人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市西部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)
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tanko 2014-3-25 15:00
 「国際リニアコライダー(ILC)」「アテルイ」「復興ボランティア」――。本県を題材にした漫画作品集が20日に発売された。「県知事責任編集」と銘打つ。水沢区出身の吉田戦車さんら本県ゆかりの漫画家13人14作品の競演である。
 吉田さんは、ILCを題材にギャグ漫画化。「伝染(うつ)るんです」などで知られる人気漫画家が100年後の県南部を描いた。ILC誘致を経て、発展した郷土の未来像がほのぼのとした笑いを誘う。
 盛岡市や衣川区に在住経験のある五十嵐大介さん=埼玉県出身=のテーマは、盛岡の「さんさ踊り」。幼い息子と娘がさんさに魅了される様子がほほ笑ましい。
 代表作「ときめきトゥナイト」の池野恋さん(花巻市出身)は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」がモチーフ。「ゴーガイ!岩手チャグチャグ新聞社」で話題の飛鳥あるとさん(一関市出身・在住)は「アテルイ」を描く。
 単行本「コミックいわて」はこれまでに2冊発行。第3弾の今回は、「コミックいわてWEB」で配信した13作品に描き下ろし1作品を加えた計14作品の収録である。掲載漫画の題材紹介MAP、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」や「ILC」の紹介などもある。
 同WEBは県が提供する無料漫画配信サイトで、漫画を活用して本県の魅力を伝える「いわてマンガプロジェクト」の一環。2013年9月に運用を始めた。
 全国書店などで発売。県政策地域部政策推進室の兼平俊亮さんは「岩手の魅力を詰め込んだ1冊。楽しみながら、岩手を好きになってもらえたら」と期待。県民にとっても、新鮮な感覚で郷土の良さを味わう機会になりそうだ。(県 銀杏社 700円+税)

写真=表紙画は吉田戦車さん。「コミックいわて from WEB」(C)Sensha Yoshida/Comic Iwate from WEB
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tanko 2014-3-24 8:50
 岩手県が児童・生徒向けに制作を進めていた国際リニアコライダー(ILC)計画の解説動画が完成し、23日、盛岡市の岩手教育会館で披露された。難解とされる素粒子物理学の研究分野を分かりやすく説明。国際研究都市を見据えた有益な取り組みの一例として、金ケ崎小学校で行われている英語活動の様子も紹介された。県は今後、小中学校や高校などにも配布し活用してもらう考えだ。
(児玉直人)

 これまでのILCに関する講演会や説明会は、物理学者をはじめ地域政策の有識者が講師に招かれ、内容が大人向けであることが多く、聴講者もILCに関心がある人や行政、商工業関係者らが中心だった。このため県などは、次代を担う子どもたちや将来的に地域のリーダー的な存在となる子育て中の親世代に興味や関心を向けてもらう方法を模索していた。
 制作した動画は、宮沢賢治をイメージした先生役などが登場する人形劇風の構成。イラストやコンピューターグラフィックス(CG)、実際の研究現場の様子なども交えながら、分かりやすく宇宙誕生の謎に迫るILC計画を解説している。
 外国人研究者やその家族も地域に滞在することから、国際研究都市に対応したまちづくり、人づくりも求められる。その先進事例として、町立金ケ崎小学校が実施している英語による校内放送の様子なども取り上げられた。
 同日は約200人が来場。会場入り口にはILC計画のパネルや開発中の加速器の部品も展示され、注目を集めた。
 子ども2人と訪れた花巻市の会社員多田利枝さん(42)は「新聞などでILCという言葉は知っていたが、動画を見て実際にどのようなことが行われるか分かった。子どもに質問されても簡単なことなら答えられる」と満足そうな表情だった。
 会場では動画披露に加え、国立天文台の渡部潤一副台長や高エネルギー加速器研究機構(KEK)の藤本順平講師らによる講演や座談会も行われた。県政策地域部の大平尚・首席ILC推進監は「今回は小学高学年以上の子を想定した内容だったが、思った以上に幅広い層が集まった。ILC計画に関しては『とっつきにくい』という声も多く、その壁をどう破るかが課題だった。完成した動画は学校や地域の説明会などで活用していきたい」と話していた。

