人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

正念場の年「結束を」 いわて加速器科学推進会議が総会

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tanko 2018-4-1 10:10
 素粒子実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」誘致実現を目指す民間団体、いわてILC加速器科学推進会議(海鋒守代表幹事)の2018(平成30)年総会は3月31日、水沢星ガ丘町の奥州宇宙遊学館で開かれた。有力候補地となっている北上山地への誘致実現に向け、今年は政府のゴーサインが出るか否かの正念場。海鋒代表は「実現に向け、会員皆さんと力を結束していきたい」と述べた。今年は、夏と秋に講演会やシンポジウムを計画。秋のシンポジウムには国際研究者組織「リニアコライダーコラボレーション(LCC)」の副責任者、村山斉氏を講師に招きたい考えだ。
 同会議は2012年に発足。個人や地元企業の関係者らが会員となっている。ILCへの理解を深めるため、一般公開型の講演会やシンポジウムの開催、副読本の発行、関係諸団体の活動への参加などを行いながら、ILC実現に向けた機運を高めている。
 総会では本年事業計画などを原案通り承認した。活動のメインになっている、講演会やシンポジウムについては、7月6日に東北ILC準備室長を務める鈴木厚人・県立大学長による講演会を予定。国際経済政策調査会とともに主催し、奥州市文化会館(Zホール)で開催する。
 秋ごろには、先端加速器科学技術推進協議会などとの共催でシンポジウムを計画。LCC副責任者の村山氏(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構機構長)を講師に招く方針だ。昨年、村山氏を招いての講演会を開催する予定だったが、日程調整が付かず実現できなかった。同会議事務局は「何とか実現できれば」と話している。
 総会後は、同日まで県南広域振興局副局長兼ILC推進監を務めた古舘慶之氏が、誘致実現に向けた国、研究者界、県当局の動きなどについて講演した。

写真=ILCを巡る最近の動向について解説する古舘慶之氏
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