人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市西部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)
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tanko 2013-6-30 5:40
 独マインツ大学教授の斎藤武彦氏(42)=原子核構造物理学=は29日、盛岡市内のホテルで開かれた岩手県ILC推進協議会(元持勝利会長)主催の国際リニアコライダー(ILC)誘致県民集会で講演。「沿岸被災地を含めた地域の子どもたちが、ILCで行われる国際的な科学研究に興味を持ち、活躍したいという夢をかなえるには、彼らの故郷から近距離にある岩手大学への物理系学部設置が求められる」と持論を展開。さらに「地元と研究施設との連携や協力体制をうまく進める上で、私たち科学者の安全意識があらためて問われている」と述べた。

 斎藤氏は来月5日まで、胆江地区を含む県内小中高校などでILC特別授業を展開。ILCで行われる研究分野の専門ではないものの、東日本大震災被災地に住む子どもたちの教育や、被災地域の将来を考える上で、世界の物理学研究の中心になり得るILCの存在は有意義であると考え、誘致実現に協力している。斎藤氏は特別授業の様子などを紹介しながら、ILCに対する自身の見解を述べた。
 日本国内で物理学を専門とする大学施設の分布を示した斎藤氏は「残念ながら東北は関東以西に比べ、物理系学部は多くない。ILCの中心点から最も近い東北大学でさえ約100kmある」と述べた。
 「沿岸被災地の子どもたちがILCに興味を示し、物理系の道に進みたいと夢を抱いたとしても、地元から遠い場所にしか学ぶ場所がない。結局、夢を諦めてしまう子もいるだろう」と指摘。最先端の研究施設がありながら、地元の人間が活躍できない状態が起きることを懸念した。
 「さまざまな課題はあるだろうが、ILCが誘致できたとしても、教育環境が現状のままなら、岩手にとっては非常に損なこと。ぜひ岩手大学に物理系学部を設置してほしい。世界有数の大学に成長するチャンスだ」と訴えた。
 このほか斎藤氏は、5月23日に茨城県東海村の大強度陽子加速器施設「J−PARC」内で発生した放射能漏れ事故についても触れ、「科学者が安全を軽視し研究ばかりを重視していたら、ILCにおいても地元住民と上手に連携できない」と強調した。
 県民集会に出席した岩手大学の藤井克己学長は、胆江日日新聞社の取材に応じ、斎藤氏の提言について「とても熱意あるありがたい主張だ。地域の子どもたちの学力を確かなものにし、大学機能の強化を進める上でも(物理系学部設置は)重要なこと」と理解を示していた。
(児玉直人)
写真=岩手大学への理系学部設置などを提言した斎藤武彦氏(盛岡市内のホテル)
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tanko 2013-6-30 5:30
 岩手県ILC推進協議会(元持勝利会長)は29日、盛岡市で県民集会を開き、「ILC(国際リニアコライダー)の東北誘致に関する決議文」を採択した。国内候補地の選定を7月末に控え、北上山地誘致実現へ熱意をアピールした。

 集会には小沢昌記奥州市長や高橋由一金ケ崎町長をはじめ、同推進協に加盟する県内の産学官関係者ら約380人が出席した。
 同推進協の谷村邦久副会長は「震災から真の復興を果たしていくには、長期にわたり夢を持って取り組んでいく象徴的なプロジェクトが必要」と指摘。「復興と再生の原動力になり、若者や子どもたちに夢と希望を与えるILC誘致に向け、一丸となって取り組む。国家プロジェクトとして、ILCの東北誘致を推進するよう強く求める」と訴え、満場の拍手で決議文が採択された。
 ILCの国内候補地は東北の北上山地と、北九州の脊振山地の2カ所。海外にも候補地が数カ所あるが、経済情勢や国内事情もあり、日本への建設が有力との見方が強い。
 素粒子研究者らは7月末にも国内候補地の一本化をする予定。参院選後にも北上、脊振のいずれかに決定する見通しだが、本県の誘致関係者らによると具体的な発表や通知スタイル、日程などは現時点で一切明らかになっていないという。
(児玉直人)
写真=ILC東北誘致の決議文を採択した県民集会

