人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市西部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)
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tanko 2009-5-18 19:40
 北上高地が有力候補地とされる、世界的素粒子研究施設「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致に向け、関係機関による「勉強会」が相次いで開かれる。誘致運動が本格化する前に、まずは施設に対する関係者の理解構築を図ろうとする狙いがあるとみられる。

 ILCは、あらゆる物質を構成する最小単位の一つ、「素粒子」を扱う地下研究施設。素粒子の一種、電子と陽電子をILCを使って超高速で衝突させることで、宇宙誕生の謎を解明するという。
 世界の素粒子研究機関の間では、2020年ごろの稼働を目指し、候補地を検討中。この候補地の一つに、江刺区を含む北上高地の地下にある花こう岩体が挙がっている。地殻変動を受けにくいことが、設置の必須条件となる。
 こうした、ILCにまつわる基本情報や想定される地域への効果などについて、共通認識を図ろうとする動きが表面化している。
 ことし4月には、産学官連携組織として「東北加速器基礎科学研究会」が発足。同会は先端加速器科学技術推進協議会とともに、6月2日、仙台市内でシンポジウムを開催する。
 同6日には、国際経済政策調査会が、奥州市文化会館(Zホール)を会場に、第57回「加速器科学研究会」を開催。同調査会は一昨年から3回、仙台市で研究会を開いていたが、今回、ILC候補地の近くで研究会を開き、誘致実現への機運を盛り上げる考え。高エネルギー加速器研究機構(KEK)の、吉岡正和教授が、ILC計画について講演する。
 このほか、市町レベルでの勉強会も行われる。今月18日には奥州、金ケ崎両市町議会議員交流会で、県南広域振興局の勝部修局長がILCに関し講演する。
 ILCで行われる研究は、「基礎科学」と呼ばれる専門性の高い分野。研究結果が、一般市民生活に直結するわけではない。基礎科学の分野で解明された事柄を応用的に活用し、新製品や新技術の開発に発展していく形だ。
 一方で、世界に一つだけしか設置されない研究施設が立地されることは、地域振興の面にも追い風になるなど、間接的な効果を期待する声もある。
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tanko 2009-4-24 19:40
 相原正明市長は23日、北上高地が有力候補地とされる「国際直線衝突加速器(インターナショナル・リニア・コライダー=ILC)」の誘致を見据え、市として調査研究などに充当する関連予算を計上することに、前向きな考えを示した。
 ILCは、すべての物質を構成する最小の物体「素粒子」の研究施設。素粒子の一種である「電子」と「陽電子」を高速衝突させる。この衝突により、宇宙誕生時の状態(ビッグバン)を再現。そのためには、地殻変動などの影響を受けにくい「花こう岩」の岩盤がある地域の地下に、31〜50kmの直線トンネルを掘削する必要がある。こうした整備条件を満たす地域として、北上高地の名前が挙がっている。
 誘致に向け22日には、「東北加速器基礎科学研究会」が発足。東北6県の大学や経済団体、自治体の関係者が出席した。
 北上山地の花こう岩の岩盤のエリアは江刺区などで構成。また、旧水沢市が羽田地区に学術研究機能集積地域(サイエンスランド)を整備する構想を持っていた。相原市長はこれらの背景を踏まえながら、「(誘致に向けた)協力のための諸経費の計上を考えたい」と話していた。
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tanko 2009-4-22 19:30
 宇宙誕生の謎を解き明かす研究施設「国際直線衝突加速器(インターナショナル・リニア・コライダー=ILC)」の誘致の足掛かりとなる、「東北加速器基礎科学研究会」が22日発足する。世界で1カ所だけ整備する同施設の誘致には、日本のほか米国、欧州連合なども意向を示している。日本国内の候補地の一つに、奥州市も関係する北上高地の名前も。研究会を通じ、施設の機能や設置意義など基礎的な知識を得ながら、本格的な誘致活動に向けた、基礎固めを図るとみられる。

