテール市も視察する。
 小沢市長は10日の定例会見で、現地の都市整備状況や研究施設の運営実態を重点的に視察するとし、「東北がILCの最適地であるという熱意を伝えたい」と話した。
 視察団には小沢市長のほか、胆江地区からは奥州商工会議所の千葉龍二郎会頭、鎌田卓也副会頭、菅原新治専務理事、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センターの大江昌嗣理事長らも参加する。
 大江理事長は「ジュネーブのような国際都市を見るのは初めて。そこで暮らす人たちの意識や、必要とされる都市機能なども含め学んできたい」と意欲をみせる。
 市は、東北誘致を目指す地元の機運を盛り上げようと、専用HP開設や小冊子作製など広報面も強化している。
 HPにはILCの完成予想図、市内の中高生や主婦、科学者ら6人のインタビューに加え、誘致に伴う新たなまちづくりなど市が描く将来像も盛り込んだ。HPの文章は日本語が基本だが、英語にも切り替えられ、市のHPから閲覧できる。
 小冊子のタイトルは「希望の光」。国内外に地元自治体の連携の度合いをアピールするため、一関市に共同作製を持ち掛けたという。「ILCは東北復興をけん引します」との副題を掲げ、日本語版と英語版を1000部ずつ発行。両市を訪れたことがない国内外の研究者のほか、希望する市民には市役所本庁4階のILC推進室で無料で配る。CERNを訪問する小沢市長も小冊子を数部持参し、現地で科学者らに配布する。
 小冊子には、北上山地の地理的特徴や世界の主要11都市からの所要時間のほか、江刺区から気仙沼市までの全長約50kmに及ぶ建設候補地と周辺の公共施設を地図で紹介。両市の観光地や特産品も写真で示し、衣食住を絡めた両市の魅力を発信する。
 このほか、官民組織の市国際リニアコライダー推進連絡協議会(会長・小沢市長)は「国際リニアコライダーを東北に!」と記したステッカー3000枚を今月中に作製。市民らの車の車体に張り付けてもらい、誘致活動の盛り上がりを後押しする。
(若林正人)

写真=奥州・一関両市が共同作製した小冊子
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