岩手県奥州市・金ケ崎町をエリアとした地域新聞社による国際リニアコライダー(ILC)関連記事を掲載。 奥州市東部の北上山地は、現時点における世界唯一のILC候補地に選定されました。当サイトにはILCをはじめ、理系分野やILCに関連性のある地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)についての記事を随時アップします。
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tanko 2018-7-16 17:30
 リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟幹事長の塩谷立衆院議員(自民・静岡8区)は14日、水沢で講演。北上山地が有力候補地の素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)誘致実現へ「新たな国家プロジェクトに位置付けていこうという考え方で進みつつある」との認識を示した上で、「今年の暮れまでには日本政府が何らかの形で意思を示すよう努力したい」と述べた。
 塩谷氏は「アジアで最初の国際研究機構として日本が誘致することが大事。将来の日本が科学技術で世界のトップを走れるかどうかという大変大事な施設」と指摘。誘致の実現へ、国際的科学者に加え、欧米の政府・議会の理解を得られるよう働き掛けてきた経過に触れた。
 誘致の大きな壁となっている予算の確保については、計画の見直しにより予算規模が縮小されたことなどを踏まえ「毎年の予算からできるだけ別枠で取るように、新たな国家プロジェクトに位置付けていこうという考え方で進みつつある」と説明。
 「まだまだ壁はあるが、超党派でしっかり組織をつくっていく段階にきており、今年の暮れまでには日本政府が何らかの形で意思を示すよう努力したい」とし、「日本の将来のために建設し、国や地域の発展につなげていく考えに結び付けられるか。それぞれの立場で誘致活動に取り組んでいただき、オールジャパンで成功させたい」と国民理解の深まりを求めた。 
 講演後には、塩谷幹事長と小沢昌記奥州市長、高橋由一金ケ崎町長、勝部修一関市長との懇談の場も設けられた。

写真=講演する塩谷立・ILC議連幹事長
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tanko 2018-7-10 18:40
 奥州市ILC推進連絡協議会(会長・小沢昌記市長)は、ILCサポーターズ6万人署名運動を展開し、国際リニアコライダー(ILC)誘致実現を目指す市民総参加の機運を盛り上げる。
 映画監督の押井守氏が発起人となり4月に発足したILC誘致実現の応援組織である同サポーターズが、政府の誘致判断を後押しするために全国30万人のサポーターズ参加を呼び掛けている。
 市推進協がこれに賛同し、市民の過半数となる6万人の署名登録の運動に独自で取り組むことにした。
 近く、市広報とともに用紙を全戸配布する。市のILCウェブサイトからも入手できる。氏名を記載し、同推進協事務局の市ILC推進室に申し込む。
 問い合わせも同室(電話0197・24・2111)。
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tanko 2018-7-8 8:30
 超党派国会議員で組織するリニアコライダー国際研究所建設推進議連の河村建夫会長(衆院山口3区)らはこのほど、北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)を巡る情勢について安倍晋三首相に報告し、国内誘致実現を要望した。同議連副会長の鈴木俊一五輪相(衆院岩手2区)が、自身の公式ホームページやフェイスブックで明らかにした。
 要望には河村会長、鈴木五輪相のほか、塩谷立議連幹事長(衆院静岡8区)、小野寺五典防衛相(衆院宮城6区)、高橋宏明・東北ILC推進協議会代表、西岡喬・先端加速器科学技術推進協議会会長、山下了・東京大学特任教授らも同席した。
 河村会長らは、前岩手県知事の増田寛也氏が発起人となり、財界人や文化人らが参画する「ILC100人委員会」が設立されたことなどを報告。ILCの日本誘致に向けた関係者の機運の高まりを伝えたとみられる。
 ILC議連の塩谷幹事長は、先月下旬に都内で行われた100人委員会設立記念式典のあいさつで、今月中旬に予定される安倍首相の欧州・中東歴訪を前に「マクロン仏大統領との会談でILCを話題にするよう働き掛けたい」と述べ、首相にILCを巡る動向を伝える意向を明らかにしていた。
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tanko 2018-7-7 14:00
鈴木氏(県立大学長 東北準備室長)が指摘

