人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

基礎研究維持へ「しっかり取り組む」(畑野衆院議員ら天文台水沢を視察)

投稿者 : 
tanko 2020-8-4 13:00

写真=本間希樹所長の案内で電波望遠鏡を見学する畑野君枝議員(中央)と高橋千鶴子議員(右)

 共産党の畑野君枝衆院議員(比例南関東ブロック)は3日、水沢星ガ丘町の国立天文台水沢VLBI観測所などを訪問。同観測所の本年度当初予算が大幅に削減された影響について、本間希樹所長から状況説明を受けた。畑野議員は「基礎研究が無ければ科学は発展しない。世界的にも貴重な研究をしている施設を維持できるよう、国としてもしっかり取り組んでいかなければいけない問題だ」との考えを示した。
(児玉直人)

 畑野議員は衆院の文部科学委員会、科学技術・イノベーション推進特別委員会に所属。5月28日の同特別委での質疑では、同観測所の予算削減に触れながら、日本の研究力低下に関する問題を指摘。「研究費の競争資金化や短期的に結果が出る研究が評価されている。いわゆる『選択と集中』が推進され、研究者の興味や創意に基づく自由な研究を行う環境が後退してきたのでは」と述べ、学術的な研究や基礎研究を充実させる必要性を主張していた。
 3日は、衆院比例東北ブロック選出で同党の高橋千鶴子議員や同党奥州市議団らも同行。同観測所では本間所長や同天文台の渡部潤一副台長が応対したほか、文科省の担当職員も同席した。
 本間所長は「やりたい研究はいっぱいある一方、経費削減の努力もしており、当初見込まれたコストの平均以下で運用している。われわれの研究は10年ぐらいの歳月をかけて取り組んでおり、安定して臨める環境が必要。『来年はどうなる、その次は……』という不安定な状況では観測現場は疲弊する」と訴えた。
 一行は観測所敷地内を見学後、市役所に小沢昌記市長らを訪問。小沢市長は「開所120周年、ブラックホールの撮影成功という快挙の後に、(予算削減は)何なのだという思い。未来に光を与えるためにも、基礎科学研究は必要なもの」と語った。
 畑野議員は報道陣の取材に「9月には来年度予算の概算要求が始まる。観測所が運用するVERA(天文広域精測望遠鏡)観測網4局が来年度以降も稼働できるよう、高橋議員と共に国会の場で求めていき、基礎研究予算の問題にもしっかり取り組んでいきたい」と述べた。
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