人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

チャンス多彩、貢献期待(鈴木・県立大学長が水沢高で講演)

投稿者 : 
tanko 2015-10-7 18:50

 岩手県立大学の鈴木厚人学長は6日、奥州市水沢区龍ケ馬場の県立水沢高校(安藤泰彦校長、生徒722人)で講演。北上山地への誘致が期待される素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)について、「素粒子研究以外の分野でも活躍できるチャンスがある。ぜひ貢献してほしい」と呼び掛けた。
 同校が文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けていることで実現した講演会。ILC計画を推進するリーダー的存在の鈴木学長の話に、生徒たちはじっくりと耳を傾けた。
 鈴木学長は、物質の最少単位である「素粒子」を調べることが、巨大な宇宙が誕生した謎を探ることにつながる点など、素粒子物理学が目指していることを解説。5日からノーベル賞の各賞が順次発表されているが、「素粒子分野ではこれまで36人が受賞しており、そのうち6人は日本人」と述べ、日本の素粒子研究が世界トップクラスであることを紹介した。
 「ILCが東北、岩手に来れば『地域からの開国が進む』と言える。素粒子研究以外にも、いろいろな仕事に関与できるチャンスが出てくる」と強調。「研究施設を迎える上で、近代的な建物を次々設置しても40年、50年と持たない。ILCは100年も続くプロジェクト。今あるインフラを十分に生かし、不足分を作る程度にしないといけない」と指摘した。
 このほか、地中深度や構造などからILC施設が核廃棄物処分施設に転用される心配がない点や、加速器運転で生じる熱を有効利用する「グリーンILC」と呼ばれる取り組みが進められていることも紹介した。
 生徒からは「研究者にとって大切なことは何か」との質問も。鈴木学長は「今ある課題をどんどんこなすことで、失敗したとしても自信が付いてくるし、達成感も味わえる。徹夜の作業や研究もあるので、体力もぜひ付けてほしい」とアドバイスした。
 
写真=県立水沢高校で講演する県立大の鈴木厚人学長
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