訂正…30日付本紙紙面(1面)に掲載した「ILC県民集会」記事中の決議文を読み上げたのは、正しくは県ILC推進協の谷村邦久副会長でした。お詫びして訂正します。
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tanko 2013-6-30 5:10
 吉 岡…私が所属する高エネルギー加速器研究機構(KEK)で長年、評議員としてお世話になっており、ビジネスや人材育成の面でものすごい経験をお持ちの内永さんの見解もお聞きしたい。

 内 永…ILC誘致を取り巻く中で、非常に大事なる問題の一つが人材だ。
 私はIBMで開発製造のトップをしていた。IBMは、世界中の研究所が互いに競争して研究開発の仕事をとってくる。日本にも6000人近くの研究・開発・製造の人間がいる。
 ところが、日本と世界のスタッフを比べたとき、いつも残念なことがある。日本のスタッフは技術力は十分。しかし、新たな概念への対応や統率力に欠けていている。周辺のアジア諸国にもその辺の能力が負けてしまい、仕事のメーン部分を他国に持っていかれてしまうことがある。
 地球規模で物事が進む世界の中では、高いコミュニケーション能力や提案能力を発揮する必要がある。日本という単一的な環境の中ではない場所で、自分たちをいかに認めてもらえるかが大切だ。
 もちろん、単一的環境だからこその強さが日本にはあり、過去には素晴らしい成功を収めてきたこともある。それに、日本のすべての分野がグローバル社会の中で劣っているわけでもない。
 特に日本の物理学者は極めて多様性に富んでいて、国際社会でものすごい統率力を発揮している。例えば、CERN(スイスにある欧州合同原子核研究機構)でも、リーダーシップを発揮している。
 CERNと同じような状況がILC建設地周辺で起きるなら、人材育成の面でもすごい力が生まれ、子供たちに夢を持たせることになる。ILCは経済的効果だけでなく、人材育成という大きな効果も得られる。

 吉 岡…村井知事にもう少し東北の持つ潜在能力を語ってもらいたい。

 村 井…宮城のことをPRすると、一つは民営化を進めている仙台空港には3000mの滑走路がある。欧米の外国人が直行便で宮城に来ることも可能だ。
 二つ目は東北大学を有している点。特許公開件数が国内大学でトップの状態を続けており、素晴らしい成果を出している。ノーベル賞受賞者も東北大から出ている。
 三つ目は、大都市の仙台市を抱えている点。研究者も時には気分転換をしたい。仙台市が持つ素晴らしい地域都市能力が発揮されるだろう。

 吉 岡…達増知事はどうか?

 達 増…岩手は産学官民による連携の取り組みが盛んだ。こうした既存の産学官ネットワークとILC国際研究所との連携により、波及効果を最大化できる。
 交通アクセスも仙台空港が発展するし、東北新幹線も「はやぶさ」で2時間�q分。首都圏とのアクセスも便利になっている。
 周囲には温泉やスキー場、ゴルフ場もあり、豊かな自然がある。研究者にとって頭を空っぽにして、体と心をリフレッシュすることは大事である。

 吉 岡…それでは最後に内永さんから、ILCを核とした東北の将来像についてまとめてほしい。

 内 永…東北大の特許の話題がたまたま出たが、ILCやそれを支える技術の中には当然、特許物件の技術が出てくる。
 日本は特許物件の数は世界で2位。1位はアメリカだ。ところが、特許物件を活用して業績アップに結び付けている企業は、アメリカの10分の1しかない。
 日本は、素晴らしい技術を山ほど生み出しているのに、何故かビジネスにうまくつながらない。私はこれを「技術とビジネスの間の死の谷」と言っている。この「死の谷」にどう橋をかけるかが大きな挑戦となる。この挑戦ができる環境を日本に築く上でも、ILCは非常に役に立つだろう。
 日本の技術力がビジネスと結び付けなければ、何のためにILCを誘致したのか分からなくなる。そういう意味で、日本人にとってILCは新たな挑戦の舞台になる。
 日本はいい意味で、誰かがやったのをうまく組み合わせ、より素晴らしいものを生み出すのが得意なお国柄。日本人の自信と実績に結び付いていくことが、ILCの大きなポイントになる。
 こういう先進的な技術を生み出す取り組みは、海外の場合、軍事産業を舞台として行われてきた。当然、日本ではそれができない。
 そうなると宇宙とか科学的なものでやるしかない。先進的な技術を生みビジネスにもつなげていくことにより、40兆円とも言われる経済効果は決して夢ではない。
写真=聴講する首都圏の企業関係者や東北の誘致推進組織メンバーら
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tanko 2013-6-30 5:00
 国際リニアコライダー(ILC)の北上山地誘致を実現する上で、東北にはどんな強みや潜在能力があるか――。5月30日に東京都千代田区大手町の経団連会館で開いたシンポジウム(東北ILC推進協議会主催)で、行政や都市計画、人材育成にかかわる有識者4人が、首都圏の企業関係者らを前に意見交換。東北の持つ地域性や魅力をアピールした。国内候補地一本化が迫る中、山村が持つ既存機能を生かしたまちづくりや人材育成面への効果などについて持論を展開した。