写真(上)=児童・生徒向けに制作されたILC解説動画
写真(下)=子どもたちの姿が多く見受けられた会場の展示ブース
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tanko 2014-3-17 10:00
 市内在住の外国人や日本語サポーターを対象にした年金・健康保険・介護保険研修会は15日、水沢区吉小路の市水沢地域交流館(アスピア)で開かれた。日本人でも理解しにくい社会保障のシステム。専門家を招き、分かりやすく解説した。
 北上山地が国際リニアコライダー(ILC)の建設予定地に決まり、胆江地区にも長期滞在する外国人の増加が予想される。日本で快適に生活する一助にしてもらおうと市国際交流協会(佐藤剛会長)が初開催し、中国や韓国、フィリピンなど外国人市民ら10人が受講した。
 花巻市の社会保険労務士鈴木幸子さんが講師を務めた。医療保険、介護保険、年金の手続きや受給の方法をポイントを押さえて紹介した。
 日本の社会保障制度の中でも特に年金制度は国民年金、厚生年金、共済年金など加入や受給のシステムが複雑で、日本人でも戸惑う人が多いという。「収入がなくても免除制度があるので活用して」と鈴木さん。「紹介した制度は基本的なこと。例外もあるので、困った時は身近な人や労務士に相談してトラブルを避けてほしい」と呼び掛けた。
 このほか、県国際交流協会の外国人専門相談員の呉慧敏(ご・けいびん)さんが、社会保険に関するトラブルやよくある相談を事例を交えながら紹介した。
写真=アスピアで開かれた外国人向けの社会保障研修会
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tanko 2014-3-15 9:50

 岩手県は14日、2014(平成26)年度定期人事異動を内示した。胆江地区などを管轄する県南広域振興局関係は、副局長の佐々木淳氏が首席ILC推進監を兼務。医療局人事では、県立江刺病院長に同病院副院長の川村秀司氏が就任する。4月1日付発令。
 知事部局の異動規模は、前年度と比べ112人多い1661人。東日本大震災からの本格復興の促進、「いわて県民計画」の着実な推進を重視した。
 復興の象徴として位置付け、誘致実現への期待が高まる国際リニアコライダー(ILC)については、政策地域部内に「科学ILC推進室」を設置。これに伴い、県南広域局副局長の佐々木氏が同推進室首席ILC推進監を兼務し、候補地周辺の地元関係市町や団体との連携を図る。
 このほか、県南局関係では理事として転出する立花良孝副局長の後任に、政策推進室調整監の平野直氏を起用する。
 医療局人事では江刺病院長に、副院長の川村秀司氏が就任。外科長と栄養管理室長を兼務する。院長の小岡文志氏は定年を迎えるが、勤務延長措置により引き続き同病院に勤務する。
写真=科学ILC推進室首席ILC推進監を兼務する県南広域振興局の佐々木淳副局長
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tanko 2014-3-10 12:40
 任期満了に伴う奥州市長選は9日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の小沢昌記氏(55)=無所属=が3万7932票を獲得、新人の小野寺孝喜氏(66)=同=を7948票差で振り切り、再選を果たした。小沢氏は財政健全化に向けた行財政改革や協働のまちづくり施策の推進、市政継続などを訴え、大票田の都市部を中心に浸透。市政の刷新を掲げ、旧町村部の厚い支持を集めた小野寺氏の猛追を退けた。市議選の投開票も同日行われ、新人7氏を含む議員28氏が決まった。
 奥州市誕生後、3度目の市長選。投票率は67.73%で、今回選同様、現新の一騎打ちだった前回選(77.34%)を9.6ポイント下回った。
 小沢氏は昨年12月27日、小野寺氏に先立ち立候補を表明。「財政健全化と、自立と自律の協働を政策の両輪とする」と主張し、公約にはILC(国際リニアコライダー)の誘致や農業振興、少子高齢化対策などを掲げた。
 あいさつ回りやミニ集会、街頭演説などを重ね、現職の知名度も背景に着実に浸透。地区後援会は水沢、胆沢に各14支部、江刺に10支部を構築し、一連の医療改革プラン策定に伴う“逆風”で前回選に比べ手薄になった前沢、衣川両区の後援体制を補った。
 小野寺氏は、告示まで1カ月を切った2月10日に出馬を表明。医療改革プランや行財政改革の全面見直し、総合支所の機能強化による全市の活性化などを訴え、現職との対決姿勢を鮮明にした。地元前沢区や衣川区で圧倒的な支持を集め、激しい追い上げをみせたが、出馬表明の出遅れを取り戻せなかった。

