岩手県奥州市・金ケ崎町をエリアとした地域新聞社による国際リニアコライダー(ILC)関連記事を掲載。 奥州市東部の北上山地は、現時点における世界唯一のILC候補地に選定されました。当サイトにはILCをはじめ、理系分野やILCに関連性のある地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)についての記事を随時アップします。
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tanko 2018-11-20 11:00
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」計画の見直し案に関する日本学術会議の検討委員会(家泰弘委員長)の回答案について、達増拓也知事は19日、定例会見で「巨額の予算だとか他の学問分野への影響というのが学術会議で検討することか。科学の視点から、ILCがやろうとしていること、できることを検討してもらうのが期待されている」と指摘。回答案公表直後の談話で「大変意外な案」と述べた意図を説明した。
 回答案は今月14日、同委員会第10回会合で示された。ILC計画の学術的な意義を認めながら、予算の巨額さや他の学術コミュニティーとの対話不足などを指摘。放射線を含む環境面への影響についても「地域の住民に対して、科学者コミュニティーが正確な情報提供を行い、対話を行うことが肝要だ」と強調している。
 達増知事は「いくつか科学に関する記述について明らかな誤りがあるようだ。そこは専門家が20日に東京で反論の記者発表すると聞いている」と述べた。都内で20日に行われる会見では、東北ILC準備室の鈴木厚人・岩手県立大学長らILCを推進する研究者や本県の誘致団体関係者らが登壇する。
 学術会議の検討委第11回会合は21日に予定されているが、同会議事務局によると、非公開で実施し終了後の報道機関対応も行わないという。
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tanko 2018-11-18 11:00
 「ヒラメの目をタイの目にすることはできない」。水沢三偉人の一人、後藤新平の名言の一つだ。当時の台湾統治の任を命じられた後藤は、生物学の原則に基づき展開したという。現地の実情や人々に根付いた習慣、制度を無理やりに変えるのは逆効果という考えだ。
 ここに来て推進、慎重の議論が熱を帯びている国際リニアコライダー(ILC)計画。その進め方は、諸条件の解決や合意形成を整えた上で実行する日本型の方法ではなく、実行しながら問題点に対処し、困難だったらいつでも止めるというスタイル。諸外国では当たり前の方法なのだと同計画の中枢にいる研究者は語った。
 日本の常識は世界の非常識とも言われる。だが、染みついてしまった感覚をすぐに切り替えるのには、どうしても理解構築のための丁寧なプロセスと時間が必要だ。(児玉直人)
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tanko 2018-11-18 10:50

 素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)誘致に向けた機運を高めようと、奥州市議会ILC議員連盟(渡辺忠会長)は16日、奥州市立東水沢中学校前に同校美術部生徒が手掛けたILCのPR看板を設置した。
 同議連は昨年度から市内の中学生に、ILC計画が実現した将来の地域の姿をイメージした絵を描いてもらい、それを基にした大型の看板を学校付近に設置。同計画の周知と誘致実現に向けた機運向上を図っている。
 東水沢中では校庭東側の市道に面したフェンスに設置。宇宙誕生の謎に迫る施設を連想させる満天の星空、南部鉄器やえさし藤原の郷、国立天文台水沢キャンパスの電波望遠鏡などを描き、伝統と科学が共存するまちの姿を表現した。
 本年度は同校を含む水沢地域の3中学校と、江刺第一中の学区内にそれぞれ設置する計画。前年度分を含む市内全9カ所への設置事業を完了させる。

写真=東水沢中のフェンスに設置されたILCのPR看板
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tanko 2018-11-17 6:40
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)について、建設想定エリアに住む一関市民らは16日、県庁でILC関連装置の開発に携わる研究者らと対談。住民らは放射性物質の処理や事故発生時の対応などについて説明を求めた一方、リスク説明や住民不安を払拭する姿勢が不十分だとして、行政側のこれまでの誘致運動の進め方を批判した。

