岩手県奥州市・金ケ崎町をエリアとした地域新聞社による国際リニアコライダー(ILC)関連記事を掲載。 奥州市東部の北上山地は、現時点における世界唯一のILC候補地に選定されました。当サイトにはILCをはじめ、理系分野やILCに関連性のある地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)についての記事を随時アップします。
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tanko 2016-9-30 10:10
 北上山地への誘致が期待されている素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)をPRするコーナーが30日、奥州市水沢区羽田町のJR東北新幹線水沢江刺駅(寺田亮司駅長)の「南岩手交流プラザ」にお目見えした。1日開幕の希望郷いわて国体に合わせ、同駅に降り立つ県内外の選手団や来訪客に、本県などが取り組む国際プロジェクトを紹介する。
 ILC候補地の北上山地にも近い同駅。以前から「常設型のILC情報発信機能を設置しては」との提言が地元の誘致関係者から寄せられていた。
 市ILC推進室は、国体開幕に合わせ内容を検討。江刺区のマルモ通信商事(菊地弘樹代表取締役)の協賛を得て、天井つり下げタイプの映写機を設置し、壁面に市とILCの情報動画を流すことにした。動画は5分間で10分置きに放映。自由に手に取れるよう、ILC関連のパンフレットも配置している。
 同推進室では市内の国体各会場にもILCのパンフレットを置く予定。また県科学ILC推進室は、北上市の北上総合運動公園に設営する売店・休憩スペース「わんこ広場」でILCの周知活動を展開する。

写真=水沢江刺駅に開設されたILCのPRコーナー
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tanko 2016-9-23 10:30
 奥州市議会の「ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会」(渡辺忠委員長、議長を除く全議員で構成)の第12回会合はこのほど、市役所本庁で開かれた。県政策地域部科学ILC推進室の佐々木淳室長が講演し、国際リニアコライダー(ILC)建設に関わる想定スケジュールを示しながら、建設候補地として「ここ5年での準備」の重要性を強調した。
 佐々木室長は「ILC建設計画に向けた岩手県の戦略について」と題し、国や県の動きを紹介。ILC実現に向けた今後の取り組みについて、外国人が安心して住める受け入れ環境整備のほか、拠点としての東北ILC準備室との連携や、加速器関連産業への地元企業の参画促進、効果的な普及啓発を挙げた。
 政府決定や国際合意形成など各項目を盛り込む想定スケジュールを示し、「地元として準備するのは、ここ5年を一定の見通しとして動く必要がある」と指摘。例えば、多文化共生社会構築は外国人観光客の呼び込みにもつながるとし、ILCを契機とした取り組みの波及効果へも理解を促した。
 市議からは、国際的・国内的に考えられる費用負担、地元農業との関わりについての質問があった。農業について佐々木室長は、現在の農業・農村景観の維持が大切としたほか、農産物の販路拡大などに期待した。

写真=県科学ILC推進室の佐々木淳室長が講演した、市議会ILC誘致及び国際科学技術研究圏域調査特別委員会
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tanko 2016-9-16 10:50

 国際リニアコライダー(ILC)誘致を見据え当地を訪れる外国人にも対応できる接客術を身に付けてもらおうと、市内のホテルや旅館など宿泊施設の従業員を対象とした「接遇用外国語セミナー」がこのほど、水沢区東町の水沢サンパレスで開かれた。参加者たちは、欧米人と日本人のジェスチャーの違いや外国人には通じない和製英語などについて理解を深めた。
 政府観光局の発表では、昨年の訪日外国人は約1973万7000人と過去最多を記録。北上山地にILC誘致が決定すれば、建設前から1000人、建設後は6000人規模の外国人が奥州市とその周辺に滞在すると予測されている。
 市国際交流協会(佐藤剛会長)は国際化が迫る現状を踏まえ、市内に宿泊する外国人居住者や観光客の受け入れ態勢を充実させるため、同セミナーを実施。初級編には約30人の宿泊施設従業員が参加し、英語の発音への慣れや、おもてなしに必要な単語とフレーズを学んだ。
 同協会の渡部千春事務局長は「政府は2020年までに訪日外国人を4000万人にする目標を掲げており、国際化の波はすぐそこまで来ている」とあいさつ。市ILC国際化推進員のトマス・アンナさんがILC誘致活動の概要を分かりやすく解説した。
 ジェスチャーの違いと和製英語について、渡部事務局長と米国出身のガルシア・ジェイソンさんが紹介。例えば「ノート」は、英語で「書く動作」を指すことが多く、文字などを記す冊子は「ノートブック」としなければ通じない場合があるという。
 渡部事務局長は「ホテルなどの接客業では相手の名前を聞き取る力も重要。発音も大切だが聞く力も身に付けてほしい」と呼び掛けた。

