ILCを都市形成の弾みに(奥州商議所が提言書)
- 投稿者 :
- tanko 2019-7-31 18:30
写真=提言書と要望書を小沢昌記市長に手渡す海鋒守会頭(右)
奥州商工会議所(海鋒守会頭)は29日、国際リニアコライダー(ILC)を核とした都市づくりの提言書を市に提出した。地域・産業振興と中小企業支援策に関わる6項目の要望書も提出し支援を求めた。
提言書と要望書は水沢東町の水沢サンパレスホテルで同日、海鋒会頭が小沢昌記市長に手渡した。奥州商議所と市のそれぞれの幹部合わせて20人が出席した。
毎年実施している要望書の提出で、提言書は初めての試み。提言書ではILCの建設候補地となっている北上山地のすそ野にある市の立地を生かした都市づくりを求めた。「ILCとともに成長する都市づくりへの提言」と題し、重点項目に▽ILC関連事業への地元企業参入の仕組みづくり▽加速器産業集積地への取り組み▽市民生活向上への取り組み――を盛り込んだ。
このうち地元企業参入については、ILCの?建設工事期間?機器設備等導入期間?施設稼働期間――の各段階に応じた情報提供や環境整備などを求めた。
加速器産業集積地への取り組みでは、道路網など社会基盤整備や国際都市としての人材育成を提言。市民生活向上については、産婦人科や小児科、脳神経外科などの医療環境整備を盛り込んだ。
要望書には、地域振興・産業振興のため▽市への誘客促進(奥州湖の交流人口拡大策、訪日外国人観光客の受け入れ強化対策)▽道路整備(国道4号水沢東バイパスの早期完成と4車線化促進、一般県道玉里梁川線の整備促進)▽企業誘致の促進▽奥州ブランドの推進――を列挙。中小企業支援策の▽地元企業の支援強化▽支所事業維持に伴う財政支援――を含め計6項目を明記した。
海鋒会頭は「市民に元気と希望を与える施策展開を望む」と期待し、小沢市長は「一つでも多く実現するよう力を尽くしていく」と応じた。