人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

誘致へ広域スクラム(一関で県北や気仙沼などの市町村議ら275人参加し講演会)

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tanko 2013-5-3 5:30
 国際リニアコライダー(ILC)の北上山地誘致を目指そうと、県内を中心とした市町村議会議員が集まっての講演会が2日、一関文化センターで開かれた。胆江、両磐地区など建設候補地周辺の自治体のみならず、県北や宮城県気仙沼市からも参加があり、広域的な誘致態勢構築へ弾みをつけた。
 講演会は奥州市や金ケ崎町、一関市などILC建設候補地周辺5市町の議会議長の呼び掛けで開催。県市議会議長会と県町村議会議長会は、ILC誘致に向けた取り組みを共に講じていくことで既に合意しており、本講演会が初めての実質的な取り組みとなった。
 会場には県南地域はもとより、県北の一戸町や九戸村、さらには気仙沼市の議員のほか、奥州市の小沢昌記市長ら近隣市町の首長ら275人が詰め掛けた。
 ILC誘致に長年携わっている東北大学客員教授の吉岡正和氏が、ILCの概要や誘致の意義などについて解説した。
 日本に誘致した場合に生じる約4000億円の負担について吉岡氏は「企業やそこで働く人、そして『知』を生み出すお金であり、決して消えるお金ではない」と強調。「投資によって日本が世界に尊敬されるような立場になるのであれば、私は使う価値がある」と訴えると、会場から大きな拍手が起きた。
 講演会主催者の一人、一関市議会の菅原啓祐議長は「これだけ多くの方々が出席したのは、ILCに対する期待の高さの表れ。国内候補地一本化まで残りわずかな時間だが、しっかりとスクラムを組んでいきたい」と話していた。
(児玉直人)

写真=県内各地の市町村議員らが集まって開かれたILC講演会(一関文化センター)
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