人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

自由に楽しく研究 水沢南中・科学部 【連載・チャイムが鳴れば 第29回 より】

投稿者 : 
tanko 2017-12-23 11:30


  水沢南中の科学部は1、2年生20人で活動。探究心の旺盛な生徒が多く、放課後にそれぞれの研究などに励んでいる。
 年度初めに実験の基礎などを学んだ。夏休み前に4班に分かれ、それぞれの研究テーマを決定。体長約1cmの扁形動物、プラナリアの再生実験や、カビの特徴を調べる実験などに取り組んだ。
 成果は10月の校内文化祭で発表。今後は四つの研究を三つに絞り、来年1月の地元小中学生による水沢区環境問題・科学研究発表会でも紹介する予定だ。
 夏休み中も盛岡市の県立博物館を見学したり、その近くの森林公園で植物や昆虫を学芸員と共に観察したり。部長の柳池翔太君(2年)は「自由な雰囲気の中で活動できている」とうなずく。

光や音などの物理現象に興味があって入部したという柳池君は、「良い発表ができるよう部全体で頑張りたい」と笑顔。将来は「ILC(国際リニアコライダー)で働けたらいい」と夢を描く。
 阿部悠斗君(同)も「自由で楽しい」と普段の部活の様子を紹介。「仲間の存在が刺激になる」とも話し、友人と切磋琢磨できる環境を誇らしげに語る。難解なプログラミングを独学で学んでおり、将来は「医師かプログラマーになりたい」と意欲的だ。
 エンジニアを目指す笠井一紀君(同)は「みんなで協力しながら実験すると達成感を得られる」と笑みを広げる。「もうすぐ3年生になるので後輩をしっかりまとめたい」と部の運営にも気を配る。
 小野寺竜一君(1年)は「思った通り楽しい部活」と充実した様子。地震学に興味がある千田雅人君(同)は「人の役に立つ研究をしたい。先生や先輩に頼らず、自ら行動できるようにしたい」と話す。
 今春から顧問を務める千葉順子教諭は「科学への関心を深めつつ、自主的に学ぶ意欲をさらに高めてほしい」と見守っている。

写真上=水沢南中学校の科学部員たち
写真下=顕微鏡を楽しげに操作する部員たち
トラックバックpingアドレス http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/tb.php/663

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動