人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

一体行動構築へ動き加速 岩手・宮城両県〜会議や要請活動相次ぐ

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tanko 2013-3-23 9:45
 国際リニアコライダー(ILC)国内候補地一本化に向け、誘致活動の中心を担う岩手・宮城両県の協力体制を構築する動きが活発化。14日には岩手、宮城両県の担当者レベル連携組織「岩手・宮城ILC推進部会」が初会合を開いたほか、岩手県議会ILC東北誘致議連(会長・佐々木博議長)が宮城県議会(中村功議長)などを訪れ、誘致活動に取り組むことの協力を要請した。

 東北へのILC誘致は、建設候補地の北上山地がある岩手県と、東北の経済中心地で素粒子研究拠点の一つである東北大がある宮城県の2県、さらに両県の地元自治体や経済団体などが中心となり推進してきた。
 岩手・宮城両県は2006年度に「連携調整会議」を設置した経緯がある。両県の行政施策全般にかかわる連携の在り方を協議してきたが、その部会組織として同推進部会を立ち上げた。
 宮城県庁で開かれた同推進部会の初会合には、本県から大平尚首席ILC推進監(県南広域振興局副局長)らが出席。「ILC立地評価会議」が進める候補地評価作業への対応などについて協議した。
 同評価会議は北上山地と北九州・脊振山地とでの岩盤の状況やインフラなどの評価作業を実施するグループ。活断層や研究に支障を与える地上施設の有無など、評価項目は多岐にわたり、ILC建設にふさわしい環境かどうかを科学的条件に基づいて評価するという。
 このほか初会合では、ILCを巡る直近の動向についても情報交換した。
 一方、13日に発足したばかりの岩手県議会の誘致議連も14日、仙台市内で活動への協力要請活動を展開。同議連会長の佐々木議長が、宮城県議会などを訪問した。
 同行した岩手県議会事務局の担当者によると、佐々木議長は「候補地一本化までは短期決戦となる。できれば東北ブロックの議長会クラスまで誘致活動のステージを広げ、国等への要請活動をしたい」と協力を要請。応対した宮城県議会の中村議長は「もちろん、一緒にやっていくべきだと思っている。今月末に(宮城県の)村井嘉浩知事と上京して誘致要請をするが、東北全体で声を上げていこう」と共同歩調で進める意向を示したという。
 同議連は宮城県だけでなく周辺各県にも誘致活動への協力を要請し「オール東北」の立場で、国等へ働き掛ける。
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