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【基本情報】
 ※奥州市(おうしゅうし) ……岩手県南部の胆江2市町を形成する市で、旧水沢市、旧江刺市、旧前沢町、旧胆沢町、旧衣川村の5市町村が合併し2006年2月20日に誕生した。周囲は金ケ崎町、一関市、平泉町、北上市、住田町、花巻市、遠野市、西和賀町、秋田県東成瀬村に接する。人口は123,566人(2014年2月28日現在)。
 中央を北上川が流れ、川の西側は胆沢(いさわ)郡、東側は江刺(えさし)郡とされていたことから、双方の頭文字を取り奥州市と金ケ崎町の2市町は「胆江(たんこう)地方」と呼ばれている。
 古くから農畜産業が盛んであるとともに、南部鉄器や岩谷堂箪笥などの伝統工芸も息づく。かつては、県南の商都といわれるほど水沢駅周辺や江刺区岩谷堂の中心市街地は活気を帯びていたが、車社会の到来と郊外への大型店進出などにより衰退の一途をたどる。
 財政健全化に向けた行財政改革、人口減少、高齢化社会を見据えた地域振興策などが主な市政課題となっている。
 ILC建設候補地の北上山地は、江刺区東部の中山間地域に位置。東北新幹線・水沢江刺駅から車で15分程度でたどり着く。

 ※奥州市長選・市議選 ……任期満了に伴い3月2日告示。新人で元市健康福祉部長の小野寺孝喜(おのでら・こうき)氏と、現職で2期目を目指す小沢昌記(おざわ・まさき)氏が立候補した。ILC計画に関しては両候補とも誘致に積極的に関わる姿勢を打ち出していた。
 市議選は市長選と同日告示、同日投開票。定数28に対し32氏が立候補した。ILCに関しては市長選2候補と同様、選挙戦を通じ誘致実現を主張する候補者も見受けられた。
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tanko 2014-3-4 19:40
 北上高地の地下に、大規模な素粒子研究施設「国際直線衝突加速器(インターナショナル・リニア・コライダー=ILC)」を誘致させる構想が持ち上がっていることについて、相原正明市長は3日「動向を注視し、積極的に協力したい」と前向きな考えを示した。
 市議会一般質問で、佐藤克夫氏(奥州創政会)の質問に答えた。佐藤氏は「国際的な研究施設が来れば、地域への波及効果は大変なもの。積極的な運動を展開すべきではないか」と問い掛けた。
 相原市長は、「本市が研究拠点になれば、1000人規模の研究員が各国から訪れ滞在することが想定される。高等教育機関、試験機関など人と知識が集積した風格ある都市になると思う」とした。
 ただ、北上高地が有力候補である情報が出ているとはいえ、国としての明確な誘致方針は、まだ示されていない。日本以外にも、アメリカやヨーロッパなど国際社会も絡んだ誘致協議になるだけに、相原市長は「日本誘致に向け長年積み重ねてきた関係者の努力を壊すことがないよう配慮しながら、受け皿づくりなどを考えたい」と語った。
 また、市側の担当部署については現在、総合政策部政策企画課で担当しているが、相原市長は新年度開設予定の市東京事務所も誘致事務の一端を担えると示唆。「茨城県つくば市に、加速器研究の学術機関があるので、まさに足で稼いで当地への着地を実現させるようにしたい」と話した。
 ICLはすべての物質を構成する最小の物体「素粒子」のうち、電子と陽電子を高速衝突させる大規模な地下実験施設。宇宙誕生の謎を解明する、基礎科学の研究のために活用される。
 電子、陽電子は光の速度(秒速約30万km)にまで加速させるため、地底に最大50kmの直線トンネルを整備する必要がある。地底の揺らぎの影響を防ぐため、強固な地盤の中に造ることが求められる。
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tanko 2014-3-4 10:00
 2日に投開票が行われた金ケ崎町長選で、3選を果たした高橋由一(たかはし・よしいち)氏(67)。一夜明けた3日、町選挙管理委員会の畠山寿幸委員長から当選証書を受け取り、3期目の抱負などを語った。


