暮れ行く2012 「巳年」に希望を託して〜ILCによる地域“脱皮”も期待〜
- 投稿者 :
- tanko 2012-12-31 19:10
前沢区の束稲山から望む胆沢扇状地、北上川沿いに広がる胆江地方の街並みは雪に包まれている。冷たい北風が吹く方角に目をやれば、南部片富士、巌鷲山(がんじゅさん)の異名を持つ岩手山がどっしりと構える。顔をゆがめた猛暑の夏は、もはや遠い過去のようだ。
「復興元年」として幕を開けた2012(平成24)年は、きょう1日限り。復興はどれだけ進んだのか――。いまだ先の見えない不安を抱えながら、新年を迎えようとしている人たちが大勢いることを、決して忘れてはならない。
来年は「巳年」。手足がない“姿態”に加え、種類によっては人をも殺す毒を持ち“嫌われ者”の代表格である蛇。一方、神の使いや幸運・金運を招く生き物として、信仰の対象にもなっている。蛇が描かれた「アスクレピオスのつえ」は、医療・救急の象徴だ。
復興を含め山積する課題からの脱却を目指した国政のリーダーたちは、果たしてどうであったか。竜から蛇へのバトンタッチを目前にしての総選挙、そして政権交代。新政権の手腕が問われるが、“竜頭蛇尾”の繰り返しはもう避けてほしいと、国民の誰もが思っているに違いない。
「脱皮しない蛇は滅びる。人間もまったく同じだ」と語ったのは、哲学者のフリードリヒ・ニーチェ。滅びないためには歴史に学びながらも過去に固執せず、新たな考えを取り入れ成長していかなくてはならない。
来夏、国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地が一本化される。候補地となれば、胆江地域が新たな姿に“脱皮”する大きなチャンスとなろう。
そして、プロ野球入りを果たした、花巻東高校の大谷翔平投手(水沢南中出身)。一皮も二皮もむけ、さらに頼もしい姿になって地元の期待に応えてほしい。
「復興元年」は過ぎ行くが、願い切実な「復興願年」は続く。
写真=雪に包まれた年の瀬の胆沢扇状地。奥に岩手山が見えた=29日午前、前沢区の束稲山から
「復興元年」として幕を開けた2012(平成24)年は、きょう1日限り。復興はどれだけ進んだのか――。いまだ先の見えない不安を抱えながら、新年を迎えようとしている人たちが大勢いることを、決して忘れてはならない。
来年は「巳年」。手足がない“姿態”に加え、種類によっては人をも殺す毒を持ち“嫌われ者”の代表格である蛇。一方、神の使いや幸運・金運を招く生き物として、信仰の対象にもなっている。蛇が描かれた「アスクレピオスのつえ」は、医療・救急の象徴だ。
復興を含め山積する課題からの脱却を目指した国政のリーダーたちは、果たしてどうであったか。竜から蛇へのバトンタッチを目前にしての総選挙、そして政権交代。新政権の手腕が問われるが、“竜頭蛇尾”の繰り返しはもう避けてほしいと、国民の誰もが思っているに違いない。
「脱皮しない蛇は滅びる。人間もまったく同じだ」と語ったのは、哲学者のフリードリヒ・ニーチェ。滅びないためには歴史に学びながらも過去に固執せず、新たな考えを取り入れ成長していかなくてはならない。
来夏、国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地が一本化される。候補地となれば、胆江地域が新たな姿に“脱皮”する大きなチャンスとなろう。
そして、プロ野球入りを果たした、花巻東高校の大谷翔平投手(水沢南中出身)。一皮も二皮もむけ、さらに頼もしい姿になって地元の期待に応えてほしい。
「復興元年」は過ぎ行くが、願い切実な「復興願年」は続く。
写真=雪に包まれた年の瀬の胆沢扇状地。奥に岩手山が見えた=29日午前、前沢区の束稲山から