 研究者と対談したのは、同市大東町の前一関市議菊地善孝さん(64)と農業金野弘記さん(53)、同市千厩町の自営業菅原佐藤喜雄さん(62)、盛岡市山岸の元高校教諭永田文夫さん(75)ら。菊地さんらは、ILC誘致の在り方に疑問を呈している市民団体「ILC誘致を考える会」のメンバーではあるが、今回は会の活動ではなくILC建設想定エリア近傍の地元住民の立場としての行動という。
 「考える会」では、勝部修一関市長への公開質問状提出や、東北ILC準備室主催のリスク説明会参加などを通じて、住民生活への影響や安全性について向き合ってきた。しかし、質問状の回答内容に納得できない部分や一度の説明会だけでは消化不十分との思いがあり、地元選出県議の高田一郎氏(共産)の紹介で今回の対談に至った。
 県庁8階会議室で行われた対談は約1時間半、非公開で行われた。終了後、会見した菊地さんらによると、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)の照沼信浩教授と佐波俊哉教授、東北ILC準備室メンバーの立場で岩手大学の成田晋也教授と、県科学ILC推進室の佐々木淳室長らが対応した。
 ILCでは、ほぼ光速に近いビームにして電子と陽電子を衝突させる。しかし、衝突できなかったビームはそのまま通り過ぎ、「ビームダンプ」と呼ばれる装置に到達する。菊地さんらが懸念しているのは、ビームダンプ内でビームと水が反応して発生する放射性物質「トリチウム(三重水素)」。人体への影響は弱いとする見解もあるが、除去処理が難しいという性質もあり、福島第1原発事故の汚染水処理を困難にさせていることでも知られる。
 対談では、ビームと接する水(約100トン)は閉鎖空間の中で循環利用し、外部に漏れない設計にするなどの説明を受けたという。
 菊地さんは、研究者と直接会話できた点は評価しつつ「これで安心したというわけではなく、間違いなく彼らが対応するのかどうか、しっかり見ていく必要性はある」。さらに「誘致したいと思うあまり、リスクに関してほとんど説明してこなかった。行政の在り方としておかしい」と、これまでの誘致運動の在り方を批判した。
 菅原さんは「さまざまな立場の研究者の声を聞かなければ、全体像がよく分からないと感じた」。金野さんは「説明は理論的で納得できるところもあったが、もっと聞きたいことがある」。永田さんは「地元の疑問に、研究現場で活躍する研究者が真剣に聞いて答えてくれる一歩として今日の場はよかった。ただ、まだまだ私たちに大事なことが知らされていないと思う」と、地元住民への説明と十分な情報公開を訴えていた。
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tanko 2018-11-16 9:50
 「事実を誤認している」「とても妥当な判断」――。北上山地が有力候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)について、日本学術会議のILC計画見直し案に関する検討委員会(家泰弘委員長)が文科省への回答案を示したことに、候補地周辺では賛否さまざまな反応が出ている。
(児玉直人)

 14日に明らかになった回答案。今後修正が加わるものの、「適正な国際経費分担の見通しなしに日本が誘致の決定に踏み切るのは危険」など厳しい文言も散見された。候補地周辺の住民に対する配慮を求める表現も随所に見られた。
 ILC誘致活動の在り方に疑問を呈している市民団体「ILC誘致を考える会」の共同代表で、一関市の僧侶・千坂げんぽう氏(※)は「我々が危惧していたことにも触れており、(懸案していたことが)妥当なものだったということが分かった」と評価。「大学や既存施設でやる国際共同研究ではなく、自然に手を加えて行う事業。一定の見通しが示されないまま話が進めば、地域住民は不安に思う。全体的に計画が荒っぽいという印象があり、実行するのは時期尚早だ」と指摘した。
 一方、奥州市議会ILC誘致推進議連の渡辺忠会長は「(検討委のメンバーは)ILCを進めたくないのではという印象を受けた。なぜそういう考えになるのか全く理解できない」と批判。「研究者とその周囲がやってきた積極的な動きが伝わっていないのではないか」とし、場合によっては検討委側に面会を求め、議論の経緯の説明を受けることも必要になると示唆した。
 回答案の内容や関係者の声を聴く中で浮かび上がるのは、年内までにとされる日本政府の「前向きな判断」に対する受け止め方の相違だ。一つは、後戻りやストップが極めて難しくなる「最終決断」と同等の重みがあり、回答案に示されたような慎重な対応が求められるとする見解。もう一つは、公式な協議のテーブルを設けようとする「意思表示」の段階であり、「誘致判断というのはまだまだ先の話」というILCを推進する研究者側の見解だ。
 東京大学の山下了特任教授は14日、検討委傍聴後の報道陣との取材応答の中で、ILC計画の進め方について「大学入試」を例に説明した。
 「日本の大学は入るのが大変で出るのが楽。アメリカは逆で、入るのは楽だけど出るまでが大変とよく言われている。日本の従来のプロジェクトの進め方は、条件を全部決めてゴーサインを出す。しかし、ILCでは提案し議論しながら進めていく方法で、海外では当たり前のやり方。今求めているのは、海外との公式な議論につける一歩を踏み出しませんかということ。その先の過程で、海外との費用分担の話も出てくる。そこで『工面できません』となれば、その先には進めない。いつでも止められるやり方だ」
 「とりあえずやってみよう」と「石橋を叩いて渡る」。それぞれの方法に良し悪しがある。「政府判断」という場面のとらえ方の根底には、こうしたそれぞれの国に根付いた事業の進め方に対する考えや習慣、文化の違いも影響しているようにみえる。推進派と慎重派が互いの主張を認め合い、折り合うことはできるのか。それとも、平行線をたどりやがて大きな亀裂を生む方向へと傾くのか。議論の行方が注目される。

