人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

学術会議(コラム「時針」)

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tanko 2020-10-6 10:00
 菅首相は就任早々、説明責任の追及を受けている。日本学術会議が推薦した会員候補者を任命しなかったことに対する説明だ。報道各社は学者らの見解を引用しながら、学問への政治介入として批判的。首相官邸前では抗議デモが行われるなど、問題視する動きが広がる。
 報道によると、学術会議は3年に一度、半数の105人を改選する。内部での選考を経て、臨時総会で候補者が承認され、時の首相が任命する。今回、内閣府から学術会議の事務局に送られてきた名簿には99人の名前しかなく、6人の名前がなかったことで問題が表面化した。
 学術会議側が内閣府に問い合わせると、「人事上の問題は回答できない」との返答。指摘されているのは、前安倍政権の政策に対して否定的な意見を持つ人たちが任命されなかったことにある。安全保障や組織犯罪処罰法などの法制度に反対の立場を取ったことで、排除されたのではないか、との見方だ。
 学術会議といえば、当地域を含む「国際リニアコライダー(ILC)」誘致問題でも重要な役割を果たす研究者組織として知られる。政府とは独立した立場で提言する「科学者の国会」とも呼ばれているそうだ。任命されなかった6人に、ILC問題などにあたる素粒子物理学の研究者は含まれていないが、前政権の主要政策に批判的な言動を取っている人たちという。
 菅首相は、就任後最初の記者会見で前政権の取り組みを継承することを明言した。安倍政権に非協力的な人材を排除したとの見方が広がっているのは、首相本人も不本意だろう。
 かつての国会審議で、首相の任命が「形式的な発令行為」との答弁もあったようだ。学術会議法の条文を読むと、内部の推薦に基づき、内閣総理大臣が任命する、とある。任命権があるということは、任命しない権利もあるということか。ならば、理由を説明する責任はあるというのが、世の中の見方だと思うのだが。
(和)
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