人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

地元のILC誘致熱 発信(シリーズPR動画、候補地周辺で初ロケ)

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tanko 2016-8-19 10:06
 北上山地が有力候補地となっている素粒子研究施設、国際リニアコライダー(ILC)を紹介するシリーズPR動画「ILC科学少年団」のロケが18〜19日、奥州、一関両市で行われている。初日は水沢区内や国立天文台水沢キャンパスなどで撮影を実施。宇宙誕生の謎を解き明かすILCは、天文学とも結びつきが深い研究施設であることにも触れた。動画は今年10月から12月にかけ、全国のケーブルテレビ(CATV)局で放送されるほか、インターネット動画サイト「You Tube」でも配信する予定だ。
(児玉直人)

 同動画シリーズは、ILCの国内誘致に向けた国民意識の向上を図る取り組みの一つとして昨年度から展開。ILCの国内誘致を推進している先端加速器科学技術推進協議会(AAA)と、ケーブルテレビ事業者の東京ケーブルネットワーク(株)が制作している。
 子役タレントの3人が「少年団」として、ILC計画がどのようなものなのか、子どもならではの視点で探る内容。子どもたちにILCや素粒子物理の世界を解説する「おじさん」役として、東北大学大学院の佐貫智行准教授が出演している。
 これまでは首都圏での撮影が中心だったが、実際にILCの誘致に向けた機運の高まりを感じられる場面も取り入れたいと、初めて候補地周辺でロケをすることに。誘致実現をアピールする看板や横断幕、地元の子どもたちが描いたILCのイメージ絵画などを取り上げながら、実現に向けた地元の動きをより具体的な形で伝える狙いがある。
 同天文台水沢キャンパスでは、敷地内の奥州宇宙遊学館の展示物や天文学専用スーパーコンピューター「アテルイ」を見学する様子などを撮影した。少年団の中心メンバーの主人公「ハル君」役を務める島崎青大君(12)は、「初めて岩手に来たけれど、自然がとても奇麗。普段の授業でも理科は好きな教科の一つ」と笑顔。撮影の合間には、共演している同世代の子役2人と仲良く遊んだり、遊学館の窓口で販売している宇宙食を興味深げに眺めたりしていた。

写真=国立天文台水沢キャンパスでの撮影に臨む出演者ら
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