人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

台風19号 国に支援要望(北上市で東北市長会も災害対応欠席多く)

投稿者 : 
tanko 2019-10-17 12:30

写真=福島県の空席が目立った東北市長会総会

 東北市長会(会長・谷藤裕明盛岡市長)の総会は16日、北上市内のホテルで開かれた。厚生労働省が再編統合の検討を要するとして、奥州市内3施設を含む全国の公立・公的病院名を公表したことを受け、本県市長会は「地域医療体制の確保に関する決議」を提出。全会一致で採択した。甚大な被害をもたらした台風19号に関連し、岩手、宮城、福島の3県市長会が提出した緊急決議も承認された。

 構成77市のうち16市が欠席。災害対応のため急きょ出席を取りやめた市もあり、特に福島県の空席が目立った。冒頭、台風の犠牲者に黙とうをささげ、総会後に予定していた北上市内の視察と懇親会は中止した。
 あいさつで、谷藤市長は「東北の一日も早い復興に向けた取り組みが重要。地方の実態を捉え連携を密にし、東北一丸で迫りくる課題に立ち向かっていきたい」と力を込めた。
 特別決議は▽東日本大震災からの復旧・復興▽東京電力福島第一原発事故への対応▽地域医療体制の確保▽国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現――などに関する事項。台風19号の暴風雨災害に関する緊急決議も加え、7件を承認した。決議は全国市長会の会議に諮られ、採択されれば国へ提出される。東北市長会も各省庁へ要望していく。
 地域医療については、勝部修一関市長が提案理由を説明した。限られた診療実績データを機械的に分析した情報が基になっているとし、「実態を考慮していない。現場に混乱をもたらす」と反発。
 「国の方針をそのまま受け入れる状況にはない。急ぐべきは、医療・介護サービスの適切な提供の再構築」と述べ、?地域医療構想の実現に必要な協議は地域実態を考慮し慎重に対応?国と地方の協議の場で医師不足や医師偏在を解消するための抜本的な改善策の検討――を求めた。
 台風の緊急決議では激甚災害の早期指定、被災者の生活再建と被災自治体への人的支援、道路・河川・公共施設の早期復旧に向けた支援などを強く要望。全国市長会長の立谷秀清相馬市長は「東北市長会の意思として一つにまとめ、全国へ持っていきたい」と話した。
トラックバックpingアドレス http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/tb.php/883

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動