 ILCは、この世に存在する物質の最小単位「素粒子」を用いた実験施設のこと。素粒子のうち「電子」と「陽電子」を高速衝突させ、宇宙誕生直後の状況(ビッグバン)を再現。この実験を通じ、宇宙や物質がどのように誕生したのかを解明する。
 現在、世界の素粒子研究機関の間で候補地を検討中で、2020年ごろの稼働を目指している。日本でも超党派国会議員による建設推進連盟が結成されるなど、誘致に向けた動きが出始めている。
 実験では、光の速度(秒速約30万km)に限りなく近い状況まで、電子と陽電子を加速させることが必要。また、非常に小さな物質同士が確実に正面衝突できることが求められる。
 こうした効果を得るには、31kmから50kmの地下直線トンネルを地盤の強い場所に掘らなくてはいけない。北上高地はこの条件に見合う候補地の一つとされている。
 発足させる研究会では、「ICLとは何か」「素粒子とは」とうい基本的な知識を、まずは関係者が習得。誘致に向けた体制構築を図る。
 仙台市内のホテルで開かれる研究会初会合の参加者は、東北6県の行政(県レベル)、大学、経済団体の関係者。岩手県からは達増拓也知事、勝部修・県南広域振興局長らが出席する。
 経済団体が入る背景には、ICLの建設費用が約8000億円という巨額であること。また、ICLに関連した各国の研究施設や付属する企業、高等教育機関の集積、そこに携わる人たちと家族の住環境など、かなりの経済効果があると見込まれるためだ。
 北上山地を形成する江刺区伊手の阿原山には、国立天文台の江刺地球潮汐観測施設がある。強固な岩盤が観測環境に適しているためで、地底を利用した学術研究施設の整備に最適な場所であることを物語っている。
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tanko 2009-2-27 19:20
 宇宙誕生の謎を解き明かす、大掛かりな研究施設「国際直線衝突加速器(インターナショナル・リニア・コライダー=ILC)」の建設候補地に、北上高地の名前が浮上している。素粒子の衝突実験により、宇宙誕生(ビッグバン)直後の様子を再現。地球や人類が存在することになった根源ともいえる宇宙誕生の謎に迫る。国際協調により、同施設の設置は世界で一つだけとなる。全世界から研究者や関連機関が集結する「国際科学都市」の構築も想定される。

 素粒子は、この世に存在する、すべてのものを構成している最小単位とされる。
 ILCは素粒子のうち、電子と陽電子を使い、直線トンネルの中間部分で正面衝突させる超大型の実験設備。この衝突により生じた状況が、宇宙誕生直後の状態を再現したものになるという。衝突時の反応や素粒子の状況を調べ、どのように宇宙や、物質が誕生したのかを解明していく。
 衝突する際の電子、陽電子の速度が速ければ速いほど、宇宙誕生の謎解明に近づく。その速さは光の速度(秒速約30万km)に限りなく近いものでなければいけない。この速さにまで電子、陽電子を導き出す装置が加速器(コライダー)と呼ばれる装置だ。
 素粒子研究のための加速器は現在も世界各国にあるが、敷地や設置経費の関係上、円形状の装置が多い。ILCは、直線状(リニア)のトンネルを用いるため、カーブによるエネルギー減衰が解消できる。
 現在、世界の素粒子研究機関の間で候補地を検討中。2020年ごろの稼働を目指している。これを受け、日本でも超党派国会議員による建設推進連盟が結成されるなど、誘致に向けた動きが出始めている。
 ILCの性能を十分に発揮するには、安定した地盤にトンネルを造る必要があり、その長さも31kmから50kmの直線でなければいけないという。候補地として、日本では北上高地のほか、北九州の脊振山地、福島県の阿武隈高地、茨城県の北茨城地区などの名が挙がっている。
 北上山地を形成する江刺区伊手の阿原山には、国立天文台の江刺地球潮汐観測施設がある。花こう岩体の地中に造られた学術研究施設で、安定した観測環境により世界第一級のデータが得られている。
 同観測所の担当者は、「仮にILCが北上山地に造られたとしても、よほど近くで建設工事などが行われない限り、こちらの観測には直接影響しない」と話している。
 26日の県議会一般質問でも、亀卦川富夫氏(奥州選挙区選出)がILC誘致に関する県側の考えを問いただした。達増拓也知事は、「政府としても誘致に向け動きだしており、調査検討のための地質条件調査や資料提供などをしていきたい。東北経済連合会でも、普及活動や研究会を検討しているので、連携を密にし、社会理解が進むようにしていきたい」と述べた。

写真=国際直線衝突加速器(ILC)の想像図(ILC計画パンフレットより)

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