人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

広報経費大幅増160万円→1140万円(東北推進協、新代表に大野氏)

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tanko 2018-5-12 9:50
 東北ILC推進協議会の本年度総会は10日、仙台市内のホテルで開かれ、本年度事業計画など4議案を原案通り可決した。役員選任では、代表を務めていた里見進氏が東北大学総長を退任したのに伴い、後任総長の大野英男氏が代表に就いた。
 同協議会は、北上山地が有力候補地となっている素粒子実験施設・ILC(国際リニアコライダー)の誘致実現を目指す産学官による組織。胆江2市町や胆江地区の製造系企業なども加入しており、今年3月末時点の会員数は213会員となっている。
 ヨーロッパの次期科学計画策定のスケジュールなどから、年内にも日本政府の誘致に対する前向きな意思表示が必要とされている。政府判断の後押しには、国民理解や周知が不可欠との考えから、本年度は広報関係予算を大幅に増額する。
 具体的には協議会の下部組織、東北ILC準備室(室長・鈴木厚人岩手県立大学長)が携わっている「ILC東北マスタープラン」の策定作業など、前年度で活動が一段落した部門の予算を削減。広報部門の予算は前年度比980万円増の1140万円とし、国民周知に向けたシンポジウムを東北以外の地域で開催する費用などに充てる。協議会本体の予算でも、広告宣伝やパンフレット・グッズ作製にかかる費用を100万円増やし、182万円とした。
 総会ではこのほか、ILC日本誘致に関する決議案を採択。決議文は、国政関係者や関係省庁に対する要望活動の際に活用する。
 役員選任では代表の大野氏のほか、顧問に寺田真浩氏(東北大大学院理学研究科長)、理事に郡和子氏(仙台市長)、参与に戸田公明氏(大船渡市長)の就任を承認した。同協議会の代表職は設立以来2人制を取っており、もう一人の代表である高橋宏明氏(東北経済連合会名誉会長、東北電力相談役)は、引き続き務める。
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