※…千坂氏の名前の漢字表記は、「げん」は山へんに諺のつくり。「ぽう」は峰。
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tanko 2018-11-15 9:50
 【東京=児玉直人】日本学術会議(山極寿一会長)の国際リニアコライダー(ILC)計画見直し案に関する検討委員会(家泰弘委員長)は14日、東京都港区内で第10回会合を開き、文部科学省から受けた審議依頼に対する回答案を審議。案文には「他分野研究者との対話が不足している」などと記され、慎重な見解と厳しい指摘がにじみ出た内容となっている。ILCを推進する素粒子物理学者たちは、明示された回答案を早急にチェック。事実が正しく反映されていない点などを確認し、一両日中に同委員会へ案文に対する見解を示し、公式な国際協議に踏み出せる環境構築に全力を注ぐ。

 同委員会は今年8月10日の第1回会議以降、ILCを推進する素粒子物理学者ら関係者を参考人として招き説明を求めてきた。回答案は、これら参考人の説明や委員間での議論、さらには国内外の誘致関係者、地元市民団体などから寄せられた意見文書なども参考にまとめられた。
 回答の核心的な部分となる「所見」は、文科省が学術会議へ審議依頼した学術的意義や素粒子物理学における位置付け、国民・社会に対する意義など4項目に対応する形でまとめた。このうち、学術全体における位置付けについては、「数々の大型研究施設計画と比べても費用が格段に大きく、研究終了まで長期にわたる計画。国民へ提案するには、学術全体の理解や支持が必要だが、諸分野の学術コミュニティーとの対話が不足していることは明らか」と指摘。「さらに丁寧かつ継続的な説明と意見交換が必要」とした。
 また、技術や経済面への波及効果については「ILCによるそれらの誘発効果は限定的と考えられる」とし、地域振興の文脈で語られている事項、放射線を含む環境面への影響について「特に建設候補地と目されている地域の住民に対して、科学者コミュニティーが正確な情報提供を行い、対話を行うことが肝要だ」と強調した。
 家委員長は会議の中で、地域の国際化が進展するとの期待論があることについても言及。「建設期間にはそれなりの人が住むが、ネットが普及した時代にあって、データ解析は現地に行く必要はない。装置運転のための常駐者は必要だろうが、どのくらい現地に外国人の滞在が見込まれるのか、議論の余地がある」と述べた。
 委員会後半は、非公開の形で委員同士が意見を交わした。終了後、報道陣の取材に応じた家委員長は「私的希望では、年内に(委員会の)取りまとめをしたいとは思うが、あくまで学術会議として提出する文書。査読や幹事会で承認を得る必要があるので、いつまでに終わるということは分からない。次回、21日の会議までには、今日出された意見や修正すべき点を踏まえ委員会としての最終版に近いものに仕上げたいと思う」と述べた。
 ILC推進派の間では、公式な国際交渉ができるよう、年内の日本政府側の意思表示が必要という見方が示されている。この点について家委員長は「われわれは回答を返すことが役割で、その先、国や文科省がどう意思決定するかは分からない。ただ、客観的には年内に表明するのは難しいようにも思う」との考えを示した。少なくとも、今月の学術会議幹事会の場で回答案が議論されることは「無理」とした。
 一方、ILC推進の中心的役割を果たしている東京大学の山下了特任教授は、委員会傍聴後に報道陣の取材に応じ「事実が反映されていない点、情報が抜けている点について、一両日中に整理し、委員会側に届けたい」との考えを示した。その上で「よく『誘致』と言われるが、誘致の最終判断はずっと先。今求められているのは、公式な国際交渉をしようという一歩。交渉を進める中で、国際的な費用分担も協議していくが、その過程で合意が図られなければ、実現はできないものと認識している」と話していた。

