人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ILCに対するリスク指摘受け 東北準備室が解説会(24日、一関で)

投稿者 : 
tanko 2018-9-18 16:50
 北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)への疑問や住民関心事を解説するセミナー(東北ILC準備室主催)が、24日午後3時から同4時半まで、一関市山目字前田の一関保健センター多目的ホールで開かれる。
 ILCに関連するセミナーや講演会が盛んに開催されている同市で同セミナーを実施することになった背景には、地元住民から自然環境や放射線の影響に対する疑問、誘致運動の在り方に対する苦言が表面化したことがある。
 一関市や平泉町内の僧侶、社会学が専門の大学教授らによる有志は8月10日付で、ILCの建設に関する意見書を日本学術会議(山極寿一会長)に提出。同24日には、同市を拠点としている市民団体「ILC誘致を考える会」が、ILCの疑問点や問題点を取り上げた公開質問状を勝部修・一関市長に提出した。
 ILCに対する疑問や批判的な声は、全く無かったわけではなく、ネット上でも見受けられた。誘致を推進する研究者組織や日本の産学官連携組織、地元自治体などは講演会の質疑応答、ホームページを通じて説明や理解を求める対応をしてきたが、地元住民の理解や同意は誘致実現に欠かせない要素であることから、県や研究者サイドの担当が地元側の質問に直接答える場をあらためて設けた。
 主催する東北ILC準備室は岩手・宮城両県の産学官関係者で組織。今回のセミナーは、岩手県と一関市が共催し、奥州、盛岡、大船渡の3市が後援に名を連ねる。当日は岩手県理事で科学ILC推進室の佐々木淳室長がILCの最新動向について説明。同準備室で広報部門を担当している岩手大学理工学部の成田晋也教授が、ILCに対する住民側の質問や疑問について答える。
 問い合わせは、岩手県庁の同推進室(電話019・629・5203)へ。
トラックバックpingアドレス http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/tb.php/770

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動