人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

天文台水沢 活動継続を(奥州市と市議会、文部科学省へ要望)

投稿者 : 
tanko 2020-8-5 16:50

写真=ウェブ中継で水沢VLBI観測所の運用継続を要望する小沢昌記市長(左)と小野寺隆夫議長

 奥州市と市議会は4日、国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)の活動継続に関する萩生田光一・文部科学大臣宛ての要望書を提出した。新型コロナウイルスの感染再拡大の状況を受け、要望書はすでに同省へ送付済み。同日は小沢昌記市長と小野寺隆夫議長がウェブ中継により、文科政務官の青山周平衆院議員(比例東海、自民)に要望趣旨を伝えた。
 青山政務官は冒頭、6月11日に胆江地区の天文愛好家らで組織する「VERA(ベラ)サポーターズクラブ」からも今回と同趣旨の要望を受けたことに触れ、「水沢観測所が地元の皆さんからたくさん応援を受けていると感じた」と述べた。
 小沢市長は、同観測所の前身、旧水沢緯度観測所の木村栄・初代所長が発見した「Z項」に由来する施設名などを紹介。「天文台と水沢地域は強く深く密着しており、なくてはならない存在。今回の問題は基礎科学予算全体の縮小によって起きたと思う。全体予算の拡大をお願いしたい」と訴えた。
 具体的なやりとりは10分余りにわたり、非公開で行われた。終了後、小沢市長は報道陣に「青山政務官はサポーターズクラブの要望を受けたこともあって、全体の流れを理解されているようだった。今後は地元選出議員をはじめ、基礎科学分野に造詣が深い国会関係者にも要望していく」と話した。
 同観測所は、国内4カ所に同一仕様の電波望遠鏡を配置し、高精度の天体観測を行うVERA(天文広域精測望遠鏡)観測網を運用。2年ほど前からは近隣諸国の電波望遠鏡も組み合わせた、より精度の高い国際観測事業を展開してきた。
 しかし、同天文台執行部から本年度当初予算の大幅削減方針が示され、観測網維持が困難な状況に追い込まれた。その後、予算が追加補正され年度内の観測網運用は可能になったが、来年度以降の見通しについては明確になっていない。
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