写真=会議終了後、報道陣の取材に応じる家泰弘委員長


「大変意外な案」達増知事らが談話

 検討委員会が示した回答案について達増拓也・岩手県知事は「多くの関係者と共に長年にわたって取り組んできた岩手県からすると、大変意外な案。関係者の多くから反論が寄せられるのではないか」などとする談話を出した。この中で案の記述を引用し、「『建設候補地と目される地域』としては、『科学者コミュニティー』と多くの情報共有や対話を重ねてきていると考えるが、今後ともそのような姿勢は続けていきたい」と主張。政府の前向きな判断へ、全力を挙げる考えを示した。
 東北ILC推進協議会の高橋宏明代表、県ILC推進協議会の谷村邦久会長は連名でコメントを発表。「科学技術は研究者だけのものではなく、社会と一体となって作り上げていくものと私どもは考える。ILCの持つ国際科学技術プロジェクトへの日本の新しい挑戦という高い志に対し、ネガティブな面を強調する議論が行われているように思われる」と指摘。「科学技術の可能性を狭めてしまっているのではないか」と懸念を表明した。
 その上で、東北の産学官が震災復興や地域振興に寄与するプロジェクトとして誘致に注力してきたこと、5年前に北上山地が建設に最適と学術関係者により判断されたことを踏まえ、「今後予定される最終答申が、研究者と社会が一体となった科学技術立国実現の後押しとなることを切に願う」と主張した。
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tanko 2018-11-11 9:50
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現を求める動きが活発になっている。ヨーロッパの次期素粒子物理計画策定のスケジュール上、年内に日本政府のILC誘致建設に対する前向きな意思表示が必要。11月も中旬に差し掛かっており、タイムリミットは刻一刻と迫っている。
 本県の達増拓也知事らは、13日に柴山昌彦文部科学大臣らへの要望活動を展開。北海道東北地方知事会として実施するもので、岩手・宮城両県の県議で結成したILC議連の関係者も一緒に要望書を提出する。当日は、超党派の国会議員によるILC議連(河村建夫会長)の総会も行われ、最近の誘致を巡る動向などが話題になる見通しだ。
 一方、文科省からの審議依頼を受け、専門的見地からILCの科学的意義などについて議論している日本学術会議(山極寿一会長)の「ILC計画の見直し案に関する検討委員会」(家泰弘委員長)は、14日に開く10回目の会議で、文科省への回答案を協議する。政府判断の参考材料となる回答案が議題に上がるのは、今回が初めて。委員会の対応は終盤に差し掛かっていることをうかがわせる。学術会議事務局によると、今月21日にも委員会を開く予定という。
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tanko 2018-11-1 9:40
 江刺岩谷堂字袖山の工業団地「江刺フロンティアパーク」に立地する(株)フジキン東北工場の増設工事が完了。31日、同社の小川洋史代表取締役兼最高経営責任者(CEO)らが出席して開所式が行われた。同工場では半導体製造装置に組み込まれる超精密バルブ機器、特殊ガス制御装置を生産。長期的な半導体需要の増加に伴う製造装置メーカーの生産体制拡大の流れに対応した形で、11月上旬から本格稼働する。今回の増設で生産能力は従来の約2倍に高まるが、小川CEOは「いつでも新棟を建設できるようにしている」と、さらなる拡張にも意欲を示している。
 同社は配管材料や機械・金属製品の卸販売業の「小島商店」として1930(昭和5)年、大阪市で創業。バルブコックのメーカーとして成長し、ガスや液体などの流体を制御する「超精密ながれ制御機器」などとともに、大型工場の設備やロケットエンジン、医療機器、各種工業製品に取り入れられている。現在も大阪市に本社を置き、グループ会社も合わせた資本金は62億円、従業員は4585人。
 東北工場は2005(平成17)年7月、分譲開始間もない江刺フロンティアパークで操業開始。主に半導体の製造時に必要な特殊ガスの流量を微調整する制御装置や超精密バルブ機器などをシステム化した「集積化ガスシステム」を製造している。半導体の製造工程では、わずかな微粒子(ほこり)でも品質に影響を与えるため、同社では世界最高水準のクリーンルーム内で製造作業が進められている。
 増設した建物は、既存建物の北側スペースを活用し整備。鉄骨2階建てで面積は360平方メートル。既存建物と一体化したような外観になっている。1階部分はクリーンルームや配管製作工程を配置し、2階は設計などの技術部門のフロアとなっている。
 同社によると、半導体生産の現状は一服感があるものの、長期的には右肩上がりにあるという。同工場から至近距離の半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ(株)の東北事業所は新生産棟を建設中。さらに、北上市には半導体大手の東芝メモリ(株)の新工場が進出する。報道陣の取材に応じた小川CEOは「東京エレクトロンさんの拡張の動きも、私どもの工場増設に至った判断の大きな要因の一つ」と語った。
 生産体制拡充に伴う人材確保にも力を入れており、地元を中心に高卒、大卒、大学院卒と幅広い枠組みで採用。現在170人の従業員で稼働しているが、将来的にはプラス100人の雇用を見込んでいる。