パネルディスカッション
「ILCを核とした科学技術創造立国と東北のポテンシャル」
【発言者】
達増拓也氏…岩手県知事
村井嘉浩氏…宮城県知事
大村虔一氏…NPO法人とうほくPPP・PFI協議会長(元東北大学大学院教授)
内永ゆか子氏…(株)ベネッセホールディングス取締役副社長兼ベルリッツコーポレーション名誉会長
【司会進行】
吉岡正和氏…東北大学・岩手大学客員教授

5月30日 経団連会館「ダイヤモンドルーム」東京都千代田区大手町)にて

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 吉 岡…ILCのように非常に魅力的な要素を含んだ国際計画の場合、普通はいくつかの国や地域が奪い合うはずだ。しかし、欧米やアジアにおいても日本誘致を支援してくれるという、誠に希有な状況が生まれている。今日のテーマはILCと日本再生だが、初めに北上山地がある岩手県の達増知事からご発言いただきたい。

 達 増…日本の各地で、地域資源の発掘が模索されている。岩手の久慈市が舞台となっているNHK連続テレビ小説「あまちゃん」が人気を集めている。北限の海女が登場するあのドラマは、地域に“潜り”、地域資源を掘り出すことの素晴らしさ、その人材の必要性を描いている。
 ILCは北上山地の固い岩盤という地域資源を活用し、地域を世界に向けて開いていくプロジェクト。地域の進むべき方向性に合致している。地下に“潜り”、人類の英知という宝を掘ってくるとも言えるだろう。
 世界遺産の平泉は、藤原清衡氏が戦乱のない平和な社会を実現するため、この世に浄土を築こうとした。国際社会の協力の下に作られるILCは、平泉の理念の延長線上にあると言っても過言ではない。
 具体的な話としては、関係地域の産学官と研究所が有機的に連携し、波及効果を確かなものにしていく必要がある。
 また、ILC周辺には外国人研究者と家族が居住し、地元住民も彼らと接触交流する機会が増え、地域の国際化が進む。このことは、東北から国際化社会に適した人材を生み出すことにもつながる。
 一連の対応は行政だけでは不可能だ。しかし、東北の場合は大学や経済団体、行政などで構成する東北ILC推進協議会が存在する。産学官民一体の推進組織が機能していることは、今の東北にとって強みであろう。

 吉 岡…ILCトンネルが最大の長さになった時、その南端部は宮城県の気仙沼市に達する。宮城には研究を支える東北大学や、東北一の都市である仙台市がある。次はその宮城県の村井知事にお願いしたい。

 村 井…東日本大震災以降、宮城県も世界中から物心両面の支援をいただいた。ILCが東北に来るとなれば、震災支援に対する大変な恩返しになる。
 その前に、候補地選定については客観的、科学的に日本のどこがいいのか、しっかり検証してもらいたい。もし「東北がいい」となれば、政治力が介入して覆されるようなことがないようブロックする。もちろん、東北とは別な場所に決まったら、私たちはそちらを応援しなければいけない。ゆえに、研究者の皆さんには、しっかりとした評価によって候補地を決めてもらいたい。
 ILCでは、単にヒッグス粒子やダークマター(暗黒物質)の謎を解くばかりではなく、いろいろな分野に効果が派生する。米国のシリコンバレーのような姿になれるよう、東北全体で一生懸命にILCを支えたい。

 吉 岡…今まさに、日本のILC立地評価会議(研究者が責任主体)で、技術や社会環境を含めて協議している。その社会環境について、東北における検討作業を中心的にやっているのは大村さんだ。今までの調査結果などを含めた見解を示してほしい。