 東北ILC準備室室長を務める岩手県立大学の鈴木厚人学長(素粒子物理学)は6日、水沢佐倉河の市文化会館(Zホール)で講演し、ILC(国際リニアコライダー)の誘致に対する日本政府の意思表示が今年中に示されない場合、中国が計画している大型円形加速器の建設が現実のものになると指摘。「何としてもILCはやらなくてはいけない」と訴えた。

 講演会は一般財団法人国際経済政策調査会(本部東京都、高橋佑代表理事)と、いわてILC加速器科学推進会議(海鋒守代表幹事)が主催。市民ら約400人が聴講した。
 講演に先立ち、同推進会議の海鋒代表は「ヨーロッパの次期素粒子物理学計画にILCが盛り込まれないと、国際プロジェクトとして位置付けるのが困難となるばかりか、日本に対する信用や培ったブランドが大きく傷付く」と主張。「ILC100人委員会も立ち上がり、全国的な盛り上げを進めている。多くの人に理解してもらい、一層の盛り上げを図っていこう」とあいさつ。来賓の小沢昌記市長も「日本への誘致を確実なものにしなければいけない。いかに重要な施設か確認し、一人でも多くの人に発信してほしい」と訴えた。
 鈴木学長は、ILCの研究意義やこれまでの協議経過などを説明。「給電、給水、地下へのアクセスなどの設計はできている。あとは日本政府の判断を待つばかり」と述べた。仮に日本政府の判断が出なかった場合、中国が計画している大型円形加速器の建設が始まる可能性が高いと指摘した。
 このほか、誘致実現後の地域の在り方、特に外国人研究者やその家族の受け入れに関しては「国際交流協会だけではなく、住民も参加して多文化共生社会を築いていかなくてはいけない」とした。英語の重要性に注目が集まりがちだが、「英語圏以外の人たちもおり、英語が話せない外国人とのコミュニケーションを考えると、やはり『日本語』が大切。彼らが居住する町内が『日本語講座』の教室のような姿になれば」との考えを示した。
 また、居住地域など受け入れ環境の整備に関しては「広域的に分担して取り組まなければ、発展性がない」とした。
 講演終了後は、今年4月に映画監督の押井守氏が発起人となり発足した「ILC Supporters(サポーターズ)」の趣旨に賛同する宣言が読み上げられ、同サポーターズのロゴマークが印刷された紙を聴講者全員が掲げ、誘致実現への機運を高めた。
 ILCを巡っては、文部科学省のILC有識者会議が今月4日、研究の意義や課題点などを取りまとめた。今後は、日本学術会議(山極寿一会長)に審議が委ねられる見通しだ。

写真=市民ら400人を前にILC誘致への経過や研究意義について解説する鈴木厚人学長
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tanko 2018-7-5 16:10
 北上山地が有力候補地の素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)の国内誘致について協議してきた文部科学省の有識者会議(座長・平野真一名古屋大学名誉教授、委員14人)は4日、東京都千代田区の同省15階特別会議室で第11回会議を開き、科学的意義などこれまでの議論の取りまとめを実施。この日の会議が最終回と位置付けられ、2014(平成26)年5月に設置された同会議の役割はひとまず終了した。今後は文科省から再び日本学術会議(山極寿一会長)に審議が依頼される見通しだ。