写真1=フジキン東北工場の外観。写真左のタンクがある位置より手前が増設部分

写真2=フジキン東北工場で生産している「集積化ガスシステム」
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tanko 2018-10-31 18:40
 盛岡広域振興局は、国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現と県内外への情報発信を図るため、今年も「ILCオリジナル年賀はがき」を製作。11月1日から販売する。
 県ILC推進協議会と県印刷工業組合、盛岡中央郵便局が連携した取り組み。2014(平成26)年から続いている。
 今年も額面の下と、くじ番号の中央部分にロゴやイラスト、キャッチフレーズなどを印刷。全国各地に配られる年賀状を利用して、ILC計画の周知と実現に向けた機運を高める。
 販売金額は1枚62円。無地用紙のみの取り扱いで、インクジェット紙や写真専用紙では販売しない。2万8000枚を製作し、無くなり次第販売終了となる。
 購入先は同組合加盟の県内印刷会社で。事前に同組合(電話019・641・4483)に問い合わせすると、購入先となる印刷会社を紹介される。
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tanko 2018-10-31 18:30
 ドイツ連邦議会のステファン・カウフマン議員は30日、素粒子研究施設・国際リニアコライダー(ILC)の有力候補地となっている、本県の北上山地を視察した。カウフマン議員は「今はドイツや他のEUの国が、今後の物理学分野の研究方針を検討中だが、一つ確かなのは、日本政府に、はっきりやりたいという意見を示してほしいということ」と述べ、「コストも当初より抑えられた。今年中に(日本政府の)決定がおりると期待している」と期待を込めた。

 カウフマン議員は、ILCに関する日本と欧州との国際間調整で重要な役割を担っている人物。ドイツ電子シンクロトロン(DESY)のヨアヒム・ムニック所長、フランスのサクレー研究所のマキシム・ティトフ氏とともに来日した。29日には、日本の超党派国会議員で組織する「リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟」のメンバーと都内で意見交換している。
 3人は30日、本県入りし、一関市内で達増拓也知事と意見交換。その後、ILC建設想定エリア付近にある同市大東町大原の大原市民センターを訪れILC関連の展示資料を見学したほか、同センター近くの候補地現地を視察した。
 現地視察では、県の担当職員が視察場所の真下をILCのトンネルが通る予定であることなどを説明した。カウフマン議員は、一部の地元住民からILC建設に対し不安の声も出ている点について質問。担当職員は、放射能や環境への影響、将来的な核廃棄物の捨て場に利用されることへの懸念が出ているとし、住民向けの説明会を開催し対応している状況を伝えた。
 視察後の報道陣の取材に応じたカウフマン議員は、「県民が興味を持っていることや、受け入れの準備作業も進んでいることも分かった。ILCプロジェクトにより、東日本大震災による被害を克服し、国際的にも注目を浴びることになるだろう」と話した。
 ILC誘致により日本が負う覚悟をしなければならないリスクとして「場合によっては、途中で事前に考えなかった負担が出る可能性も意識しないといけない」とも指摘。その上で「ILCができたら、国際社会やさまざまな会社、海外の組織が興味を持ち、加わることも確かだ。マイナス面だけでなく、プラス面にも想定外のものが出てくるだろう」と、国際的関心の高いプロジェクトであることを強調した。
 地元住民らが不安視する環境や放射能リスクについては、「そういうリスクはないと思う。逆に、チャンスがたくさんあるプロジェクトだ」と述べた。

写真=ILC建設想定地の北上山地を視察したステファン・カウフマン・ドイツ連邦議会議員(右から2人目)ら(一関市大東町大原 )

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