人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市西部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ILC建設の最終合意は3〜5年後(政府の期限内方針表明、前提に想定スケジュール)

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tanko 2019-1-22 15:50
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)について、推進派の研究者側は、3月7日までに日本政府が国際協議に入る意向を示した場合、関係政府間での建設最終合意は2022年から2024年ごろになるとの見通しを明らかにした。文部科学省は昨年末、日本学術会議(山極寿一会長)からILCに関する所見の提出を受けており、日本政府がどう判断を下すのかが最大の焦点となっている。

 ILC推進プロジェクト事務局によると、想定スケジュールは今月18日に都内で開かれた「ILC推進産学連携フォーラム」の席上、資料の一つとして配布された。茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)が中心となり、まとめたという。
 内容は、日本政府が3月7日までに国際協議に入る意向を示した場合を前提としている。政府の意向表明後、国際分担案の大枠合意に向け、来年5月ごろまで各国との政府間協議が行われると見込んでいる。これと並行して研究者間では、政府間協議の補佐を務めたり、建設の最終承認に応え得る十分な設計、残された技術的課題の解決に努めたりする。ILC計画も関係する、ヨーロッパの素粒子物理戦略の議論も進められる。
 大枠合意後は、ILC研究所の組織や運営、経費・人的資源の分担合意に関する本格交渉が始まる。一方研究者側は、主要加速器研究機関による国際研究組織「ILCプレラボ」を立ち上げる。政府間交渉がまとまり、最終的な建設へのゴーサインを出すタイミングは、2022〜2024年ごろになると見通した。
 当初、素粒子物理学者らILC推進派の間では、日本政府の意思表示の期限は「昨年末まで」と想定していた。しかし、文科省から審議依頼を受けていた日本学術会議による同省への所見提出に向けた協議や諸手続きは年末近くまでかかり、政府の「年内表明」は実質困難な情勢になった。
 これを受けILCを推進する研究者側は、都内で開催予定のILC関係の国際会議日程などを踏まえ、新たな期限を「今年3月7日まで」とした。
 学術会議は昨年12月19日に、文科省へ所見を回答。学術的な意義は認める一方で、現状の計画や準備状況では「支持するに至らない」と指摘し、政府に対して慎重な誘致判断を求めている。

[/b]図=日本政府が3月7日までに、前向きな意思表示をした場合の想定スケジュール[b]
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