人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ブラックホールや観測120年…… 例年以上に注目 大(24日「いわて銀河フェス」)

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tanko 2019-8-18 19:40

写真=いわて銀河フェスタ2019のポスター

 国立天文台水沢キャンパスの研究施設などが公開される「いわて銀河フェスタ2019」は、24日午前10時から午後8時半まで水沢星ガ丘町の同キャンパスで開かれる。毎年恒例のイベントだが、今年は人類初のブラックホール撮影成功をはじめ、国際緯度観測120年の節目に当たるなど話題が多い年。市内外から例年以上に多くの来場者が訪れそうだ。一部の施設見学や体験コーナーは、当日配布の整理券が必要となる。

 今年のテーマは「ブラックホール最前線! 120年続く国際観測」。ブラックホール撮影の国際プロジェクトに、同キャンパス内に拠点を置く水沢VLBI観測所の本間希樹所長ら5人が携わっており、今回のフェスタはブラックホール研究を前面に押し出す内容となっている。
 フェスタ開幕に先立ち、「オウシュウ・ブラックホール・プロジェクト」を推進している市内の菓子製造販売事業者らで構成する水沢菓子組合(千葉亮組合長)は、加盟各社の持ち味を生かし、ブラックホールをイメージした菓子やパンを奥州宇宙遊学館前で発表。開幕後、会場内で販売会を実施する。
 午前11時半からは、ブラックホールのクイズ大会。午後3時半からは講演会。同4時45分には5人の研究メンバーによる座談会が、いずれも遊学館2階セミナー室で開かれる。講師はもちろん、クイズの進行も研究者自らが担当。歴史的な快挙に携わった研究者と触れ合える貴重な機会になりそうだ。本間所長との記念撮影会も予定している。
 キャンパス敷地内では、直径20mの電波望遠鏡内を見学できる「アンテナツアー」、天文学専用のスーパーコンピューター「アテルイ?」見学ツアーなどを実施。アンテナツアーは小学3年生以上で身長120cm以上、スニーカーなど歩きやすい靴での参加が条件となっている。
 旧緯度観測所時代から続く120年の歴史を感じられる企画として、国の登録有形文化財(建造物)に指定されている旧眼視天頂儀室の室内を公開。木村栄記念館に常設展示している各種資料と、現在使用している電波望遠鏡や観測関連施設を見比べることで、水沢で続けられている国際天文観測の意義やスケールの大きさを実感することができる。
 施設公開などのイベントは夕方で終了。午後6時からは「星の部」に移行し、第2東水沢保育園児による太鼓演奏などが繰り広げられ、同7時から星空観察会を実施する。荒天の場合は中止する。
 イベントの詳細は同フェスタのウェブサイト

http://www.miz.nao.ac.jp/content/openhouse

で確認できる。問い合わせは、奥州宇宙遊学館(電話0197・24・2020)へ。
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