人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

トランプ政権発足、天下りあっせん問題…… 誘致への影響いかに

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tanko 2017-2-15 10:00
 奥州市江刺区東部の北上山地が有力候補地となっている「国際リニアコライダー(ILC)」の早期実現を求めるため、岩手県議会のILC建設実現議員連盟(会長・田村誠議長)は14日、関係国会議員や文部科学省を訪れ、要請活動を実施した。誘致関係者の間では「ここ1、2年が勝負」との空気が漂うが、米国のトランプ政権発足や文科省の組織的天下りあっせんなど、関係する国や省庁で大きな動きや問題が相次いでいる。誘致活動にどのような影響を与えるか――。
(児玉直人)

 同日要請に参加したのは田村議長(大船渡選挙区)のほか、県議会議連副会長の工藤大輔副議長(九戸選挙区)、千葉伝氏(八幡平選挙区)、飯沢匡氏(一関選挙区)、五日市王氏(二戸選挙区)の計5人。県市議会議長会会長の菊田隆・盛岡市議会議長と、県町村議会議長会の昆暉雄・山田町議会議長も同行した。
 県科学ILC推進室によると、国会のILC議連会長を務める河村建夫氏(衆院山口3区)、副会長の鈴木俊一氏(衆院岩手2区)の事務所と文科省を訪問。文科省では戸谷一夫事務次官が対応した。
 要請活動後、胆江日日新聞社の取材に応じた飯沢氏や同推進室の熊谷郁夫・ILC推進課長によると、河村氏、鈴木氏とも情報収集を進めながら実現に向けた努力をさらに重ねるといった趣旨の発言をしたという。
 飯沢氏は「河村会長からは、5月の連休中に渡米して枠組みなどの確認をするとの考えが示された」。一方、文科省訪問時には「(天下りあっせんの)不祥事問題でそれどころではないという感じがした。米政府の新しい科学担当ポストも未決定で先行きは不透明だといい、これといった新たな展開はなかった」としながら、「振り出しとまではいかないが、トランプ政権に変わったことによる仕切り直し作業は結構かかる雰囲気を受けた」と話した。
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