人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

学術研究の基本構想、月末に審査再開(文科省)

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tanko 2020-6-3 15:30
 新型コロナウイルス感染症の影響で中断していた「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想ロードマップ(ロードマップ2020)」の策定作業について、文部科学省は今月下旬から書面審査を再開する。新たなスケジュールによると、策定・公表時期は9月以降になる見通し。ロードマップに掲載する計画の審査には、北上山地が有力候補地となっている「国際リニアコライダー(ILC)」も応募している。(児玉直人)

 ロードマップは、幅広い研究分野の意向を踏まえながら、大型プロジェクトの優先度を明らかにするもの。3年ごとに策定する。
 掲載計画を選定する審査に応募できるのは、日本学術会議(山極寿一会長)が策定した「学術の大型施設計画・大規模研究計画に関するマスタープラン」で、重点計画に選ばれた31件と、重点計画選定時のヒアリング審査を受けたが選外になった28件。書面審査により、ヒアリング審査対象を30件まで絞り込む。
 当初は4月下旬にはヒアリング審査を終え、5月以降に素案の取りまとめ、意見募集(パブリックコメント)、策定・公表となる流れだった。しかし、新型コロナの影響で、3月に取り組み始めていた書面審査の途中で作業がストップしていた。
 文科省研究振興局学術機関課はこのほど、新たなスケジュールを設定。今月下旬から中断していた書面審査を再開させ、7月中旬ごろまでにヒアリング審査対象計画を決定する。ヒアリング審査は8月11〜13日に行い、素案の取りまとめ、パブリックコメント、策定・公表は9月以降とした。同課は「新型コロナの感染状況によっては、再び日程が動く可能性もある」としている。
 ILCは、学術会議マスタープランで重点計画からは漏れたが、ヒアリング審査対象となったためロードマップ審査を受けられる対象だ。

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