――当選から一夜明けての感想、抱負は
 選挙戦を通じて、2期8年努力してこられたのは町民の大きな支援と協力があったからこそと実感した。町民のため、さらに責任を感じて取り組まなければならない。継続性を大事にしながら町民の信頼と期待に応えるよう、3期目も一生懸命頑張る。
――相手候補が得票した2831票をどう受け止めるか
 時間のない中で健闘されたと思う。私の政策、行政運営に対するご意見もある。その点については真摯に受け止めながら町政を進めていく。
――金ケ崎診療所の今後は
 町が責任を持って医師を確保し運営する。福祉、子育てにかかわる総合施設として、少子高齢化に対応した施設の在り方や進め方の検討に早急に入る。医師と町民とが一体となった地域医療を推進する。そして、医師が働きやすい環境をつくり、在宅診療をより推進していきたい。
――奥州、北上との2市1町による連携の構想は
 自立の町として、自己責任、自己完結の自治を確立すると同時に、広域連携の時代に入っている。奥州、北上と2市1町でこれからの20年30年を見据えた産業振興や公共的な福祉、医療、交通などいろんな分野で検討が必要。ILC(国際リニアコライダー)を含め、新しい地域社会が形成される時代に入る。少子高齢化による人口構成が変化していく中で、新産業都市として生産年齢人口の確保が最大の課題。人口対策をしっかりと位置づけながら、工業、商業、農業それぞれに活力ある推進策を計画化しなければならない。
写真=当選から一夜明け、3期目の抱負などを語る高橋由一氏

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【基本情報】
 ※金ケ崎町(かねがさきちょう) ……岩手県南部の胆江2市町を形成する町で、南は奥州市、北は北上市に接する。人口は16,098人(2014年1月31日現在)。
 町東部に国道4号、東北自動車道、JR東北本線がそれぞれ南北に貫いており、これらの交通網の沿線に町の主要機能や商業施設が集中し、人口も多い。西部は自然豊かな農業地帯が広がり、酪農も行われている。
 県内屈指の規模を誇る岩手中部工業団地には、トヨタ自動車東日本岩手工場や関連する自動車部品工場が集積しているほか、製薬会社や各種工業部品加工メーカーの工場もある。新興住宅地も多く、同工業団地内の工場だけではなく、奥州市や北上市の企業に勤務している住民も少なくない。こうした特性から、いわゆる町外出身の「新住民」が多い地域でもある。

 ※金ケ崎町長選 ……任期満了に伴い2月25日告示。現職で3期目を目指す高橋由一氏(67)=無所属=と、新人で元町住民課長の及川暉(おいかわ・てるひさ)氏(71)=無所属=が立候補した。3月2日投票が行われ、即日開票の結果、高橋氏が5891票、及川氏が2831票で高橋氏が3選を果たした。投票率は67.25%だった。

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