人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)
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tanko 2016-5-7 13:10
 奥州市立胆沢中学校=胆沢区南都田字蛸ノ手=の建設現場フェンスに6日、国際リニアコライダー(ILC)誘致実現をPRする絵画ボードが取り付けられた。市議会のILC誘致推進議員連盟(渡辺忠会長、全議員27人で構成)の発案で、同区内3中学校の生徒と胆沢保育園の園児らが思い思いにイメージするILC実現後の地域社会や研究の様子を表現した。

 同議連では、江刺区東部の北上山地が最有力候補地となっているILCの誘致実現に向け、さまざまな取り組みを展開。絵画ボードの設置は、幅広い年代の市民にILC計画をPRし、誘致に向けた機運を盛り上げようと考案した。
 昨年末から市ILC推進室や市教育委員会などと協議。胆沢中の建設現場西側に設置されているフェンスを活用し、ILCに関する絵画を小山、南都田、若柳の区内3中学校の生徒たちに描いてもらうことにした。
 当初は白く塗られたフェンスに直接描く計画だったが、業者などからのアドバイスもあり、模造紙などに原画を描いてもらい、写真複写してパネルに仕立てることに。若柳中の作品は「ILCを身近に」のメッセージに加え、「教育」「環境」「医療」「文化育成」などILC実現による波及効果を表現。胆沢保育園の園児たちは宇宙の謎を探るILCの研究や地下トンネルに設置される加速器の様子を描いた。
 「区内の小学校や他の保育園、幼稚園の作品もさらに加えたい。同僚議員からは『他の区でも実施しては』という声もある」と同議連会長の渡辺市議。「絵画パネルのほか、10月のいわて国体・いわて大会開催に向け、立て看板を市内随所に設置することも考えている。今回を足掛かりに市内各地でILCの機運を盛り上げるような取り組みをしていきたい」と意気込む。
 同議連は、市内の機運醸成を図る取り組みに加え、関係国会議員への要望や都市計画の有識者を招いての勉強会を計画。今月16日には、超党派の国会議員で組織するリニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟の河村建夫会長と面談し、地元の熱意を伝える予定だ。

写真=胆沢中建設現場のフェンスに取り付けられるILC絵画パネル

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