日本政府判断に期待(独連邦議員らILC候補地の北上山地視察)
- 投稿者 :
- tanko 2018-10-31 18:30
ドイツ連邦議会のステファン・カウフマン議員は30日、素粒子研究施設・国際リニアコライダー(ILC)の有力候補地となっている、本県の北上山地を視察した。カウフマン議員は「今はドイツや他のEUの国が、今後の物理学分野の研究方針を検討中だが、一つ確かなのは、日本政府に、はっきりやりたいという意見を示してほしいということ」と述べ、「コストも当初より抑えられた。今年中に(日本政府の)決定がおりると期待している」と期待を込めた。
カウフマン議員は、ILCに関する日本と欧州との国際間調整で重要な役割を担っている人物。ドイツ電子シンクロトロン(DESY)のヨアヒム・ムニック所長、フランスのサクレー研究所のマキシム・ティトフ氏とともに来日した。29日には、日本の超党派国会議員で組織する「リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟」のメンバーと都内で意見交換している。
3人は30日、本県入りし、一関市内で達増拓也知事と意見交換。その後、ILC建設想定エリア付近にある同市大東町大原の大原市民センターを訪れILC関連の展示資料を見学したほか、同センター近くの候補地現地を視察した。
現地視察では、県の担当職員が視察場所の真下をILCのトンネルが通る予定であることなどを説明した。カウフマン議員は、一部の地元住民からILC建設に対し不安の声も出ている点について質問。担当職員は、放射能や環境への影響、将来的な核廃棄物の捨て場に利用されることへの懸念が出ているとし、住民向けの説明会を開催し対応している状況を伝えた。
視察後の報道陣の取材に応じたカウフマン議員は、「県民が興味を持っていることや、受け入れの準備作業も進んでいることも分かった。ILCプロジェクトにより、東日本大震災による被害を克服し、国際的にも注目を浴びることになるだろう」と話した。
ILC誘致により日本が負う覚悟をしなければならないリスクとして「場合によっては、途中で事前に考えなかった負担が出る可能性も意識しないといけない」とも指摘。その上で「ILCができたら、国際社会やさまざまな会社、海外の組織が興味を持ち、加わることも確かだ。マイナス面だけでなく、プラス面にも想定外のものが出てくるだろう」と、国際的関心の高いプロジェクトであることを強調した。
地元住民らが不安視する環境や放射能リスクについては、「そういうリスクはないと思う。逆に、チャンスがたくさんあるプロジェクトだ」と述べた。
写真=ILC建設想定地の北上山地を視察したステファン・カウフマン・ドイツ連邦議会議員(右から2人目)ら(一関市大東町大原 )
カウフマン議員は、ILCに関する日本と欧州との国際間調整で重要な役割を担っている人物。ドイツ電子シンクロトロン(DESY)のヨアヒム・ムニック所長、フランスのサクレー研究所のマキシム・ティトフ氏とともに来日した。29日には、日本の超党派国会議員で組織する「リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟」のメンバーと都内で意見交換している。
3人は30日、本県入りし、一関市内で達増拓也知事と意見交換。その後、ILC建設想定エリア付近にある同市大東町大原の大原市民センターを訪れILC関連の展示資料を見学したほか、同センター近くの候補地現地を視察した。
現地視察では、県の担当職員が視察場所の真下をILCのトンネルが通る予定であることなどを説明した。カウフマン議員は、一部の地元住民からILC建設に対し不安の声も出ている点について質問。担当職員は、放射能や環境への影響、将来的な核廃棄物の捨て場に利用されることへの懸念が出ているとし、住民向けの説明会を開催し対応している状況を伝えた。
視察後の報道陣の取材に応じたカウフマン議員は、「県民が興味を持っていることや、受け入れの準備作業も進んでいることも分かった。ILCプロジェクトにより、東日本大震災による被害を克服し、国際的にも注目を浴びることになるだろう」と話した。
ILC誘致により日本が負う覚悟をしなければならないリスクとして「場合によっては、途中で事前に考えなかった負担が出る可能性も意識しないといけない」とも指摘。その上で「ILCができたら、国際社会やさまざまな会社、海外の組織が興味を持ち、加わることも確かだ。マイナス面だけでなく、プラス面にも想定外のものが出てくるだろう」と、国際的関心の高いプロジェクトであることを強調した。
地元住民らが不安視する環境や放射能リスクについては、「そういうリスクはないと思う。逆に、チャンスがたくさんあるプロジェクトだ」と述べた。
写真=ILC建設想定地の北上山地を視察したステファン・カウフマン・ドイツ連邦議会議員(右から2人目)ら(一関市大東町大原 )