人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

日欧議論発展に期待(ILC関連の国際会議で平野達男氏)

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tanko 2017-11-5 11:40
 平野達男参院議員(岩手選挙区)らILC議連所属の国会議員3人はこのほど、フランスで開かれた国際リニアコライダー(ILC)関連の国際会議「リニアコライダー・ワークショップ(LCWS)2017」にインターネットを通じて参加。平野氏は、来年1月に議連の欧州訪問を計画していることを伝え、ILC実現に向けた日欧の議会間、政府間の議論の発展に期待を寄せた。
 同会議は、ドイツに接しているフランス北東部の都市ストラスブールで10月23日から5日間開催。ILCのように直線型加速器によって素粒子実験を行う物理学者らが集まる定例国際会議で、リニアコライダー・コラボレーション(LCC)が主催している。昨年は盛岡市が会場だった。
 同議連幹事の平野氏は、27日に行われたILCの準備状況などを紹介する会議に、同議連会長の河村建夫衆院議員(山口3区)、幹事長の塩谷立衆院議員(静岡8区)と共に参加。当初は直接現地で登壇する計画だったが、衆院解散に伴う総選挙が行われた関係もあり、ネット中継で対応することになった。平野氏は東北大学大学院=仙台市=の山本均教授の研究室から、河村、塩谷両氏は東京からネット中継でメッセージを送った。
 平野氏は、ILC有力候補地となっている北上山地の特性や周辺環境などを紹介しながら「壮大な科学的目標に向け多くの科学者がこの地に集い、共同研究を行うことは異文化の相互理解や世界平和にも貢献するだろう」と期待。「来年はILC実現に向けたまさに重要な1年。議連としては、1月初めに欧州へ参るための日程調整を進めている。この機会に日欧間で議会、政府間での議論が発展していくことを願っている」と述べた。
 ネット中継をサーポートした山本教授によると、ヨーロッパ側の関係者からは「ILCには興味があり、ぜひ一緒に進めたい」との意思表明があったという。
 現地では東北ILC準備室長の鈴木厚人・県立大学長が、東北地方でのILC受け入れに向けた準備動向について発表した。

写真=LCWS参加の研究者らにメッセージを送る平野達男参院議員(提供)
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