人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

極小と極大、真逆の世界の魅力を熱く(田崎文得さん講演)

投稿者 : 
tanko 2023-10-17 17:50

写真=半導体基板材料の「シリコンウエハー」を手にする田崎文得さん

 東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ螢轡縫▲好撻轡礇螢好箸如∋堝盧濬擦療頂衒呼世気鵝37)は15日、水沢星ガ丘町の奥州宇宙遊学館(亀谷收館長)で講演した。同社で半導体製造装置の開発研究に携わりつつ、国立天文台の研究員時代から続けているブラックホール(BH)研究にも取り組む“二刀流”で活躍。極小と極大の相反する世界の魅力を熱く語った。

 千葉県出身の田崎さんは、京都大学大学院博士課程を修了後、2014年4月から同天文台水沢VLBI観測所の研究支援員、特任研究員としてBH研究に従事。2020年から同社の嘱託社員となり、現在は正社員として天文学研究で得た経験を半導体製造装置開発に生かす仕事に従事している。一方で、天文学研究も業務の一環として認められており、BH撮影を行った国際研究者チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」の一員でもある。
 今回の講演は同館の定例行事「サイエンスカフェ」として開催。16人が聴講した。
 宮沢賢治の『やまなし』を小学校の国語の授業で読んだ際、文中に出てくる正体不明の「クラムボン」が、研究者になるきっかけとなったという田崎さん。「大人たちが研究しても正体が分からないものがあるんだ」と感じ、研究という言葉やその仕事に興味を抱くようになった。
 天文学で研究対象にしているBHは、地球からはるか遠く離れた場所にあり、質量は太陽の数十万から数億倍という、まさに“天文学的数字”を扱う世界。一方、生活に身近な電子機器の中に組み込まれている半導体の表面には、マイクロ叩100万分の1叩傍薜焚爾龍望の規模で、複雑な電子回路が形成される。
 全く真逆の世界の仕事をこなす田崎さんだが、密接な関係も見いだせるという。「半導体はポケットに入れているスマートフォンの内部、そして小惑星探査機やBHを観測するための電波望遠鏡にも使われている。半導体にはさまざまな元素が使われているが、その多くは星の中で作られ、宇宙の進化の過程で誕生した」などと説明した。
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