人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ILC 描く奥州の未来(市内児童対象、本年度出前授業スタート)

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tanko 2017-5-13 9:50
 奥州市内小学生を対象にした素粒子研究施設「国際リニアコライダー(ILC)」の本年度出前授業が12日、奥州市江刺区の市立大田代小学校(高橋正好校長、児童16人)を皮切りに始まった。児童たちは、身近な地域が候補地になっている国際的ビッグプロジェクトに触れながら、ILC誘致実現後の地域の姿や自分たちの将来について想像をめぐらせた。

 奥州市ILC推進室が2015(平成27)年度から取り組む事業。希望のあった小学校に職員が出向き、ILC実現後の地域社会の一翼を担う子どもたちに、計画の目的や研究内容、実現後の地域イメージなどを伝えている。これまでに1097人の小学生が受講しており、本年度は同校を含め12校の5、6年生584人が受講を予定する。
 同日は、同推進室の渡辺浩太郎主任と後藤舞主任が訪問。5、6年生6人が授業を受け、県が制作した子ども向け解説動画やクイズなどを通し、楽しみながらILCの概要をつかんだ。
 「研究が始まるころには、今の大谷翔平選手ぐらいの年齢になっている」と説明を受け、ILC実現後の将来を身近にした児童たち。6年の熊谷流星君(11)は「パソコンが得意。ILCができた時、プログラミングなどの仕事に就いてみたい」。阿部美結羽さん(12)は「つくる系が好き。建物の設計をしていると思う」と目を輝かせ、「ILCができると岩手にたくさんの人が来ることが印象に残った」と話していた。
 高橋校長は「身近な地域が持っている良さを感じ、自分たちが将来関わっていくイメージを描くことができれば」と願っていた。

写真=クイズなどを楽しみながら、ILCについて理解を深めた大田代小の児童たち
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