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退職後の就農縁で岩手に(奥州宇宙遊学館・館長 中東重雄さん)

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tanko 2018-3-25 11:20
 4月で開館10周年を迎える同館の館長に就任し間もなく1年。本紙連載「ILC子ども科学相談室」の執筆も担当する工学博士だ。
 生まれは京都市中京区。実家は染め物業を営んでいた。高校を卒業するまで、空き時間のほとんどは家業の手伝いに費やされた。
 高校2年のとき、宇宙誕生直後の大爆発「ビッグバン」の理論を提唱した理論物理学者ジョージ・ガモフの著書を読み、科学の道へ進むことにした。
 東海大学工学部原子力工学科に進み、卒業後は東京大学で放射線同位元素工学の研究生に。以降、原子力発電所の原子炉で使う部材の腐食のメカニズムを解き明かす研究、原発施設の事故調査・解析評価に携わる。東芝総合研究所を経て、発電設備技術検査協会に颶歳まで勤務した。
 定年を迎えようとしていたころ、動物好きの三男が金ケ崎町の県立農業大学校へ進学。畜産を学ぶことになった。「自分も訪れてみて、大好きな温泉もありいい場所だと感じた」
 三男の進学をきっかけに就農を決意。同校関係者の紹介を受け、胆沢区内の農家で農業のイロハを学び始めたころ、ふらりと立ち寄ったのが宇宙遊学館だった。ちょうどそのころ、遊学館では現役を退いた理系分野のスペシャリストを講師に、地域へ派遣する「サイエンスコンダクター」事業を推進しようとしていた。
 「放射線の正しい知識を解説してもらえないか」。そんな依頼を受けてからほどなくして、2011年3月11日が訪れた。錯綜する情報、聞きなれない専門用語、単位、数値……。原発事故で飛び出した放射性物質が、人体や農作物へどんな影響があるのか。人々は不安を募らせた。
 天文台敷地内にある遊学館だが、天文学に限らず多様な科学分野を取り上げ、市民に情報発信や体験学習の場を提供する。不安に感じる人が少なくない放射線の影響についても「科学的根拠に基づいて、正しい知識を伝えることが大切だ」と認識する。
(児玉直人)
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