人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ブラックホール撮影がブレークスルー・オブ・ザ・イヤー(米サイエンス誌)

投稿者 : 
tanko 2019-12-21 15:10

写真=国際研究プロジェクトが公表したブラックホールの画像。米サイエンス誌が今年を象徴する研究成果に選んだ(C)EHT Collaboration

 アメリカの科学誌「サイエンス」は、今年最も際立った研究成果に贈られる「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー(今年の大発見)」に、人類初となるブラックホールの撮影成功を選んだ。国立天文台水沢VLBI観測所の本間希樹所長をはじめ、同観測所の研究員らがプロジェクトに参加したことで国内でも大きな関心を集めた偉業があらためて評価された。

 「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」は、その年の最も発展的な研究成果に与えられる賞で、1989年に創設された。生物学や物理学など幅広い科学分野の中から選ばれる。
 ブラックホール撮影に挑んだのは、天文学者らによる国際研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」。研究者約200人の構成員のうち、日本の研究機関に所属しているメンバーは14人で、本間所長をはじめ5人が水沢VLBI観測所の本拠地である国立天文台水沢キャンパス=水沢星ガ丘町=に勤務している。さらに本間所長は、日本チームの代表として研究成功に貢献した。
 北南米大陸とヨーロッパ、南極、ハワイに点在する電波望遠鏡8基を連動させて実施。日本時間の今年4月10日夜に世界一斉に撮影画像が公表された。東京での記者会見に臨んだ本間所長は「これが人類が初めて目にしたブラックホールの姿」とアピール。その後、天文学者のみならず一般市民にもブラックホールの話題は浸透し、VLBI観測所の地元、水沢ではブラックホールをイメージした菓子や南部鉄器などが販売されるなど、話題づくりにも寄与している。
 本間所長は「世界的にも権威のある科学専門誌にこのような形で評価されたことは、非常に誇らしいし励みにもなる。あらゆる科学分野を見渡しても『今年の話題はこれだ』というメッセージが込められているような気がする」と話している。
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