人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

体験通じ宇宙身近に スパコンも一般公開(天文台・水沢)

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tanko 2018-8-19 17:30
 「いわて銀河フェスタ2018」は18日、水沢星ガ丘町の国立天文台水沢キャンパスで開かれた。今年6月から本格運用を始めた天文学専用スーパーコンピューター(スパコン)「アテルイ?」が初めて一般に公開されたほか、天文学研究の世界を楽しく気軽に体験できるコーナーが随所に設けられ、多くの家族連れでにぎわった。


 同キャンパスに拠点を置く水沢VLBI観測所や市、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センターなどで構成する実行委員会が主催。胆江日日新聞社などが後援した。同日は朝から心地よい風が吹き、大勢の人たちが天文学をはじめとする自然科学の世界に触れた。
 スパコン「アテルイ?」の見学では、冷却用ファンの回転音が鳴り響く室内で、同天文台天文シミュレーションプロジェクトのスタッフが装置の概要を説明した。昨年度まで稼働していた機械の後継機として導入されたばかりで、一般市民に披露されるのはこの日が初めて。1秒に約3000兆回の計算ができる能力がある点や、国内外で150人の研究者が利用している点などの説明にメモを取りながら聞き入る人もいた。
 子どもたちの人気を集めた体験コーナーの一つがペットボトルロケット。家族と一緒に一関市から訪れた小学1年の千條華子さん(6)は「高く飛んで行って楽しかった」と話していた。
 本館1階では、VLBI観測所の本間希樹所長が所長室を開放して子どもたちからの質問に答えるコーナーも。宇宙遊学館前には宇宙や星空をイメージしたクラフト用品やアクセサリーを販売するブースも設けられた。

写真1=初めて一般向けに公開された天文学専用スパコン「アテルイ?」
写真2=子どもたちの質問に答える本間希樹所長
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