 文科省は、2013年9月に学術会議から提出された「ILC計画に関する所見」を受け、より一層の調査・検討を行うため、同有識者会議を設置。科学的意義や投資効果などを協議する「素粒子原子核物理作業部会」や、ILCの技術設計報告書(TDR)を検証する「TDR検証作業部会」を設け、メリットや解決すべき課題を洗い出していた。
 当初は2、3年で取りまとめられるとみられていたが、議論が進む中で新たに検証すべき課題が浮上。さらに、ILCを推進する国際研究者組織が、物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の精密測定に適した施設規模から段階的に拡張していく見直し計画を示したことで、一度役割を終えていた素粒子原子核物理とTDR検証の2作業部会を再設置した。結果的に、有識者会議設置から取りまとめまで、約4年の歳月が掛かった。
 これまでの議論では、科学的意義に一定の評価がある一方で、巨額投資による他学術分野への影響や、国民理解に対する懸念の声なども上がっていた。
 有識者会議事務局を務める文科省の素粒子・原子核研究推進室によると、同日の会議に提示された取りまとめ案に対し、委員からさまざまな意見が寄せられたという。「委員の皆さんのご意見を反映して報告書をまとめたい」としている。今後は、再び日本学術会議へ審議を依頼する見通しだ。
 文科省は2013年5月に、学術会議へILCの研究意義や国民や社会に対する意義などについて審議依頼をしている。学術会議内での議論を元に、文科省の有識者会議でも議論を深めた形だが、再び学術会議内でILC誘致に対する意見が交わされることになる。
 ILC計画を推進する研究者や誘致を切望する東北の自治体や経済団体などは、策定作業が始まるヨーロッパの次期素粒子計画にILC計画を反映させる必要があるとして、日本政府が今年中に前向きな意思表示をすべきだと主張している。
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tanko 2018-7-5 13:50
 サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会のテレビ観戦をしていて気になるのは、選手の腕などに見られる大ぶりなタトゥー(入れ墨)である。外国では、大リーグやプロバスケットボールリーグなどのスポーツ選手、芸能人などタトゥーをしている人は少なくない。日本でも、東京ヤクルトスワローズのバレンティン選手などが知られる ▼タトゥーは、何もプロのアスリートや芸能人だけではない。日本を訪れる一般の外国人観光客のなかにもしている人が珍しくない。日本でも若い世代を中心にファッション感覚などで施す人が増えているという ▼日本では、暴力団関係者など反社会的勢力の一種のステータスといった印象があり、入浴施設やプール、海水浴場などで入場を制限してきた経緯がある。ただし、現在、入れ墨そのものに対する法的規制はない(暴力団対策法では指定暴力員による未成年への強要などを禁止) ▼これまでに何度か日帰り入浴施設で、入れ墨をした外国人や日本人に出会ったことがある。外国人はともかく、日本人は体の一部にだけファッション的に施した人もあれば、任侠(にんきょう)映画を思わせるような本格的な入れ墨をしている人も。後者の男性と浴槽に入っているときには、身が縮んだ ▼施設管理者の指示に従わなかった場合、建造物侵入罪や不退去罪に該当するが、いざ暴力団関係者とおぼしき人に面と向かって注意できる人はそうはいないだろう。タトゥーに対する一般の見方が変わるなか、施設側でもシールを貼って隠せば入場を許可したり、制限を撤廃したりと従来の規則を見直す傾向にある ▼入れ墨は、日本においても伝統的な手彫りから、痛みの少ない機械彫りが主流になっているという。どちらにしても「彫る」には医師免許が必要である。入れ墨の歴史や文化論、彫り込んでいる人たちのポリシーはさておき、個人的にはどうしても違和感がある。
(史)
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tanko 2018-6-30 10:50
 北上山地が有力候補地の国際リニアコライダー(ILC)をヨーロッパの次期素粒子物理学計画に反映させるため、計画推進に携わる物理学者らは「今年中の日本政府の意思表示」というタイムリミットを設定し、各界著名人のネームバリューや発言力などを生かして幅広い層へのアプローチを試みる。誘致団体や候補地地元自治体もSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や講演会などを通じたPRを展開しているものの、依然として国民的関心を呼ぶような雰囲気には至っていない。巨額投資への懸念か、難解な物理学への拒否反応か――。オリンピック以上と言われる波及効果が期待される壮大な計画ながら、計画の存在すら知られていない。既に半年を切ったわずかな時間で、国民的関心を高め日本政府が前向きな姿勢を示す環境を整えられるか。
(児玉直人)