写真=日本人と欧米人のジェスチャーの違いを学ぶ参加者たち
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tanko 2016-9-11 12:20
 市民に国際リニアコライダー(ILC)を知ってもらうシンポジウム「1から分かるILC」(いわてILC加速器科学推進会議など主催)は10日、水沢区の市文化会館中ホールで開かれた。市内外から300人が参加。一線で活躍する物理学者による講演、専門家と中学生を交えてのパネルトークを通じ、ILCを誘致する意義について理解を深めた。
 北上山地への誘致が期待されるILCは、地元をはじめとする国民の理解と協力が不可欠。しかし候補地の胆江、両磐地域でも誘致意義が十分に理解されていないことから企画。県や奥州市、一関市などが後援した。
 前半、高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所の藤本順平氏が、ILCの研究目的などを分かりやすく解説。引き続き「見る宇宙・つくる宇宙 ダークマターの秘密を探れ」と題したパネルトークでは、藤本氏に加え国立天文台水沢VLBI観測所所長の本間希樹氏、奥州市立水沢中3年の菅原百代さん、一関市立花泉中3年の佐藤琴恵さんがパネリストとして登壇した。
 菅原さんはことし8月、スイスの欧州原子核研究機構(CERN)を視察したことに触れ「科学者が真剣に取り組んでいる姿を見て、格好いいと感じた。いろいろな国の人がおり、日本語でもあいさつされた。ILCができたときのために英語をしっかり学びたい」と振り返った。
 本間所長は、天体観測によってダークマターの存在を推測するきっかけが生まれたと説明。「宇宙で、地球を含む銀河ができるためにはダークマターの存在が必要だった。その正体をILCでみつけてほしい」と期待を寄せた。

写真=現在の宇宙形成の謎に迫るILCへの期待などを話し合ったパネルトーク
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tanko 2016-9-9 12:30
 奥州市立小山中学校(関向正俊校長、生徒212人)の岩渕遥菜さん(13)、及川愛佳さん(14)、佐々木絵李さん(13)で編成した2年女子チームは、科学の甲子園ジュニア県大会で総合2位に輝き、12月に東京都内で開かれる全国大会(国立研究開発法人科学技術振興機構主催)への出場を決めた。校史に残る快挙にメンバーたちは「閉校後も小山中の名が残る結果を収められた。3人の力を結集させ、全国大会でもベストを尽くしたい」と喜びひとしおだ。

 中学1〜2年生を対象にした同甲子園は、文部科学省が推進する次代を担う科学技術人材の育成に関する施策の一環。8月末に花巻市内で開かれた県大会には、選抜19チームが出場し、筆記と実技(実験)の2競技で理科・数学の力を試した。
 小山中は1〜2年生の男女3チームを編成し、県大会に臨んだ。試薬を用い、酸性とアルカリ性の溶液を見分ける実験などで満点を連発した女子3人組が全国大会の出場権をつかんだ。2年男子チームも健闘し、実技で3位に入った。
 筆記競技は無我夢中、実技中は発見と緊張の連続だった。好奇心旺盛な岩渕さんは「溶液の混ぜ方で、色が変化するのはなぜか。楽しみながら実験できた」と気負いがない。
 冷静沈着な及川さんは「会場内がとにかく静か。他チームより実技が早く終わり、不安になった」と苦笑い。2年連続で出場した佐々木さんは「3人が協力し合い、いい形で実験を進められた。前回の経験も生かせた」と振り返った。
 総合1位の県立一関第一高校付属中と合同チームを組み、総勢6人が県代表として全国大会に出場する。「県大会ではチームワークを発揮できた。半面、勉強不足の部分も浮き彫りになった。課題点を克服し、全国大会に臨みたい」と意欲満々だ。

写真=科学の甲子園ジュニア全国大会への出場を決めた小山中2年チーム
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tanko 2016-9-9 12:10
 金ケ崎町議会9月定例会は8日、開会した。一般質問では山路正悟、阿部隆一、千葉正幸の3氏が国際リニアコライダー(ILC)誘致や学童保育所の環境整備、図書館・公民館経営などについて町当局の見解をただした。
 ILCについては、山路氏が積極的な誘致活動の展開を求めながら質問。16万kWの電力を必要とするILCの誘致と絡め、地域内での天然ガス利用拡大について考えを尋ねた。
 天然ガスを巡っては、東北経済産業局が2014(平成26)年度、東北における自動車産業など「ものづくり産業」の競争力強化を狙いに、工業集積率の高い北上・金ケ崎地域をモデルとした天然ガス利活用勉強会を実施。現在は、エネルギー関連企業や電力・ガス会社、県、市町、製造業が参加する岩手・宮城地域天然ガス利活用連絡会(事務局・東北経産局)に、同町や奥州市、北上市も加わっている。
 天然ガス利用について高橋由一町長は、「産業界ではエネルギーコストをいかに下げるかが課題。金ケ崎の企業でもタンクローリーで搬入した天然ガスで発電している企業がある。町と北上など周辺も含めた産業振興のためには必要だと経産局にも訴えてきた」と説明。
 天然ガス導入には、「仙台からのパイプラインを通して低コスト化することが重要」とする一方で、「仙台から140kmのパイプラインを引いたコストを吸収してなおかつ、供給したエネルギーの採算がとれなければならない」と一定の需要規模が必要であることを示した。
 パイプラインによる天然ガス導入には最低でも年間50万tの需要が必要で、50万kW級の発電所設置による消費などが想定されている。高橋町長はこれらの試算を踏まえ、「16万kWの需要が見込まれているILCの誘致をきっかけに、金ケ崎、北上の工業団地を含めた天然ガス供給体制に見通しができるのではないか。採算が見込まれれば民間による取り組みも期待できる」と波及に期待を示した。

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