人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

宇宙へ膨らむ好奇心(水沢VLBI観測所で高校生観測体験)

投稿者 : 
tanko 2019-8-7 19:30

写真=観測に関わる説明を受ける高校生たち

 高校生が最新鋭電波望遠鏡を使って天文観測を体験する「Z星研究調査隊」の活動が6日、水沢星ガ丘町の国立天文台水沢VLBI観測所で始まった。県内外の高校生10人が8日まで3日間の日程で参加。「天の川銀河の地図作り」につながる電波探索に挑みながら、宇宙への好奇心を膨らませている。
 自然科学への興味関心を高めてもらおうと開催している恒例の活動。県高校文化連盟自然科学専門部、同観測所、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センターが主催した。
 生徒たちは2班に分かれ、同観測所の直径20mの電波望遠鏡を活用し、天体観測とデータ解析に挑戦。生まれる星や一生を終えようとしている星の周りにある水分子が出す電波(水メーザー)を探査しており、発見は天の川銀河の地図作りにつながるという。観測結果を整理し、最終日の8日には発表会を開く。
 県立水沢高理数科2年の榊朋香さん(16)は「もともと天体に興味があり、先生の勧めもあって参加した。電波望遠鏡はめったに使えないものなので、勉強になるいい機会」と笑顔を見せた。
 生徒たちを指導する理学博士で同観測所の亀谷收助教は「電波望遠鏡の観測の仕方を知ってもらい、面白みを感じてもらえたら」と生徒たちの取り組みに期待していた。
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