人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

教育中立性上の問題絡め再質問(一関・ILC考える会)

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tanko 2018-9-6 18:00
 一関市を拠点に活動している市民団体「ILC誘致を考える会」は5日、ILC(国際リニアコライダー)誘致に関する再質問状を勝部修・一関市長に提出した。勝部市長宛てに公開質問状を提出したが、回答の半分以上が専門家による見解だったことから、自らの見解を述べるよう要求。さらに、学校現場で行われてきたILCの普及活動と教育の中立性に対する考え方についても新たに質問した。回答期限は10日としている。
 同会はILC誘致に関連した疑問点や不安要素などについて8月24日、勝部市長へ公開質問状を提出。放射性廃棄物処分場転用を拒否する姿勢を明確にするとともに、子どもたちを交えた誘致活動については「将来への夢と希望を持てる環境を提供するためだと」として理解を求めた。
 一方で、放射線管理や施設構造など安全面に関する疑問には、専門的立場からの回答が適当だとし、東北ILC準備室(室長・鈴木厚人岩手県立大学長、事務局・東北経済連合会)の見解を同市市長公室経由で示した。
 質問状提出後、取材に応じた同会共同代表の原田徹郎(てつお)氏は、教育の中立性に関連付けた質問について「市民合意どころか、国としても正式決定していない施設のPRを市長が教育現場で行うのは、憲法や教育基本法が示す教育の在り方の上からも賛否の議論を呼ぶと思う」と指摘した。
 このほか、同会の行動姿勢について原田氏は「メリットとデメリットをしっかり示し、合意を持って進めてほしいという考えでいる。他県で似たような市民運動が起きた際、地域住民の人間関係を悪化させるなどの事態に至った事例もあったようだが、そのような状況だけにはしたくない」と強調している。
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