人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

国際科学都市 見据え提言書 (奥州市の外国人市民の有志グループ)

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tanko 2013-4-20 6:00
 奥州市内外で暮らす外国人市民有志6人で構成する「インターナショナルILCサポート委員会」(ビル・ルイス委員長)は19日、奥州市に国際リニアコライダー(ILC)の東北誘致に向けた提言書を提出した。外国人研究者らが暮らしやすい地域環境整備を盛り込んだ内容で、委員や市国際交流協会(佐藤剛会長)の関係者ら3人が市役所本庁を訪れ、小沢昌記市長に手渡した。

 東北誘致の機運を盛り上げようと、同委員会はアメリカ、イギリス、カナダ、フィリピンの4カ国出身者が先月29日に設立。ILC誘致が実現すれば、外国人研究者と家族らが数千人規模で周辺地域に暮らすとされることから、日常生活や行政手続きなどで必要と思われる改善点を外国人の目線で洗い出した。
 提言内容は全18項目。運転免許の取得や水道使用、ごみの出し方、無料で利用できる公共施設など暮らしの情報の多言語案内に加え、銀行や病院での多言語支援などを盛り込んだ。中には大きなサイズの服や靴の取扱店の充実を求める意見もあった。
 19日、同委員会の委員、遠藤ペルリタさん(49)=胆沢区小山=と、同委の活動を支援する同交流協会の渡部千春事務局長、事務局員の藤波大吾さん(30)が小沢市長を訪問。遠藤さんは「言葉が分からないと外国人は困ってしまう。言葉のサポートを充実させてほしい」と要望し、小沢市長に提言書を手渡した。
 小沢市長は「民間の力で誘致推進の一翼を担っていただけるのはありがたい」と感謝し、「皆さんと連携しながら多文化共生のまちづくりを目指したい。将来的に外国人が住みやすい環境整備のモデル自治体になれば」と述べた。
 提言を受けた市は、政策企画課ILC推進室で内容を検討した上で、同交流協会とともに各提言項目の具体化を探る。

写真=小沢昌記市長(右)に提言書を手渡す遠藤ペルリタさん
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