人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

科学的好奇心も刺激 中高生読本、来月完成へ

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tanko 2013-3-14 10:40
 北上山地が有力候補地とされる国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す民間組織「いわてILC加速器科学推進会議」(亀卦川富夫代表幹事)は13日、昨年から内容を検討してきた中高生向けのILC解説読本の素案をまとめた。4月中に完成し、市内の中高生らに配布する。

 青少年のILCに対する関心を高め、誘致に向けた地元の機運を高めようと、同会議は昨年6月から解説読本の作成を開始。専門家や行政関係者らも交え、編集作業を進めてきた。
 13日までに完成した試作本はA4判の見開きで、30ページ余り。ILCの全体像や経済への波及効果などを分かりやすく説明した。巻末の付録には素粒子物理の解説資料も加え、生徒たちの好奇心に応えられるよう工夫した。
 同日、水沢区の奥州宇宙遊学館で行われた最終打ち合わせには、亀卦川代表や県の細越健志ILC特命課長、県南広域振興局と市の担当者ら計10人が出席。試作本をめぐり意見交換し、書名の「ILCを岩手に」を「ILCを東北に」に変更することを決めたほか、専門的な文言も数カ所見直した。
 同日話し合われた改善点を試作本に反映し、原本は3月中にも完成する見通し。中高生だけでなく、一般向けへの販売も検討している。予算や配布方法の詳細は今後、協議する。
 亀卦川代表は「次代を担う子どもたちが郷土に夢を持てるような読本にしたい」と意欲的に話した。

写真=ILC解説読本の素案をまとめた「いわてILC加速器科学推進会議」の関係者
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