人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

胆江含む11市町議会 ILC実現へ要望活動

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tanko 2019-2-14 11:10
 胆江2市町を含む岩手県南、宮城県北の11市町議会は13日、北上山地への国際リニアコライダー(ILC)誘致実現のため、関係国会議員や文部科学省への要望活動を行った。ILC実現に不可欠な日本政府の意思表示期限とされる3月7日まで3週間。現時点で国側の目立った動きはない。柴山昌彦文科相は日本学術会議が策定する「大型研究計画に関するマスタープラン(基本計画)」への掲載など、国内科学者界の理解や支持が不可欠との考えを示している。


 要望活動に参加したのは、小野寺隆夫・奥州市議会議長、伊藤雅章・金ケ崎町議会議長、槻山隆・一関市議会議長ら。奥州市議会からは同市議会ILC議連の渡辺忠会長、佐藤郁夫副会長も赴いた。
 要望団一行は、国会ILC議連の河村建夫会長(衆院・山口3区)と面談。午後には衆参両議員会館の岩手、宮城選出国会議員の事務室を訪問したほか、文科省の磯谷桂介・研究振興局長とも面会した。
 要望活動後、電話取材に応じた渡辺・市議会議連会長は河村会長との面談について「国会の議連として、『ILCが日本に必要な施設であるとの考えに変わりはない』と強調していた。文科省も部署によって考え方が違うといい、関係幹部に引き続き働き掛けを行っていきたいとのことだった」と話した。
 素粒子実験施設のILCは、宇宙誕生や物質の成り立ちなどを解明する科学的意義や施設誘致に伴う経済波及効果などを主張する推進派研究者、経済関係者、関係自治体首長らが日本誘致実現を求めている。一方、素粒子物理学以外の学術関係者、施設の安全性や環境影響などに懸念を抱く市民、大学教授らからは誘致に慎重な意見が出ている。

写真=国会ILC議連会長の河村建夫氏(中央)にILC実現を要望する胆江2市町や一関市などの議会の関係者ら(奥州市提供)
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