 大 村…ILC建設候補地のほとんどが、奥州市と一関市。南の一部が気仙沼市までいく。この3市はかつて、小さな村々だった。それが、市町村合併を繰り返し今の姿になっている。
 このエリアに、どのような形で人が住んでいるか見てみると、「山地」とはいえ、標高200m以下の場所を中心に、昔の基礎自治体(町村時代の中心部)の名残を知ることができる。特にJR大船渡線沿いには、摺沢や千厩といった特にしっかりとした町ができている。こうしたかつての基礎自治体の姿を壊さずに、まちづくりの基盤にできないか考えている。
 「東北には大都市並のまちは形成できない」と思われている。だが、調べてみると、北上山地に点在する基礎自治体があった場所には、学校がちゃんとある。もちろん、人口が減少し続けているという現実問題はあるが、公的な施設の存在がある程度維持されている。これら既存の施設をどう生かすかが大事だ。
 ILCが実現した場合、外国人の子どもたちも多くなると考えられる。既存の施設を使い、どんな教育をしていくのか――ということも考える必要が出てくる。地域にとってはもちろん、文部科学省にとっても大きなテーマだ。
 同じことは医療施設にも言える。学校同様、各地に点在している。今、地域の医療施設をどう持続させるかが課題となっている。こういう施設を維持する上で、人が増えることは大歓迎だ。ただ、一方で外国人も一緒に使ってもらうのか、それとも新たに別な施設を設置するのかという問題も出てくるだろう。
 私はILCが来るからと言って、何でも新たに構築する必要はないと感じる。山村が保ってきた地域基盤を用いて、おおらかな研究環境を築くことに利点があると思う。研究者らはメーンキャンパスに近い場所に住むだろうが、将来的には既存の集落にも溶け込むことが実現できるようにしたほうがいい。
 単純に「国際研究都市をつくる」というのではなく、人口減少が著しい地域を再生させること、そして震災復興などの課題とが、ILC建設の過程の中にうまく合致させる必要がある。
 そのためには、民間と協力していくやり方を全面的に出していくべきだ。そのことによって、日本再生の東北モデルができると思う。

写真=発言者の達増拓也氏、村井嘉浩氏、大村虔一氏、内永ゆか子氏(右から)
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tanko 2013-6-29 18:50
 水沢地区の国際リニアコライダー(ILC)講演会は27日、水沢地区センターで開かれた。市総務企画部政策企画課ILC推進室の及川健室長を講師に迎え、市民25人がILCの概要や波及効果などに理解を深めた。
 市と水沢地区町内会連絡協議会が主催した。及川室長は「ILCって何? ILCができると何かが変わるの?」と題して▽ILCを使って調べる宇宙の謎、物質の謎▽なぜ北上山地なのか▽危険性の有無――など11点を取り上げ、市民の視点から分かりやすく解説した。
 ILCが建設されると東北は世界の最先端科学研究の拠点となり、新産業の創出も期待できるという。「ILCが実現すると地域を誇りに思い、子どもたちが古里で学んだ力を存分に発揮できる。ILCがみんなの夢になる」と結んだ。
 市はILC東北誘致の機運を高めるため、10人以上の団体を対象に出前講座を実施している。7月2日には、胆沢区の胆沢愛宕地区センターで開かれる。
写真=ILCの概要などに理解を深める参加者たち
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tanko 2013-6-27 19:50
 北上山地への誘致が期待されている国際リニアコライダー(ILC)など、科学の世界に興味関心を高めてもらう小中高生向けの特別授業が26日、衣川小学校(吉田照彦校長、児童121人)を皮切りに始まった。独マインツ大学の斎藤武彦教授(42)が、児童たちに宇宙構造や素粒子物理の世界をユーモアたっぷりに説明。ILCが北上山地にできた場合「岩手は世界最先端の中心となり、世界一クール(かっこいい)な場所になる」などと語りかけると、児童たちは目を輝かせ期待を膨らませた。斎藤教授は来月5日まで、本県でILCにまつわる講演活動を繰り広げる。

