つくばで実り多き3日間(奥州市中学生科学体験研修参加生徒が報告会)
- 投稿者 :
- tanko 2018-1-25 13:50
今月4日から3日間の日程で実施された「市中学生科学体験研修」の報告会が24日、江刺区の市役所江刺総合支所多目的ホールで開かれた。研修に参加した市内の中学生が、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)などで見聞したことや感じたことなどを発表。集まった関係者や父母らに、感謝の気持ちも伝えた。
同研修は旧水沢市から継承した事業で、最先端の科学技術とそれを支える研究者の思いなどに触れ、中学生の科学に対する興味関心を高めてもらおうと、毎年実施。2003(平成15)年、ノーベル賞受賞の物理学者・小柴昌俊氏が水沢で講演したことをきっかけに始まった。
14回目を数える今回は市立水沢南中の高橋裕紀校長を団長とし、市内10校から2年生31人が参加。KEKのほか、宇宙航空研究開発機構(JAXA)やつくばEXPOセンターも訪ねた。KEKでは、奥州市出身の小野正明名誉教授の講義も受けた。
報告に先立ち、市教育委員会の吉田政教育委員長は「KEKやJAXAでは、五感のすべてを働かせて日本で最先端の科学技術研究や、研究者の熱意を学んできてくれたことだろう。何を見、どう考えたか自信を持って発表してほしい」と呼び掛けた。
登壇した生徒たちは、班ごとに見学の様子や学んだことなどを紹介。JAXAで国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」の実物大模型を見た際の感想を伝えたほか、KEKでは国際リニアコライダー(ILC)でも用いられる超伝導装置について理解を深めたことにも触れた。
前沢中の佐々木楓君(14)は「現地では集中して話を聞いてメモを取り、疑問について積極的に質問できた。このメンバーで研修したことを誇りに思い、自信に変えて学校生活に生かしていきたい」と力を込めた。
団長の高橋校長は「各班の発表内容と立派な態度を見て、参加者一人一人が実りが多い研修ができたことがよく分かった。今回の研修が皆さんの人生を変えるきっかけになれば、うれしい」と希望していた。
写真=現地で感じたことなどを発表する参加生徒たち