人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

研究者と地元住民 交流機会もっと(岩手県ILC担当室長)

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tanko 2016-3-28 12:20
 岩手県・科学ILC推進室の佐々木淳室長はこのほど、水沢区星ガ丘町の奥州宇宙遊学館で講演。今年12月5〜9日にかけILC(国際リニアコライダー)関係の国際会議「LCWS2016」が盛岡市で開催されるなど、今後の動向について解説。国際会議や視察が増える見通しにあることから、研究者と地元が触れ合えるような場面の必要性も訴えた。
 講演は、水沢区を拠点に活動するILC誘致団体「いわてILC加速器科学推進会議」(亀卦川富夫代表幹事)の定期総会に合わせ開催した。
 佐々木室長は、日本政府や研究者界などにおけるILC計画の進展状況を報告。2017(平成29)〜2018年度に国としての誘致判断が示される見通しにあることに触れながら、受け入れ地域として「他にはない突出した取り組みを展開すべきだ」と提案した。
 また佐々木室長は、今年12月に盛岡市で開催される「LCWS2016」のような国際会議など、外国人研究者らが候補地を視察する場面が今後増えていくと予想。その際に「住民と触れ合う場面をつくるのも大切」と述べた。
 昨年4月に7カ国の素粒子研究施設の広報担当者が本県のILC候補地視察をした際、子どもたちによるポスターコンクールの実施など、一般向けの普及活動が既に展開されていることに驚いていたという。「ILCが来てから普及啓発をするようでは遅い。今から積極的に普及活動を展開していかなければ」と話した。

写真=ILCをめぐる動向や見通しについて解説する佐々木淳・県科学ILC推進室長
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