 特別授業は、県ILC推進協議会(元持勝利会長)や一般社団法人「SAVE IWATE」(寺井良夫代表理事)などが主催。同社団法人と斎藤教授は、東日本大震災被災地の学校で科学授業を展開した経緯がある。ILCの北上山地誘致に強い関心を抱いており、候補地決定を目前に控えた機運を盛り上げるため講師として招かれた。
 来月5日までに21校を訪問するが、そのトップとなる衣川小では5、6年生44人が聴講した。
 斎藤教授は宇宙の構造や成り立ち、素粒子物理学の基礎知識について、分かりやすい切り口で説明。宇宙が4次元世界で成り立っていることについては、本県の観光キャラクター「わんこきょうだい」など登場させるなどして、児童たちの興味を引き付けた。難解な専門用語や理論などをなるべく使わず、宇宙の話とILC計画との関連性を紹介した。
 ILCが誘致された場合の効果について、「物理研究がきっかけで、インターネットの仕組みや携帯電話を作るのに必要な技術も生まれている。岩手からそういう技術が生まれれれば、世界中の人たちが岩手のことを知るようになる」と話すと、児童たちは「えーっ」「すごい」と驚きの声を上げた。
 一方、建設に約8300億円必要なことや、自然保護や放射線管理に気を配ることの重要性も指摘。「世界中から集められたたくさんのお金を使うので、正しい形で使われるようチェックしなくてはいけない。また、岩手の美しい自然が著しく壊されたり(茨城県にある素粒子実験施設)J―PARCであったような事故が起きたりしないよう、私たち大人はしっかりと責任を持って行動し、素晴らしい未来を皆に引き継いでもらう努力をしなくてはいけない。皆も大人になったら、そういう気持ちで自分たちの子どもに未来を託してほしい」と呼び掛けた。
 児童たちは「ILCが来ると生活がどのように変わるのか」「東京みたいに人口が多くなるのか」といった質問も。6年生の小形璃樹君(11)は「ILCのことは最初はよくわからなかったが、今日の授業でとても興味を持った。(実現したら)どんな風になっているのか見てみたい」と笑顔で話していた。
 斎藤教授は29日に盛岡市内で開かれる県ILC推進協の県民集会でも講演するほか、来月5日午後3時からは、水沢区の奥州宇宙遊学館で一般向け講演もする。
写真=宇宙の構造やILC計画について、ユーモアを交えながら解説する斎藤武彦教授(左)
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tanko 2013-6-26 8:40
 奥州商工会議所(千葉龍二郎会頭)の本年度通常議員総会は25日、水沢区のプラザイン水沢で開かれ、2012(平成24)年度収支決算などを承認した。国際リニアコライダー(ILC)誘致に関連し、4月に千葉会頭らが訪れたCERN視察の報告も行われた。
 委任状を合わせて113人が出席。千葉会頭は、7月中のILC国内候補地一本化を踏まえ「あと1カ月ほどしかないが、ILC誘致に向け機運を高めるよう力を貸していただきたい」と協力を呼び掛けた。
 2012年度収支決算は、収入が3億8845万5514円。このうち県、市などの補助金が2億545万990円で、全体の52.8%を占めた。会費、特商負担金が5223万8000円(全体比13.4%)となった。
 支出は3億7845万5514円。うち事業費は1億6029万3653円で全体の42.4%となった。
 建物建設積立金に2466万6734円を繰り入れ、収支差額1000万円を2013年度に繰り越した。
写真=奥州商工会議所の2013年度議員総会
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tanko 2013-6-25 8:40
 産学官連携組織・いわて未来づくり機構は24日、盛岡市内のホテルで本年度総会を開き、国際リニアコライダー(ILC)誘致を求める緊急決議を採択。7月の国内候補地決定に向け、産学官が東北誘致へ総力を結集することを確認した。
 総会には約100人が出席。共同代表の達増拓也知事は「本年度はILCの国内候補地の決定、国体開会の正式決定、三陸ジオパークの認定などが予定されており、復興の象徴となる取り組みが大きく進むと期待されている。機構は活動を一層充実させ、成果や実績を挙げるよう取り組む」とあいさつした。
 ILCの東北誘致を求める決議は「質量の起源とされるヒッグス粒子の詳細な性質解明など、宇宙誕生の謎を探究しようとする世界最高・最先端のビッグプロジェクトである。ILCの立地により、その地域には世界各国から第一線の優秀な人材と技術が集う国際学術研究都市が形成されることが考えられる」と施設への期待感に言及。
 東北への立地意義について「震災から立ち上がろうとする岩手にとって、単に震災前の状態に戻すのではなく、より豊かな地域社会を実現していくための大きな夢となり、確かな希望となる。東北の北上山地には震災の影響を全く受けることのなかった50kmにもわたる強固な花こう岩帯が存在し、地質調査においても活断層がないことが判明している。ILCの適地」と訴えている。
 総会に先立つラウンドテーブル(円卓会議)では、達増知事ら共同代表がILC誘致に対するそれぞれの取り組みを報告。復興の象徴として大きな期待感を示した。
(盛岡タイムス配信)
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tanko 2013-6-25 8:40
 水沢区女性のつどい(水沢区女性団体連絡協議会主催)はこのほど、水沢地区センターで開かれた。ILC(国際リニアコライダー)講演会などを通じて区内の5団体が親睦を深め、連携強化に向けて心を一つにした。
 五つの女性団体で構成する同協議会(高野紀代会長)は、相互の情報交換などを目的に本年度設立された。来年2月には情報交換会を予定している。
 今回は県政策地域部政策推進室の細越健志特命課長が「ILCでこう変わる」と題して講演し、ILCの概要、波及効果などを紹介した。
 ILCが建設されると東北は世界の最先端科学技術の拠点となり、新産業の創出も期待できるという。細越特命課長は「間もなく国内候補地が一本化される。北上山地は地質の上では九州に勝り、安定した実験が可能。東北が選ばれると信じ、誘致活動を展開している」と話した。
 講演後、市スポーツ推進委員の高橋寿美子さんを講師に迎え、レクリエーション体操にも親しみ、参加者
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tanko 2013-6-24 5:40
 東北大学(里見進総長)は23日、江刺区内などで実施していた北上山地の地質調査結果を地元に公表し、国際リニアコライダー(ILC)の建設に適していることを説明した。7月下旬の国内候補地一本化を控え、建設可能な環境であることが科学的に証明されたことに、同日、江刺区の伊手地区センターで報告を受けた住民からは「ぜひ実現を」と期待する声が相次いだ。調査結果は、国内候補地の絞り込みを担当する研究者組織「ILC戦略会議」への提出資料として活用される。


