ILC誘致「反対姿勢」を明確化(一関拠点に活動する市民団体)
- 投稿者 :
- tanko 2019-11-2 11:30
一関市を拠点に活動している市民団体「ILC誘致を考える会」は、ILC(国際リニアコライダー)の国内誘致反対の姿勢を明確にした。仙台市で開かれた国際会議「LCWS2019」に合わせ、ILCの日本誘致を断念するよう国内外の研究者らに訴えた。
2017(平成29)年に発足した同会は、実験で生じる放射性物質の安全管理、メリットを強調する誘致運動の在り方に疑問を呈してきた。ただ、会の内部には「学術研究そのものを全面否定しているわけではない」「賛否論争で地域を二分化する状況は好ましくない」といった声もあり、組織としては「慎重派」という姿勢で研究者や行政側の対応を見極める活動をしてきた経緯がある。
反対を明確化するに至った理由について、同会は「地元はもろ手を挙げて賛成しているというニュアンスで情報発信されている。LCWSに出席する国内外の研究者に『少なくともそれは違う』と伝える必要があった」などと説明。実験過程で生成される放射性物質「トリチウム(三重水素)」の安全性や自然環境への影響に不安があり、高レベル核廃棄物処分場建設の足掛かりになる懸念も拭い切れていないとしている。さらに、地域の小中高生らを巻き込んだ誘致活動が行われている点も問題視し、日本誘致反対の意思を示した。
同会はLCWS初日の10月28日、会場の仙台国際センター前で誘致反対の意思を示す活動を展開。反対理由などをまとめた日英併記の文書を国内外の研究者らに配布した。
文書は、LCWSを主催するリニアコライダー・コラボレーション(LCC)の最高責任者、リン・エバンス氏=ロンドン・インペリアルカレッジ教授=にも会議の関係者を通じ届けられた。LCWSの広報担当によると、エバンス氏は内容を真摯に受け止めており、ILCに対する理解に向けた今後の対応について検討しているという。
同会の原田徹郎(てつお)共同代表は「会員の中には、以前からILC誘致に反対している人もいるが、学術研究そのものには理解を示す人もいる。状況を見ながら対応を考えていくが、少なくともトリチウム生成や自然への影響、核廃棄物処分場への転用、子どもを利用した誘致活動には疑念が残る。それらを理由に『日本誘致は反対』の姿勢を明確にした」と話している。
2017(平成29)年に発足した同会は、実験で生じる放射性物質の安全管理、メリットを強調する誘致運動の在り方に疑問を呈してきた。ただ、会の内部には「学術研究そのものを全面否定しているわけではない」「賛否論争で地域を二分化する状況は好ましくない」といった声もあり、組織としては「慎重派」という姿勢で研究者や行政側の対応を見極める活動をしてきた経緯がある。
反対を明確化するに至った理由について、同会は「地元はもろ手を挙げて賛成しているというニュアンスで情報発信されている。LCWSに出席する国内外の研究者に『少なくともそれは違う』と伝える必要があった」などと説明。実験過程で生成される放射性物質「トリチウム(三重水素)」の安全性や自然環境への影響に不安があり、高レベル核廃棄物処分場建設の足掛かりになる懸念も拭い切れていないとしている。さらに、地域の小中高生らを巻き込んだ誘致活動が行われている点も問題視し、日本誘致反対の意思を示した。
同会はLCWS初日の10月28日、会場の仙台国際センター前で誘致反対の意思を示す活動を展開。反対理由などをまとめた日英併記の文書を国内外の研究者らに配布した。
文書は、LCWSを主催するリニアコライダー・コラボレーション(LCC)の最高責任者、リン・エバンス氏=ロンドン・インペリアルカレッジ教授=にも会議の関係者を通じ届けられた。LCWSの広報担当によると、エバンス氏は内容を真摯に受け止めており、ILCに対する理解に向けた今後の対応について検討しているという。
同会の原田徹郎(てつお)共同代表は「会員の中には、以前からILC誘致に反対している人もいるが、学術研究そのものには理解を示す人もいる。状況を見ながら対応を考えていくが、少なくともトリチウム生成や自然への影響、核廃棄物処分場への転用、子どもを利用した誘致活動には疑念が残る。それらを理由に『日本誘致は反対』の姿勢を明確にした」と話している。