人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

水沢江刺駅内にILCPRコーナー検討(国体開催までに整備)

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tanko 2016-7-7 10:50
 国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現を目指す奥州市は、JR東北新幹線水沢江刺駅構内にある「南岩手交流プラザ」の一角に、ILCのPRコーナーを整備する。10月開催の「いわて国体」までには完成させる方針。来訪者がILCの姿をイメージしやすいよう、加速器の模型を設置することも視野に展示内容についての内部検討が進められている。

 同プラザは、待合室やレンタカー案内機能などを兼ね備えた観光・物産PR施設。もともと旧水沢市が「南岩手物産館」の名称で1985(昭和60)年3月の駅開業と同時にオープンした施設で、展示内容の見直しなどを経て現在の姿に至っている。
 奥州市ILC推進室によると、PRコーナー設置場所は改札口側の入り口から入り、すぐ右手にあるいろり付近を想定している。展示内容の詳細は協議中だが、ILC計画の基本概要を紹介するパネルやパンフレットなど、既存の資料類に加え、実験装置の様子などが分かる模型の導入も検討している。
 水沢区の奥州宇宙遊学館内にもILC関連の展示物が常設されているが、同駅を使った常設のPRコーナーの設置を求める声は数年前からあった。市内外の多くの人たちが利用する場であることに加え、有力候補地である北上山地の「最寄り駅」という立地環境も注目されているからだ。
 北上山地を最適地とした研究者らによる「ILC立地評価会議」では、ILCの中央キャンパス(研究所)の設置に関して「仙台・東京へのアクセス利便性を有し、研究・生活環境に優れる新幹線沿線の立地を強く推奨する」としており、新幹線駅とILCとの関連性は非常に重要。市が策定した「ILCまちづくりビジョン」でも、同駅周辺にイノベーション(技術革新)拠点を形成する構想が盛り込まれている。
 同推進室の朝日田倫明室長は「これまでもさまざまな方面の方々から、水沢江刺駅でのPRについて提言を受けていたが、今年に入って具体的な話に入ってきた。国体開催までに何とか形にできたら」と話している。
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