人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

国立天文台VERA運用継続を要望(地域住民らサポーターズクラブ、文科省へウェブで説明)

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tanko 2020-6-13 13:40

写真=ウェブ中継でVERA運用継続を求める要望書を読み上げる山田慎也代表

 胆江地区の天文愛好家や地域住民で組織する「VERAサポーターズクラブ」(山田慎也代表)は、国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)を拠点とするVERA(天文広域精測望遠鏡)プロジェクトの運用継続について、萩生田光一文部科学大臣宛てに要望書を提出した。11日夕、ウェブ中継で行った趣旨説明に対し、文科政務官の青山周平衆院議員(比例東海、自民)は、「文科省としてしかるべき対応をしたい」と述べた。
(児玉直人)

 要望書は、藤原崇衆院議員(比例東北、自民)が仲介役となり提出。新型コロナウイルス感染症の影響で上京が困難な実情を踏まえ、水沢南地区センター会議室と同省の間をウェブ中継で結び、趣旨説明などのやりとりを交わした。要望書は事前に同省に届けられている。
 山田代表は「大幅な予算削減により、主要研究ができなくなる危機に直面している。地域にとって、電波望遠鏡は宇宙を身近に感じるシンボル。全国4カ所の電波望遠鏡群の運用継続に特段の尽力を」と、要望書の内容を読み上げた。
 同クラブ発足の呼び掛け人でもある小野優市議も同席。「VERAのアンテナは奥州の宝であり、日本全体の宝。当市はILC(国際リニアコライダー)誘致を目指しているが、天文学の分野でも大きく貢献している地域だ」と理解を求めた。
 文科省では青山政務官が対応。青山政務官は「地域の皆さんが国立天文台をこのような形で応援してくれていることをありがたく思う。天文台側にも話をして、対応できるよう努力する。水沢観測所でより大きな研究成果が出るよう、今後も応援してほしい」と述べた。
 同クラブはネットや直筆による署名運動を展開し、11月にも文科大臣宛てに提出する。ネット署名は

http://chng.it/6kS5snj6

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