人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

20万人目は常連科学少年(奥州宇宙遊学館)

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tanko 2019-12-10 14:10

写真=奥州宇宙遊学館20万人目の来館者となった池田崇大君(中央)

 奥州市水沢星ガ丘町の奥州宇宙遊学館(中東重雄館長)は8日、来館20万人を達成。節目の来館者となった水沢の市立常盤小学校2年、池田崇大君(8)に記念品などが贈られた。
 同館は、旧水沢緯度観測所時代の2代目本館を活用し、2008年4月にオープンした。2代目本館は当初、老朽化を理由に取り壊される方針だったが、熱烈な市民運動による保存が決定。国立天文台から市に無償譲渡された。大掛かりな耐震、改装工事の末、市民が気軽に自然科学を学べる場に生まれ変わった。
 NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター(大江昌嗣理事長)が指定管理者となり運営。ビデオや各種体験を通じて天文学の世界に触れられる。東北でも珍しい「4次元デジタル宇宙シアター」の上映など、最先端の技術を体感できる。北上山地に誘致計画がある素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)に関する常設展示コーナーもある。
 同館は国立天文台水沢キャンパスの敷地内にあり、毎年8月には同天文台水沢VLBI観測所などと連携し「いわて銀河フェスタ」を開催。多くの家族連れが訪れている。学校の遠足や観光などで訪れる人もおり、2014年11月には来館10万人を達成している。
 20万人目となった池田君は、2年前から月1回以上の頻度で来館するほど宇宙好き。「遊学館に来てから科学に関する本や講演に興味を持つようになった。ILCの展示が面白い」と笑顔を見せた。一緒に来館した主婦の母稔恵さん(45)=水沢東中通り=は「子どもの影響で自分も興味を持つようになり親子で楽しく館内を回っている」と笑顔を見せていた。
 記念セレモニーには、小沢昌記市長も駆け付け池田君と一緒にくす玉割り。大江理事長から記念品が手渡された。
 大江理事長は「今年はブラックホール撮影の成功もあり、市民の自然科学に対する関心も高まりつつある。皆さんの応援のおかげで開館し、ここまで続けてきた。本当にうれしく思う」と話していた。
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