 「ILC計画の意義を広く発信し、日本における建設実現を応援する」。29日に発足したILC100人委員会の取材案内にあった一文だ。4月に映画監督の押井守氏が立ち上げたILC Supporters(サポーターズ)もほぼ同じ趣旨。違いと言えば、100人委は財界人や文化人などいわゆる“お堅い系”の層を、サポーターズは若年層やアカデミックな研究にあまり関心がなかった層をターゲットにしている。さまざまな可能性や波及効果があるプロジェクトだけに、支持を取り入れる門戸も多様な形で用意したと言える。
 ILC関係の研究者や自治体は、フェイスブックやツイッターなどSNSを駆使して、関連情報を頻繁に更新。動画サイト「ユー・チューブ」へも関連動画をアップしている。ただ、ネット上での関心度を知る目安(フェイスブックの「いいね」件数や、ツイッターのリツイート件数、ユー・チューブの再生回数)を見る限り、お世辞にも関心が高いとは言いにくい。
 100人委発足記念式典で、あいさつに立った関係者からは「国民周知が十分でない」「岩手では毎日のように新聞に掲載されているが、都内ではほとんどILCの文字を見ることがない」との嘆き節も聞こえた。
 壮大なプロジェクトがなぜ国民の関心を呼ばないのか。100人委発起人の増田寛也氏は「内容の難しさもあるが、関心を呼ぶだけの材料を国民に示すのが欠けていた」とみる。
 素粒子物理学者でもある岩手県立大学の鈴木厚人学長は、国内候補地選定時の“配慮”が、全国的な発信の出遅れに影響したと認識する。北上山地とともに、最終候補に残った九州北部の脊振山地周辺でも誘致に対する期待が高まった。その後、九州にはデータ処理拠点を置く方針も示された。「今はオールジャパンで進められる素地ができてきた」と鈴木学長は語る。
 100人委は、8月上旬にもノーベル物理学賞受賞者を招いたイベントを都内で開催する計画。増田氏は「100人委へ賛同してただいた方の中にも、今回の依頼を通じて初めてILC計画を知った人もいる。各界の有力者が多い組織なので、折に触れてILCを誘致する意義をアピールしてほしい」と願った。

写真=ILC100人委員会発足記念式典に集まった賛同者や国会のILC議連メンバーら(東京都港区、国際文化会館)
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tanko 2018-6-30 10:40
「100人委員会」発足(増田前知事が発起人)

 【東京=児玉直人】北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)の誘致に関連し、超党派国会議員で組織するILC議連幹事長の塩谷立氏(自民党、衆院静岡8区)は29日、ILC建設にかかる予算を従来の科学研究予算とは別枠で確保できるよう検討に入ることを明らかにした。同日、東京都港区の国際文化会館で開かれた「ILC100人委員会」発足記念式典のあいさつで述べた。その上で塩谷氏は、7月に安倍晋三首相が訪仏予定であることから「マクロン大統領との会談でILCを話題にするよう働き掛けたい」との考えを示した。

 宇宙誕生の謎を探るなど、素粒子物理学の世界唯一の研究施設として計画されているILC。実現すれば、日本初の本格的な国際研究機関となり、科学的意義のみならず経済波及効果や人材育成などの観点から、北上山地やその周辺の自治体では誘致実現を求める声がある。研究者側は、ヨーロッパの次期素粒子物理学計画にILCを反映させる必要があるとして、今年中の日本政府の意思表示が不可欠としている。
 一方で、建設や運営には巨額な費用が必要となり、国や自治体の財政に与える影響や他学術分野への研究活動に支障が出るのではとの懸念から慎重論も根強い。
 100人委員会は、前岩手県知事の増田寛也氏が発起人となり発足。財界や文化系の有識者、著名人も名を連ねており、ILC議連などとも連携しながら国民への理解普及を進め、政府判断を後押しする。
 式典で増田氏は「日本にとって一度も経験したことがない壮大なプロジェクト。立ちはだかる壁は高く厚いが、国民的議論を高め支持してもらえるような環境をつくっていきたい」と意気込みを示した。
 来賓としてあいさつした塩谷氏は、「実現への一番のネックは予算。他分野の研究者からは自分たちの予算が削られるとの懸念があることから、国家プロジェクトとして別枠予算が確保できないか、来週にも協議の場を立ち上げたい。今年中には何らかの形で日本政府の前向きなメッセージを示せるようにしたい」と述べた。
 同日は東北ILC準備室長で岩手県立大の鈴木厚人学長が、ILC計画の概要や現状について講演した。
 100人委員会の賛同者は、今月26日時点で129人。委員会事務局は「個人の立場で参加している」として、各委員の肩書や所属などは明らかにしていない。委員は次の通り。

