人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

8日開催のILCシンポジウム ヒッグス博士が講演辞退(新型コロナ影響か)

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tanko 2020-2-7 14:30
 新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、8日に東京大学で開かれる素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」関連のシンポジウムで、イギリスの理論物理学者ピーター・ヒッグス博士の中継講演が中止されることになった。同ウイルス感染を不安視するヒッグス博士本人と家族からの申し出によるもので、主催者側では代替となるプログラムを検討している。
 シンポジウムは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)やリニアコライダー・コラボレーション(LCC)、先端加速器科学技術推進協議会、東北ILC推進協議会などが共催。ILC推進派の日本人研究者らによるパネルディスカッションに加え、ヒッグス博士の講演がメインイベントとして企画されていた。
 ヒッグス博士は、欧州合同原子核研究機構(CERN)に出向き、インターネットを介した生中継で講演する予定だった。ところが、新型コロナウイルスの感染者がアジアのみならず、ヨーロッパにも拡大。ヒッグス博士は90歳の高齢ということもあり、本人と家族が「新型コロナウイルス感染に大きな不安があることから飛行機での移動は控えたい」と申し出。中継講演を中止することにしたという。
 ヒッグス博士は1964年、全ての物質に質量(重さ)をもたらす「ヒッグス粒子」の存在を理論的に予言。2012年に、CERNの地下実験施設「大型ハドロン衝突型加速器」でヒッグス粒子が発見され、理論の正当性が証明された。ヒッグス博士ら理論提唱に関わった研究者は翌年、ノーベル物理学賞を受賞している。
 今回のシンポジウム開催に当たり、東京大(主会場)のほか、岩手大学など全国3カ所に中継会場を設ける。中継会場は招待制のため、一般住民の聴講はできず、主会場は定員に達したため、シンポジウムの様子を直接聴講することはできない。
 県ILC推進局によると、岩手大会場には県立盛岡一高や岩手大の生徒、学生約40人が聴講する予定になっている。ヒッグス博士の講演が中止になったものの、中継会場での聴講は予定通り行うとしている。
 主催者側では、代替となるヒッグス博士の出演方法について調整しているという。
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