 同調査はILC国内誘致の中心的役割を果たしている高エネルギー加速器研究機構(KEK、鈴木厚人機構長)の委託を受け、昨年11月から5月にかけ実施。ILCの施設規模が最大となる全長50kmを想定し、▽素粒子の衝突現象を捉える装置が設置される中心地点▽標高が低く地表からILCトンネルまでの深度が浅い川沿い地点▽花こう岩地盤同士のつなぎ目となる地点――を重点的に調べた。江刺区では米里地区の人首川沿いなどで行われた。
 伊手地区センターでの報告会には、地元住民を中心に約30人が出席。調査を担当した東北大学大学院理学研究科物理専攻の佐貫智行准教授が、ボーリング掘削などの調査内容と、それによって得られる結果の意味などについて分かりやすく説明した。
 調査の結果、地盤の風化を受けやすいとみられていた標高の低い川沿い地点でも十分に硬い岩盤であること、岩盤の割れ目も少なく、周辺地殻からの圧力による変形も起きないほど丈夫な岩盤であることが判明した。
 佐貫准教授は「地質学専門の土木業者の人も、頬ずりしたいくらいの岩盤だと言うほど良質。いずれの調査からも、ILCの建設は可能だと言える」と強調。参加者から「硬いと逆に工事の遅れなどにつながらないか」との質問もあったが、「その硬さに対応する工法が採用されるだろう」と回答した。
 質問とは別に「世界的な研究施設なので、ぜひ(北上山地に)実現してほしい」「国、県、市町村そして住民が一体となって歓迎できるよう取り組んでいければ」という声も相次いだ。
 佐貫准教授は「地元住民の皆さんの調査への協力には感謝している。また、応援や期待の声は本当にありがたい。北上山地の地質は、調査をやればやるほど良い結果が出てくる。何とかこちらに決めてほしいという思いでいっぱいだ」と話していた。
 会場には、今回の調査によって作られたILC建設想定エリアの立体航空写真も用意され、住民の関心を集めた。
(児玉直人)
写真=ILC建設想定エリアの立体航空写真に、興味深く見入る住民ら(伊手地区センター)

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