人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

【ひと・人】 第3代奥州市議会議長・佐藤修孝(さとう・しゅうこう)さん(62)

投稿者 : 
tanko 2014-6-1 10:10
ラガーマンの理念胸に

 「元気な郷土」をキャッチフレーズに掲げた3月の奥州市議選で3選を果たし、一騎打ちの議長選を経て第3代議長に就いた。
 旧江刺市議時代に故及川勉元市長から「中庸」の精神を学んだ。議長選での立候補演説でも「私の理念は中庸。各議員を尊重し公正公平に議会を運営したい」と訴え、支持を集めた。
 地域医療問題への取り組みに加え、素粒子研究施設・国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現を議員活動の柱に据える。地域医療については「市単独ではなく胆江医療圏域として体制構築を図るべきだ」とし、「県医療局や民間医療機関との連携は不可欠」と主張する。
 国内の建設候補地が北上山地へ一本化されたILCに関しては「自然や社会環境を含め奥州市には独自の潜在力がある。他自治体とバランスの取れた連携を強め、具体的に話を前に進める時期にある」とし、市議会ILC特別委の新設を提唱。普段の温厚な立ち居振る舞いから一転、身ぶり手ぶりを交え力説した。
 転機は��歳のとき。もともと政治家を志していたわけではなかったが、地元議員の後継として立候補を促され、旧江刺市議選への出馬を決意。3日遅く生まれた同学年の増田寛也氏(62)が県知事選に挑む姿に勇気付けられ、1995年8月に初当選を飾った。
 同市議を連続3期務め、合併後の2006年3月に奥州市議選に当選、3期目を迎えた。前任期中には市議会東日本大震災調査特別委員長や奥州金ケ崎行政事務組合議会議長など要職を任され、着実にキャリアを積み上げた。
 旧5市町村合併に賛同した議員の一人。「合併しなければよかった――との意見もあるが後戻りはできない」。合併後9年目の現状を憂える半面、「一体感の醸成には15年かかるとされており、この4年間は大事な時期」と表情を引き締める。
 高校、大学時代はラグビー部に所属。ラガーマンとして体得した理念「一人は皆のために皆は一人のために」を今も心に刻み込む。議員生活の「集大成」と位置付ける今任期。「スクラム」の要として、二元代表の一翼を担う議会運営に全身全霊で臨む覚悟だ。
(若林正人)

 プロフィル……出身地の江刺区伊手に在住。盛岡農高を経て東京農大農学部に進学し、農業経済学を学んだ。卒業後はUターンし就農。原木シイタケを生産し、キャリアは約40年。趣味のまき割りで気分転換する。妻千枝子さん(56)、母(91)、3男1女の7人家族。
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