 相沢益男、朝田照男、芦田昭充、東根千万億、東信彦、新谷明弘、有馬朗人、安斎隆、石井幹子、一力雅彦、出井伸之、伊藤滋、岩崎賢二、岩渕明、氏家照彦、牛尾治朗、内館牧子、内永ゆか子、槍田松螢、江刺正喜、大内全、大滝精一、大友啓史、大野英男、大橋光夫、大橋洋治、大平孝、大山健太郎、岡崎昌之、小笠原直樹、岡素之、岡嶐一、奥田碩、奥正之、奥山清行、小田敏三、小野寺正、梶屋陽介、柏木孝夫、加瀬豊、香取薫、鎌田宏、茅陽一、北村清士、隈研吾、黒田玲子、五阿弥宏安、近衛はな、小林栄三、小間篤、小山清人、近藤徹、柴門ふみ、酒井宏明、寒河江浩二、坂田東一、佐々木幹夫、佐藤勝彦、佐藤敬、佐藤安紀、里見進、沢田康次、塩越隆雄、志賀秀一、志伯健太郎、柴田克洋、島地勝彦、白石智哉、杉田亮毅、鈴木賢、鈴木茂晴、鈴木隆、鈴木道雄、清野智、高橋姿、高橋真裕、高橋雅行、高柳雄一、田口幸雄、竹内純子、中鉢良治、寺島実郎、天坊昭彦、常盤百樹、徳山日出男、中井勝己、中上英俊、永原功、中村英夫、夏野剛、並木富士雄、成田晋、西垣克、根岸吉太郎、野長瀬裕二、長谷川吉茂、長谷川閑史、東哲郎、弘兼憲史、藤沢久美、藤本隆宏、藤原作弥、堀義人、前田佳宏、増田寛也、松尾義之、松本宣郎、三浦展、三浦宏、三木繁光、三田敏雄、御手洗冨士夫、宮原耕治、宗岡正二、村上尚登、室伏きみ子、森詳介、柳井雅也、柳正憲、山崎洋次、山下隆、山田清志、山本文雄、吉井譲、吉崎達彦、芳見弘一、吉村作治、ロバート・キャンベル、渡辺修

写真=ILCの別枠予算確保に向けた検討に着手することを明らかにした塩谷立ILC議連幹事長(東京都港区、国際文化会館)
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tanko 2018-6-8 12:10
 国際リニアコライダー(ILC)は宇宙誕生の謎に迫る研究施設であることはよく分かりました。宇宙に誕生があるということは、いずれ「死」もあるということでしょうか? 毎日私たちを照らしてくれている太陽や夜の星にも寿命があるのでしょうか?

星には寿命があります

 星には自分で光っている星と、そうでない星があります。自分で光っている星を恒星と言い、太陽は地球に最も近い恒星です。夜空に見える数えきれないほどの輝く星も、ほとんどは太陽と同じ恒星です。
 では恒星はどのようにして生まれたのでしょうか。
 地球がある太陽系は、銀河系(天の川銀河)の中にあります。銀河系の中には2000億個の恒星があるといわれています。太陽はその中でも最もありふれた恒星の一つです。
 太陽は約46億年前に誕生したといわれています。寿命は100億年ぐらいだと考えられているので、あと50億年以上は光り輝いていると考えられます。
 太陽のような恒星は、どのようにして誕生したのでしょうか?
 恒星は、宇宙空間のガスやチリが集まり、それらが互いに引き合うようになり、分子雲というかたまりになります。分子雲の中にあるダストは、可視光(目で見える光)を吸収してしまうため黒く見えることから暗黒星雲と呼んでいます。
 集まったガスやダストはお互いに引き合う力(引力)が増し、さらに周りのチリやガスを取り込みはじめ、さらに大きくなり、やがて暗黒星雲は自らの重力で収縮し始め、内部は高温、高圧の状態になります。温度が約250万度ぐらいになると、水素の熱核融合反応(水素やヘリウムのような軽い元素が融合して、より重い別の元素になる反応)が始まります。ヘリウムが生まれると同時に巨大なエネルギーが生じます。この発生したエネルギーが内部の圧力を高め、自分自身の重力とつり合って、安定になります。このような姿が恒星です。
 恒星の寿命は、大まかにいって、質量の3〜4乗に反比例します。質量の大きな星は中心温度が高くなり、熱核融合反応が盛んに行われるため短時間で燃料となる水素などを消費してしまうため、寿命は短くなります。
 太陽についても、熱核融合反応で中心部の水素をほぼ使い果たすと、エネルギー源はなくなり、自分の重力で収縮し始めます。この時「重力エネルギー」が開放され、熱が生まれます。すると熱核融合反応が起こっている外側は、ますます加熱され、膨張し、重力による収縮を上回るようになってきます。
 その結果、太陽の外側は大きく膨らみ、表面温度は低下し、赤く見えるようになる「赤色巨星」と呼ばれる星となります。この時太陽は、金星の軌道くらいまで大きくなると考えられています。さらに時間が経つと、太陽はガスを放出しながら膨張と収縮を繰り返し、熱核融合反応も起こらない小さくて高密度の「白色矮星」になります。
 現在の太陽は、赤道半径が約69万6000km。重さ(質量)は地球の約33万倍です。太陽から地球までの平均距離は、約1億4960万kmあり、光の速度でさえ約8.3分かかります。表面温度は約6000度で、中心部は約1500万度と言われています。
(奥州宇宙遊学館館長・中東重雄)

