「世界引っ張る人材に」(ドイツ拠点の斎藤教授が科学授業)
- 投稿者 :
- tanko 2018-12-9 16:30
ドイツのヘルムホルツ重イオン研究センターで研究グループリーダーを務めている、斎藤武彦教授(47)=神奈川県出身=は7日、協和学院水沢第一高校(生徒370人、伊藤勝校長)で宇宙や物理など科学に関する特別授業を行った。斎藤教授は科学にとどまらず、さまざまな仕事や活動は今後、国際的に行われる場面がますます増えると指摘。「世界を知ることは、自分自身のためにもなるし、岩手や世界のためにもなる。世界に出て、いろいろと学んでほしい」と呼び掛けた。
児童・生徒や一般地域住民らを主対象とした斎藤教授の特別科学授業は2012(平成24)年以降、東日本大震災被災県を中心に毎年開催されている。同校での授業は斎藤教授の活動を支援している一般社団法人SAVE IWATE(寺井良夫理事長)と、奥州市国際交流協会(佐藤剛会長)の協力で実現した。
普通科の1〜3年から1クラスずつと、調理科1年の生徒計約100人が聴講。斎藤教授は、宇宙の成り立ちやスケール感を分かりやすく解説した。
宇宙がなぜ誕生したか、なぜ物質が存在するのかを知るために、使用される実験装置が「衝突型加速器」。スイスのジュネーブ近郊で欧州原子核合同研究機構(CERN)が運用する大型ハドロン衝突加速器(LHC)の様子を例に、国際協力の下で科学の研究が行われている点を紹介した。
LHCと同様に国際協力での運用が計画され、北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」についても触れた。「実現すれば岩手で世界の様子に接しられるようになるが、本当に実現できるかどうかはまだ分からない」としながら、「科学に限らず、これからの時代は世界の人たちと協力して仕事をする場面がもっと出てくる。皆さんはまだ若いので、ILCが来る来ないにかかわらず、どんどん世界を見てほしい。もしILCが来たら、それをうまく活用すればいいと思う。英語をはじめとするさまざまな言語も学んで、世界を引っ張っていけるような人材になってほしい」とエールを送った。
写真=宇宙や物理の研究について解説する斎藤武彦教授
児童・生徒や一般地域住民らを主対象とした斎藤教授の特別科学授業は2012(平成24)年以降、東日本大震災被災県を中心に毎年開催されている。同校での授業は斎藤教授の活動を支援している一般社団法人SAVE IWATE(寺井良夫理事長)と、奥州市国際交流協会(佐藤剛会長)の協力で実現した。
普通科の1〜3年から1クラスずつと、調理科1年の生徒計約100人が聴講。斎藤教授は、宇宙の成り立ちやスケール感を分かりやすく解説した。
宇宙がなぜ誕生したか、なぜ物質が存在するのかを知るために、使用される実験装置が「衝突型加速器」。スイスのジュネーブ近郊で欧州原子核合同研究機構(CERN)が運用する大型ハドロン衝突加速器(LHC)の様子を例に、国際協力の下で科学の研究が行われている点を紹介した。
LHCと同様に国際協力での運用が計画され、北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」についても触れた。「実現すれば岩手で世界の様子に接しられるようになるが、本当に実現できるかどうかはまだ分からない」としながら、「科学に限らず、これからの時代は世界の人たちと協力して仕事をする場面がもっと出てくる。皆さんはまだ若いので、ILCが来る来ないにかかわらず、どんどん世界を見てほしい。もしILCが来たら、それをうまく活用すればいいと思う。英語をはじめとするさまざまな言語も学んで、世界を引っ張っていけるような人材になってほしい」とエールを送った。
写真=宇宙や物理の研究について解説する斎藤武彦教授