人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

地域が変わるチャンス (青年団体がつくば市視察)

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tanko 2013-4-16 9:20
 胆江、一関地区の青年会議所(JC)など青年団体は11から2日間、茨城県つくば市を訪問。エネルギー加速器研究機構(KEK)や同市内を視察し、国際リニアコライダー(ILC)の装置開発状況や同市のまちづくりの様子を学んだ。江刺JCの及川啓隆理事長は「北上山地にILCを誘致することは、いろいろな面で衰退しているこの地域が生まれ変われるチャンスに結びつく。そのためには、各青年団体や行政などが一体となり、地域の将来像を考えなくてはいけない」との考えを示した。
 視察は江刺、水沢、一関の3JCが主催。奥州、一関両商工会議所の青年部や沿岸部の青年団体も含め、��人が参加した。
 一行はKEKで素粒子研究の概要の説明を受けたほか、開発中のILC関連装置を見学。翌12日はつくば市役所で、まちづくりの概要や研究都市としての現状などの説明を受けた。
 及川理事長は「KEKは非常に広大な施設で、研究やメンテナンス以外にもさまざまな仕事があることが感じ取れた。ILCはこれ以上の規模の施設になることからも、地方にある一企業であっても、取り組めることはたくさんあるのでは」と感じたという。
 まちづくりや研究者の受け入れ態勢については「そんなにおびえたり、足りない点を悲観したりする必要はない」と及川理事長。「高い能力を持った外国人が地域に住むという点から、とんでもないハイレベルな生活環境の構築を求められるような印象を受けている人も多いと思う。しかし大事なのは、心から迎え入れる姿勢。一人一人の力でできることをやれば相手にも気持ちが伝わるはずだ」と強調する。
 及川理事長は「青年団体の組織枠や地域枠を乗り越え、また行政とも連携しながら、地域の将来を考えなくてはならない。今回の視察は、そのいいきっかけになった」と話している。

写真=ILC用の装置を視察する青年団体メンバー(江刺JC提供)
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