番記者のつぶやき

 6月に入り、暑い日が増えてきました。しかし、東北地方はもうすぐ梅雨入りすると思われます。梅雨になると曇りや雨の日が多く、だんだんと太陽の光や青空が恋しくなるものです。
 私が小学生の時、ビートたけしさんが出演していたテレビ番組で、太陽系や宇宙のことを取り上げていました。そのとき見たのが、太陽がだんだん大きくなっていき、水星から金星を飲み込み、地球の公転軌道付近まで膨らむという話でした。何十億年も先の話で、自分は生きていないと分かっていながら「怖いなぁ」と思ってしまいました。
 先日、庭に天体望遠鏡を出し、木星や金星を眺めました。膨張してくる太陽のことなど気にせず、のんびり星を眺められる時代に生まれてきたのは、本当にラッキーだったのかもしれません。今、生きているこの瞬間を大切にしたいものです。(児玉直人)

写真=奥州宇宙遊学館では、特殊なレンズなどを使って撮影した現在の太陽の様子を見ることができる
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tanko 2018-6-6 9:40
 素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)の北上山地誘致実現を見据えた、市内小中学校でのILC出前授業。本年度は24校から申し出があり、既に一部の学校で実施した。ILC誘致に対する日本政府の出方に注目が集まる中、講師役の市職員やNPO法人関係者は、最新の動向も意識しながら授業に対応している。
 市は2014(平成26)年度から中学生、2015年度からは小学生を対象に出前授業を展開している。ILCは建設から運用開始まで10年から20年の歳月が必要。今の児童・生徒たちが大人になり地域社会の中核を担うころとの見方から、子ども向けの普及活動に力を入れている。
 小学校では、市ILC推進室の職員がDVD観賞やクイズを通じてILCの概要を解説。中学校では、市から委託を受けたNPO法人イーハトーブ宇宙実践センター(大江昌嗣理事長)の関係者が、素粒子物理の入門的知識や波及効果について説明している。
 これまで中学生4335人、小学生1681人が受講。本年度は中学校9校、小学校15校で5月下旬から順次行われている。これとは別に、県南広域振興局は遠野や北上などの中学校への出前授業を実施しており、同NPOに講師派遣を委託している。
 ILCは実現の是非に関する議論が進行中のプロジェクト。出前授業が始まった当初と現在とでは、計画内容も変わっている。昨年11月に国際研究者組織が了承した見直し計画では、施設規模を表す上で重要なキーワードとなる地下トンネルの長さなどが変わった。同NPO理事で奥州宇宙遊学館の中東重雄館長は「新聞などで最新の動向を注視しながら授業に対応している」と語る。
 最も悩ましいのが建設時期どころか、日本に誘致すること自体はっきりしていない点。中東館長は「建設時期などが明確になっていれば、子どもたちはより真剣にILC計画を受け止めるだろうが、現在のような協議検討中の状況において、ただ単に『盛り上がりましょう』だけでは現実味が乏しい」と捉えている。
 ILCを推進する研究者や誘致団体は、ヨーロッパの次期素粒子物理戦略計画の策定時期を踏まえ、年内にも日本政府から誘致に前向きな姿勢が示される必要があると強調している。一方で、政府が年内に姿勢を示すのは困難とみる有識者や政界関係者もいる。
 ILC誘致を巡る動きが正念場を迎えようとしている中、出前授業の予定は12月中旬まで組み込まれている。市ILC推進室の瀬川達雄室長は「動向に注視し、場合によって内容を変えることがあるかもしれないが、本年度の授業そのものは予定通り実施していきたい」としている。

写真=市内小中学校で本年度も始まったILC出前授業(市立水沢南小)

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